#ごちそうさん 第11週 「大嫌いっていわしたい」ArbUrtlaさんの感想まとめ

市川大河さん@ArbUrtlaの#ごちそうさん感想まとめ。個人的に好きなので忘備録のために作りました。
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市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん さすが森下佳子節だ、と改めて思うのは。47歳の中年のおっさんから言わせてもらえば、ギスギスした嫁姑問題を繰り広げてきた西門家の女性は、め以子だけでなく希子も静も和枝も、全員がしっかり「女性として可愛い」のだ。それを踏まえて描けて確執を描いてきた森下節の凄さよ!

2013-12-12 13:12:51
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん を観ている今=うん。困難もあるけど、このまま行くだけできっと幸せも夢も掴めるよね、先が楽しみだ。  丁度一年前、#純と愛 を観ていた今頃=いやいやいや。まさかとは思うけど「このまま延々と今のままの繰り返し」じゃあるまいな?まさか……なぁ?

2013-12-12 13:40:44
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん め以子のお腹に宿った新しい命はきっと「父の自覚を抱き始める悠太郎」に父を許させ、「母になれなかった自分を苛む静」に自分を許す契機を与える。家族に新しい命が宿る意義を明確に記す。かつて森下脚本は「女性の中に命が宿る」事で『白夜行(06年)』の全てをレスキューした。

2013-12-12 13:47:29

第65話

市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 逆光を受けた身重の身のめ以子の前に、和枝の料理が並べられる。「優しい味……」人が人を食でもてなす時、それこそが千利休の一期一会である。その何気ない食事は和枝の心象と人柄を表し、彼女が抱いていた「人にやさしくされたい」という願いを素直に表す。

2013-12-13 12:47:06
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 京大教授の考案した「かき氷ミキサー」良い感じでクレイジーなキャラが完成している(笑)皆から届けられるめ以子解任の祝いの品。その中の鰯。「解任すると食の好き嫌いが変わる」とはよく聞くが、め以子の鰯嫌いはこの展開で治るのだろうか?しかし和枝の行く末はまだ引っかかる。

2013-12-13 12:49:36
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 笑顔でめ以子を和ませようとする和枝。しかしその和枝の笑顔の裏に、暗い淋しい顔が浮き上がってくる。希子とめ以子の楽しげな会話も、きっと内側で和枝を切り裂いているのかもしれない。和枝の中に蘇る暗い記憶。人の幸せが他の誰かの不幸を呼び覚ます。その構図は生々しい構図。

2013-12-13 12:52:18
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん このタイミングでめ以子の祖母のナレーションが優しく言葉をかける。もちろん登場人物には聞こえるはずのない声だが、この物語にとって真なる意味のレスキューになっている。朝ドラはそのコンセプトから聴覚を重視するのが基本だが、『あまちゃん』といい技巧が凝らしてある。

2013-12-13 12:54:16
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 悠太郎とめ以子の中で、和枝の存在の「たおやかさ」が語られる事になる。そうか。この問題は「嫁VS嫁ぎ先女性陣」に悠太郎が手助けをして勝ち取る物語ではなく、悠太郎が介在するのはあくまで、自然な人間関係の隙間と立ち位置であったのだ。

2013-12-13 12:56:10
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん だからこそ、め以子はめ以子のやり方で和枝と向き合う。敵対するのでもやり負かすのでもない。「繋がり合う」ために、この先を「支え合いながら生きていく」ために。和枝の傷はまだ癒されてはいない。先日の「だが」のナレーションの怖さも解かれてはいない。しかし人々は繋がり合う。

2013-12-13 12:58:10
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 「料理ってやっぱりその人の人柄が出ますよね」それは文章やイラスト全ての表現に通じて言えるものだが「食べる」ということはもっともっと人の生きる生理の根幹の問題であり「美味しい」ということは生きさせてくれた環境への感謝なのだ。「どうしてもあんたを好きになんかなれへん」

2013-12-13 13:00:14

66話

市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 和枝の独白。それは和枝の中にあった自分への写し鏡のように「許される惨めさ」を吐露する和枝。それを追うめ以子と和枝の間に強烈な陽光が差し込む。「料理が人を表す」それを叫びめ以子を「試す」和枝。熾烈なアクションバトルよりも過酷な展開。和枝はめ以子から別れ言葉を引き出す

2013-12-14 12:49:58
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 陽光の月さす光の中で消えていく和枝。「誰も自分のことを知らない場所へ行きたい」和枝の最後のSOS。め以子のバイタリティが和枝を追い詰めた。これはある種の(性善説で組み替えられた)イジメの限界説を解体している状況ではあるが、そのどちらもが弱さを発端としている証左。

2013-12-14 12:52:52
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 人という生き物は100%の善人にも悪人にもなれない。中途半端なまま、ある程度の残酷さと、自己嫌悪で自分を殺す事が出来ない程度の優しさで「心」が築かれている。「ごちそうさんでした!」め以子はそれでも「大好きだ」と叫ぶ。そう叫ぶ事でしかめ以子は手を差し伸べられない

2013-12-14 12:56:18
市川大賀 @ArbUrtla

#ごちそうさん 日陰に隠れた和枝の顔と、陽光を浴びため以子の顔のカットバック。和解などどこにもなかったこの別れの清々しさは、BGMだけの恩恵ではない。そこには登場人物の劇的な変化などはありはしないが、そのタイミングでとうとう起きてしまった関東大震災。「皆生きてるってことだから」

2013-12-14 13:00:11