大罪戦闘企画

第十三公演《青に理なく》
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【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

一人、回廊を行く少年。背を追う書物はぱらりぱらりと風に捲られ踊り狂う。中庭には七つの石像。そのどれもが『大罪』を象徴するオブジェ。 −−かつて『大罪』は八つであった 其処に、不自然に空いたスペースが在る。少年は足を止めると、りぃん、と一つ鈴を鳴らし。 現れる、新たなる石像。

2013-11-27 20:00:08
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

演者は揃った?準備は良い? さあ、新しい『罪』も生まれたことだし続きをしようか! ねえ、『正義』って、本当に『美徳』かな? あははははははっ!

2013-11-27 20:00:40
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

《演者紹介:第十三公演》 【怠惰】トレークハイト (@Tokimine_Seo) vs 【憤怒】オルゲー (@b7s_mt)

2013-11-27 21:00:43
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

さあみんな、公演の時間だよ! 今度こそ僕を楽しませてくれるよねっ! ふふふっ!ふふふふふっ! みんな死んで!みんな奪い合って! こんなに楽しいこと、たった七つで独占なんて勿体無いよね! だから八つ目は僕からのプレゼント! みんなも楽しんでくれると良いなあ! あははははははっ!

2013-11-27 21:02:30
【魔王】 @Tokimine_Seo

かつーん、と妙に遠く靴音が響いた。菫色の髪を揺らし、若草色の瞳で見回す。その視界は目の覚めるような青色に染められて、世界は直線で構成されている。 「……悪くない場所だ」 無駄がなくて。純粋に、感嘆の声をもらした。

2013-11-27 21:48:20
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

…庭園を抜けて、その先、荒れた雑木林へと踏み出したはずだった。 だが、目の前に広がるこの光景は何だ。 青い燐光を放つ空間、同色の陶器に似た硬い床。 つい、動きが止まる。いや本当になんなんだここ。うっかり目的を見失いそうになった。 ふるふると頭を振り、歩き出す。

2013-11-27 22:02:37
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

おそらく、誰かしらいるはずだ。この不可解な空間に、大罪が関わっていないはずがない。 歩けば硬質な音が響き渡る。音には構わず、人影を探す。

2013-11-27 22:04:29
【魔王】 @Tokimine_Seo

自分のもの以外の足音が、美しい青の世界から聞こえる。静寂を乱した足音へ、若草の視線を向けた。 青と相反するくすんだ金。黒は、微かに青と馴染む。 「君は誰」 端的に。率直に。

2013-11-27 22:18:10
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

明るい紫、――菫色の長髪、女性だろうか。澄みきった湖面を思わせる声。 無駄のない問いに僅かに口角を上げ、応じる。 「οργή。…貴方は?」 意識を半ば、杭へと向けながら。

2013-11-27 22:31:22
【魔王】 @Tokimine_Seo

「僕はトレークハイト。――言い方を変えようか、君は『何だ』」 名を求めていたわけではない。お前は、『何だ』と。 ふわりと浮かび上がるのは半透明のスクリーンが三枚。分かりやすい世界は気にせず、眼前の男を把握しようと、文字列が巡り始める。

2013-11-27 22:40:34
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

「そのままを、名乗ったつもりだったけれどね。改めて名乗ろうか。――憤怒。正当の憤怒だ。…トレークハイト、Trägheit?…怠惰、ねえ」 軋んだ車輪の音がよぎる。 青いガラスのようなものが三つ、出現したのを見て、目を眇める。 ――警戒するように、応じるように、出現させる杭は同数。

2013-11-27 22:51:05
【魔王】 @Tokimine_Seo

「憤怒。……憤怒か、一見してそうは見えないね」 こちらの知る憤怒も、一見、ならばそうだが。 「そういう奴ほど、怒らせたら怖いんだよ」 スクリーンに視線を走らせる。少しずつ、少しずつ、相手を解析していく。 現れた三つの杭にも、スクリーンの解析を走らせて。

2013-11-27 22:59:09
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

「さあ、どうだろうね。……だが、まあ、」 杭に目を走らせる。 きぃと軋む音が、耳から離れない。 「私は今、少々機嫌が悪い」 菫の女めがけて、三本。同時、一本を伸ばして手中に。

