大罪戦闘企画

第二六公演《戴き座して背負うは》
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エメロード @actKrwz

「砂塵の雷を落とすがいい。  其れは、裁きか戯れか――ふふ、どちらでも同じ事か。わらわが『赦す』」 巻き上がる砂は、所々に硝子の煌めきを残しながら、巨大な龍へと形を成していく。伽羅と落ちる硝子の破片から多少なりとは身を護る術を、と。もう一つ、詠う。

2013-12-22 19:04:24
エメロード @actKrwz

「わらわはこの硝子の行く先を、龍の果てを見たいのでな。――少し、悪足掻きをさせて貰おう」 硝子と化した日傘の元、ゆるりとした笑みを浮かべて。 「――盾よ、」 弾けた硝子が着物に当たり、変じて。 「わらわが『許容』し続ける限り、」 破片が頬を掠め、綺羅と輝き。

2013-12-22 19:04:32
エメロード @actKrwz

「何度でも。わらわを護る事を『赦そう』」 盾が現ると同時程度に、一際大きな破片が、右肩を抉り、割れて。 半身がじわりと硝子に浸食されていく様子を、どこか楽しそうに見守りながら。 「――ああ、綺麗よなあ」 呟きは、うっとりと。――それはまるで、ただの少女のような、声音で。

2013-12-22 19:04:40
紺青ものえ @almiyy

「秩序の、お前の一とは其処では駄目なのだろうな」 伏した濃紺へ視線を向ける。屍に興味も、感情も、在りはしない。しかし、言葉はまだ残って。 「秩序の、お前は確固とした主張があって、いいな。そういうのを私は好いているよ」 降った硝子は喜悦を避ける。 「しかしな、飽きてしまったのでな」

2013-12-22 19:52:20
紺青ものえ @almiyy

残念なことだ、と笑って。 ――きっと、この会話は直ぐに薄れてしまうだろうな。 紅一色を細めて次に見たのは許容の姫。 呼ぶのは砂の龍、落ちるは砂の雷。 「龍か、はははは!」 招くように、口元を緩めて厳かに待ちわびて、しかしそれを台無しにしたくて堪らない喜悦の笑みで。

2013-12-22 19:52:24
紺青ものえ @almiyy

「硝子になって砕けてしまえ、私は此処の総てを砕きたくて仕方ない」 龍の頭を、長い腹を、たゆむような尾を、墜とす雷を、銃弾で穿つ。落ちた雷に腕を裂かれてもやめず、割れ落ちた先の青い色を透かすまで侵蝕し、硝子へと。 音を立てて硝子の海と砂に、硝子の龍と雷が落下し―――。

2013-12-22 19:52:31
エメロード @actKrwz

「――ああ、」 落ちる砂雷、伽羅と硝子の落ち爆ぜる音、全てが硝子へと変じ、煌めく様を眺め、恍惚と息を吐き出す。 「愉快、愉悦、――何と、何と麗しき事か」 紅の唇に浮かぶ笑みは艶やかと、そこから動く事も無く。 ただ、ただ硝子に溢れる様を眺め、眺めて――。

2013-12-23 02:26:09
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

《以上をもちまして……第二六公演は終演致しました…… どなた様もお忘れ物のございませんよう……いま一度、お手回り品をお確かめ下さいませ…… 本日はご来場頂き……まことに有難うございました…》

2013-12-22 20:10:39
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

うふふふふっ! 拍手喝采!満員御礼! −−美しく 楽しい公演これにて終演! −−喜ばしく あははははははっ! −−描き出される高揚を みんなみんな馬鹿なんだから! どうせどうせ意味なんて! −−彼は叩き潰す なーんにも無いのにね! あっははははははははははははっ!

2013-12-23 18:01:22
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