なんか多分、アインシュタインの等価原理だとか、ローレンツ変換だとかを、昆虫星人たちがばかすか発見していく話だと思うのだが、確信が持てぬ……。
2013-12-11 19:13:37あっ、この虫たち、たぶん万有引力を発見していない。遠心力しかない天体に住んでいるから。等価原理が示すところの、見かけの重力だけが引力の本質だと思い込んでいる。アインシュタインの真逆。うわー、けったいな連中やなあ。
2013-12-11 19:31:19あー、こう落としたか。そして、解説で全部バラッと種明かしするかー。いやおっかしーなーとは思った。322ページ辺りで、あれこれなんの話? って。 でも面白い話でした。オチも余韻があった。イーガン「白熱光」。
2013-12-11 20:57:39@ogawaissui 事象の地平面っぽいことに言及されたあたりで、あれ?おかしくないと思いました。ラスト、ミステリ的な感動もあって良かったです。
2013-12-11 22:57:33@I_R_8 ところどころびみょーにおかしいんですよね。重力レンズ効果があるってことはこれ恒星並みの重さか? でも恒星がちぎれるってどんなん? とか。
2013-12-11 23:51:57@I_R_8さんの連続ツイート
【イーガン『白熱光』ネタバレ】この<スプリンター>世界の住人達は、その特異な環境と偶然によって、解析力学みたいな感じで古典力学の体系を作っていってる。ついでに相対性理論にもある程度気付いてる。なぁるほど。
2013-12-09 23:56:21『白熱光』読了。2時間前には寝てるはずだったが読むのを止めれなかった。イーガンはこれだけ複雑で風変わりで精密な設定を作りながら、ミステリー小説の最後で覚えるようなバラバラの出来事が一つにつながってく快感や、いわゆるエンタメ小説の中で覚える達成感への感動も書くので、ほんとにすごい。
2013-12-10 03:17:59【イーガン『白熱光』ネタバレ】ちょっと自尊心を満たしたこと。訳者あとがきの中にあった“イーガンがインタビューで言っていたこの小説を読んだあとに読者がよくやる勘違い4つ”のどれにも俺はひっかからいなかったこと。あれ、中性子星なら事象の地平面なくね?とか思って気付いた。自慢しておく。
2013-12-10 03:20:30【イーガン『白熱光』ネタバレ】「探索すべきことがすべてなくなって、この満たせぬ好奇心をどうしたらいいか分からずただ生きるしかなくなる」というラシュケ、ロイの2人の主人公に共通の悩みは、数万年単位の時間を人生として生きていくあの世界だけでなく、この世界にも通用する切迫感がある。
2013-12-10 03:35:44【イーガン『白熱光』ネタバレ】ちょっと違うんだけど現代にもそれはあると思ってて、例えば100年前のアフリカ赤道周辺で、その辺の森でただ野生のバナナとって食って、日々の辛い労働や悩みはなく生き、病気とか怪我とかであっさり死ぬけどそれ以上の人生を知らないから不幸を感じない、
2013-12-10 03:37:53【イーガン『白熱光』ネタバレ】そんな生活は多様性が少なく文化的に劣るかもしれないけど、今の俺らの生活と比べてどっちがしあわせかは、白黒つけることができるような問題じゃない。それはこの作中の<スプリンター>世界(もしくは中性子星周回の<箱舟>)で、何も知らず暮らしてる状態と似てる。
2013-12-10 03:40:34【イーガン『白熱光』ネタバレ】そういう赤道直下の世界のしあわせも、植民地支配からの独立後、例えばコートジボワールとかではその経済成長政策のためサヘル地帯から移住を誘致されてきた人が、もっと勤勉に働きジャングルを開拓しだすと、その人たちに対し生産性の上で劣位に立たされ、脅かされた。
2013-12-10 03:42:46【イーガン『白熱光』ネタバレ】この作品の中性子星周回<箱舟>場合だと、無知のまま発展せずルーチンを繰り返して幸せを得る代わり抱え込むことになるのは急激な変化が起こった時に訪れる破滅だけど、それは今そこで生活してる人からすると何十世代も後になってようやく直面するかもしれないことで、
2013-12-10 03:45:25【イーガン『白熱光』ネタバレ】その対策のために現在の人たちのしあわせを犠牲にしていいかとなると、ラシュケが選択できなかった理由も分かる。それは俺ら自身が、ゆるやかにだけどいま現実に直面してる問題でもある。
2013-12-10 03:47:37【イーガン『白熱光』ネタバレ】人類だって20億年後くらいまでに太陽系外に移住できなければ滅びるが、そんなん1億世代くらい後のことなわけで、そのために今現在の自分たちの人生における幸福をなげすてて、未来の人類のために奉仕しよう!っていう気分になる人はほとんどいないと思う。
2013-12-10 03:48:36【イーガン『白熱光』ネタバレ】これはもう、イーガンが色んな作品で繰り返しテーマにしていろんな種類の答えを提示してることだけど、知性が目標とすべきしあわせな状態っていうのが何かってことになる。
2013-12-10 03:52:32【イーガン『白熱光』ネタバレ】たぶん解答はその個人が形成されてきた環境にあわせて複数あって、種のできるかぎり長期に渡る存在のこともあれば、個々の一生の充足のこともあれば、個々の一瞬の充足のこともある。だからイーガンが提示する解答も多岐に渡るしそれで当然なんだろう。
2013-12-10 03:55:38【イーガン『白熱光』ネタバレ】でもある程度広く言えるのはそのどれもを自分が選びたいように自由に選ぶためには、適切な社会形態と何より技術が必要となるってことで、少なくとも今はそれに少しづつでも近づいてるように思えるから、未来は希望があるし未来人がうらやましい。
2013-12-10 03:56:28一見いまの俺らと超絶無関係な世界を描くイーガンの小説が、それでも俺らに感動を与えるのは、そこで書かれてる葛藤とか虚無感とかが現代の何かしらを参考に発想されてるからだと思う。しょせんイーガンも人間だし。その点で、どこまでもハードなSFっていうのは実現不可能なのかなと思う。
2013-12-10 04:00:40