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1980年代、まだ小学生だった自分にとって、それまでのゲームセンターのイメージは今とは大きく違い、子供やゲーム好き、女子高生(プリクラはなかった)のものではなく、完全に不良の溜まり場で、怖くて近づく事さえ出来なかった。
2014-01-25 03:22:5760年代に"エレキギター=不良の象徴"と言われ、親からも学校から禁止されていたのと同じようなものだ。現役学生にとっては軽音部もある今の時代、信じられないかもしれないが本当の話。今回はその不良の象徴を一般にまで解放させたゲームとイラストレーションの持つ力の話。
2014-01-25 03:26:34そのように近づきがたかった雰囲気が少しずつ変わってきたのはゲームセンターに『ファイナルファイト』(カプコン/89年)が登場したくらいから。 http://t.co/kza3uZb3Yt
2014-01-25 03:39:37普通のスーパーマリオと比べると、マリオが横(歩く)縦(ジャンプ)にしか動けなかった時代、キャラクターを手前(上)にも奥(下)にも四方に動かせ、殴るわ蹴るわ掴むわ投げるわの自由度。後に"ベルトスクロールアクション"というジャンルにまで発展し大ブームとなった。
2014-01-25 03:45:40同じベルトスクロールで前発の『ダブルドラゴン』(テクノスジャパン/87年/画像左)を下敷きにしていたものの、画像を見てもわかる通り「不良にカツアゲされてもあのゲームの中に入りたい!」それ程のリアリティがあった。 http://t.co/CMUuzgPzXi
2014-01-25 03:57:47僕もただ「ファイナルファイト」がやりたいが為に、まるでAVを借りようとした時にレジが若い女性店員だった時のように、ゲームセンターの前を行ったり来たりしていた。おそるおそる中を除くと、確かに恐れていたヤンキー層の人達はいたものの、半分は大学生風の普通のお兄さんになっていた。
2014-01-25 04:01:52そしてその先にあるのはやはり「ファイナルファイト」だった。そして同じカプコンから1991年、さらにゲームセンターに風穴をあけた『ストリートファイターⅡ』の登場である。「ファイナルファイトと似てるらしいけど、どんなゲームなんだろう…」 http://t.co/WyEYYmPRQN
2014-01-25 04:11:04やはり「ファイナルファイト」を作ったカプコンの新作とだけあり、「スト2」はもう常に満員状態。人だかりから初めてゲーム画面を覗くと、想像とは違い手前や奥に動けなかったので少しガッカリした。しかしそれが対戦格闘ゲームブームの始まりだった。 http://t.co/Lzo12yKlhb
2014-01-25 04:18:20もはや"不良の溜まり場"でなくなったゲームセンターには『ストリートファイターⅡ』を模倣したゲームで溢れ、ファミコン屋にはそれまでなかった"格闘ゲーム"という棚が作られるようになった。なぜそれほどまで『スト2』が受けたのか、今回はイラスト・ビジュアルの面から考察していこうと思う。
2014-01-25 04:28:52【参考動画】
【イラストから見る『ストリートファイターⅡ』のすごさ(つづき1)】当時ゲームセンターでスト2は凄い人気で、半日並んでも出来ない程だった。出来たとしても中学生でお小遣いも少なく、ゲームも下手な僕が100円を何枚も捻出するのは困難だった為、いつも上手い人の後ろから見ているだけだった。
2014-01-25 06:50:36しかしそのおかげで恐るべきことに気付いた。なんと「スト2」は何時間見ていても飽きなかったのだ。それまでのTVゲームでは、ファミコンでも"2人用をしていて自分の番じゃない時はつまらない時間"というのが当然だった。他にも面白いゲームは沢山あるのに、その違いはどこから産まれるのだろう?
2014-01-25 06:54:47よく観察していると、まずキャラクターデザインだけ見ても他のゲームとはまったく違う性質を持っていた。その中でも僕が特に斬新に感じたのが『春麗(チュンリー)』という女性キャラクター。ストリートファイターシリーズに興味がない方でも名前くらいは聞いたことがあるだろう。
2014-01-25 06:58:55これが格闘ゲーム界で不動の人気女性キャラクター「春麗」なのだが、よく見て欲しい。アジア人特有の切れ長な目、筋肉質でがっしりとした腕や太もも、衣装など、この1枚を見るだけで彼女が何をする人なのか伝わってくる素晴らしいデザインである。 http://t.co/usKRgkJsK6
2014-01-25 07:04:26例えばピーチ姫(マリオ)やブルマ(ドラゴンボール)などに代表されるように、それまでのゲーム・漫画・アニメのヒロインといえば、黒や茶色ではない髪の色、細く長い身体、大きな目など、西洋的特徴のキャラクター造形が主流だった。
2014-01-25 07:09:06それは何も日本人好みだった訳ではなく、漫画・アニメ・ゲームなど簡略化された線の中で"女性"というものを表現するのに、記号としてわかりやすかったからだ。マリオが少ないドットの中で他との差別化を図るため、帽子と髭をつけたのと同じ話だ。 http://t.co/ERVs3acMb3
2014-01-25 07:12:39それがアーケード(ゲームセンターにある)ゲームのグラフィックがどんどん良くなってきたこともあり、前述した「ファイナルファイト」や「ストリートファイターⅡ」はそれまでのTVゲームとは違うキャラクター作りを可能にした事もあるだろう。
2014-01-25 07:15:34しかし「スト2」は良くなったグラフィックの細かさを更に凌ぐような、デザイナーの繊細なこだわりがあった。前述した通り、女性キャラクターといえば長い髪と大きな胸がシンボルだったが、春麗は胸の谷間は見せることなく、たくましい足。それでも女性だとわかるだけでなく、数多くのファンを作った。
2014-01-25 07:21:16そこにあったのは、"あきまん"こと安田朗さんをはじめとする当時のキャラクタ―デザイナー達の人間の骨格、肢体への理解に他ならない。「金髪じゃなくても、胸の谷間を見せなくても、筋肉質でも可愛い女の子描けるよ」 http://t.co/RDnQovnVAg
2014-01-25 07:24:22