「情報」という言葉の3つの意味

「情報」という日本語の曖昧さについて考えてみました。 日本語の「情報」では、インテリジェンスとインフォメーションを混同しがちですが、両者には明確な違いがあります。 「インテリジェンス」は、「意思決定者の決断に利用できる情報・知識」のことを、「インフォメーション」は、「意思決定者の決断には何ら役に立たない情報・知識」を指します。 続きを読む
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桐島 / 相良 @krsmnry

日本語の「情報」には、少なくとも、本来は明確に区別されるべき「インテリジェンス」と「インフォメーション」2つの意味がある、という点は、インテリジェンス(適切な日本語訳が無いので、説明が難しいですが、簡単にいえば国家的な「情報活動」)を扱った書物では、しばしば言及されていることです

2013-11-30 20:20:40
桐島 / 相良 @krsmnry

で、今回私は更に一歩踏み込んで、いわゆる「プロパガンダ」的なものも話題にしました。 ①意思決定者が、何らかの決断をするために利用する情報・知識(これを狭義の「インテリジェンス」としましょう) ②①を生産するために収集・分析する情報・知識

2013-11-30 20:26:05
桐島 / 相良 @krsmnry

①がインテリジェンスで、②がインフォメーションです。 そして、③①のインテリジェンス(判断・行動するために必要な知識)を元にして、何らかの目的を果たすために、対外的ないし国内的に発信する「情報」(とりあえず国家的な宣伝を想定)

2013-11-30 20:29:00
桐島 / 相良 @krsmnry

①は意思決定者が利用する「情報」(②を収集・分析した結果、生産される)を、②は意思決定者が(何らかの決断をするうえで)利用することができない「情報」を意味します。

2013-11-30 20:33:18
桐島 / 相良 @krsmnry

https://t.co/YDfdOj70Di) うっかり、間違ってしまいましたね。 インフォメーションは確かに、インテリジェンスの元になりますが、インテリジェンスを生産することを前提とするのは誤りですね

2013-11-30 20:35:47
桐島 / 相良 @krsmnry

「意思決定者が何らかの決断を迫られている」という切実な状況でこそ、意思決定者はインテリジェンス(判断・行動するために必要な知識)を求めるものです。 その前提がなければ、「インテリジェンス」など必要ありません

2013-11-30 20:38:22
桐島 / 相良 @krsmnry

自らの利益を増大させたり、不利益を軽減させるという、明確な目的があってこそ、「インテリジェンス」に価値が出るのです。 ただ、何となく、流れてくる情報(インフォメーション)に受動的に接しているだけでは、意味がないのです

2013-11-30 20:41:13
桐島 / 相良 @krsmnry

少し脱線しましたが、③①のインテリジェンス(判断・行動するために必要な知識)を元にして、何らかの目的を果たすために、対外的ないし国内的に発信する「情報」 ですが、ここで意思決定者は、情報サイドに情報要求をし、その結果得られたインテリジェンスを元にして、現実世界で行動しています

2013-11-30 20:44:00
桐島 / 相良 @krsmnry

「自らの目的を果たすための手段として、情報を発信する」という選択肢を採用したわけですが、その結果、目的を果たせるかどうかは分かりません。 (意思決定者は)上手くいっているか、改善点は無いか等を、情報サイドに尋ねて、情報サイドは、また、インテリジェンスを生産し、配布します

2013-11-30 20:47:48
桐島 / 相良 @krsmnry

まあ、そうなれば、また新しく「インテリジェンス・サイクル」が回転していくわけですが、③の情報発信は、①のインテリジェンス、②のインフォメーションとは、これもまた異なるものであることが分かると思います

2013-11-30 20:50:24
桐島 / 相良 @krsmnry

まあ、とりあえず、「情報」という日本語には、少なくとも3つの意味があるのではないか、そしてそれは、出来るだけ明確に区別していきたいですね、というお話でした

2013-11-30 21:02:04
桐島 / 相良 @krsmnry

軍事評論家だった江畑謙介氏は、(情報と一括りにされがちな)「データ」「インフォメーション」「インテリジェンス」それぞれを表す日本語が無い、と述べておられましたが(『情報と国家』講談社現代新書p.16~)。

2013-11-30 21:05:06