2013-11-27 23:10:26
【魔王】 @Tokimine_Seo

初めに現れていた三本の杭が飛んでくる。出していた三つのスクリーンすべてを重ねて、盾のようにして打ち払った。がしゃん、と透き通った音が響いて、杭と直接触れ合った一枚が粉々に砕け散る。 同時に、胸に杭を突き刺されたような痛み。歯を食いしばって耐え、憤怒の男を睨みつけた。

2013-11-27 23:31:23
【魔王】 @Tokimine_Seo

「機嫌が悪い?……そんなの、僕の知ったことじゃない」 改めて一枚、スクリーンを呼び出し。 「君の八つ当たりを受けるなんてごめんだよ」 掴んで、スクリーンを通した視界に、彼自身を収める。まだ把握しているのはほんの表面にすぎない。物理的なダメージは見込めないだろうが。

2013-11-27 23:31:33
【魔王】 @Tokimine_Seo

「君のその怒りは僕にとって『不必要』なものだ」 柔らかな若草色は不機嫌に歪み、スクリーンを通した彼の姿は、把握した証として赤い縁に覆われる。 「『削ぎ落とす』ッ!」 青の画面は淡く輝いて、力の波となって憤怒を襲う。

2013-11-27 23:31:37
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

払い落とされた杭に舌打ちを一つ。 「八つ当たりか、まあ、そうだね、うん、貴方に直接、関係が無いが」 割った青硝子と同じ形状のものがまた一枚。鬱陶しい、と落ちた杭、そのうち一本に目をやり意識を乗せ、 「―――!」 削ぎ落とす、の声と同時、杭の速度が目に見えて下がる。

2013-11-27 23:44:24
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

「…貴様、何をした――!!」 もう二本にも意識を遣る、先の一本よりもややましな速度。もう一度舌打ち、更に二本、出現させながら走る。

2013-11-27 23:44:30
【魔王】 @Tokimine_Seo

「八つ当たりなら、僕である必要は全くなかった」 全く、無駄な。 「無駄。無駄だ、まったくもって。なんて面倒な、僕が動く必要なんてなかったじゃないか!」 無駄なことに動かされた怒りに、スクリーンが増える。一枚、二枚、――三枚。周囲を八枚のスクリーンで囲う。

2013-11-27 23:55:10
【魔王】 @Tokimine_Seo

「『僕にとって無駄な君を』削ぎ落としただけだよ」 走りくる彼に叩きつけるように、五枚の青画面を重ねて突き出す。 「このまま消えてくれるのが一番ありがたいね!」 片目を髪に隠した表情は、歪んで。

2013-11-27 23:55:15
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

「煩いぞ、第一お前が怠惰と名乗るからだろうが!!」 飛来するスクリーンに、出現させたばかりの杭を一本、 「怠惰が二つもあってたまるか!!」 叫びと共に叩き込む。続けて絶叫。 「同じ座が二つなど不当ではないか!ああそうだな、無駄の極致と言ってもいい!――だから、お前が、消えろ!!」

2013-11-28 00:22:58
筋トレがんばりたい深海 @_dsea

控えの一本を先行、続くのは動きの鈍った二本と、更に遅れて極端に鈍い一本。

2013-11-28 00:23:03
【魔王】 @Tokimine_Seo

「知るか!」 あまりにも理不尽な物言いに、思わず叫ぶ。 「僕が僕で在って、何が不当だというのか!」 重ねられた画面は杭を突き立てられて、四枚が砕け散る。削落が壊される痛みが、胸に、突き刺さる。 「……くぅ……ッ……」 奥歯を、噛みしめる。

2013-11-28 00:39:16
【魔王】 @Tokimine_Seo

疼痛を意識の外に無理やり追い出して、さらに画面を呼び出す。五枚、砕かれた画面より一枚多い枚数。周囲を取り巻くスクリーンは、九枚に増え。 呼び出す間に、飛来した杭のひとつが頬を深く切り裂き過ぎ去っていく。

2013-11-28 00:39:27
【魔王】 @Tokimine_Seo

後から飛んでくる杭は、痛みをこらえスクリーンを一枚ずつ犠牲にして叩き落とす。 「僕は怠惰だ!君のもとに他の怠惰がいようが、僕の知った事じゃない!」 どうして、無駄に呼び出された挙句にこんな理不尽な罵倒を受けねばならないのか、ああなんて無駄な、 「『削落する』ッ!」

2013-11-28 00:39:40