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「オムライス得意なんだぜ」「まさかペーパーシートみたいに硬くなったオムライスじゃないでしょうね」「ちげーよ」「半熟の面を開くタンポポオムライスも認めないわよ!」「内側に包み込む奴だ」「その言葉で私はパパに惚れたの」その娘が玉子なんてどれだけオムライスが好きなのよ!#twnovel
2014-01-26 10:39:11電車内。前の座席に三人の女性が座っている。右は目の離れ具合がなあ、真ん中はアゴがしゃくれ過ぎだ、左はそこそこの顔なのに不機嫌そうな表情が残念。 #twnovel 『前に座ってる貧相な男キモッ! なにチラチラこっち見てるんだろうキモッ!』三つの電波が同調増幅して私の頭の中で響いた。
2014-01-26 10:43:42#twnovel 社内の異動で担当さんが変わった。担当歴2年の私より若い人。なんだか電話でも話がかみ合わない。困った。あげくは「以前うちの別の雑誌で連載してた先生ですよね?」と思いっきり勘違い。「新人ですよ。まだデビュー3年目です」「えっ!」それ以後担当はかなり厳しくなる。
2014-01-26 10:57:41丁寧に折りたたまれた便箋を開けると、美しく規則正しい文字が並んでいる。中身はぎこちない愛の言葉、いつもの彼とは違う姿を見た気がした。大人になりたい気持ちと子供っぽさが混ざり合い読んでてドキリとさせる。彼は知らない。頭の中で色々な彼の姿を想像してるなんて #twnovel #BL
2014-01-26 11:33:43お互いの気持ちが通じ合って時間が随分と経過した気がする。いつの間にか彼は、昔から見せていたおどおどした顔をしなくなったし、ぐずぐず物を言う癖もなくなっていた。憑き物が落ちた恋人にこう言われてしまう。今度は俺のお姫様になってくれる?その言葉1つで惚れ直した #twnovel #BL
2014-01-26 11:34:05「恋をして変わったことがあるのよ」そういった彼女は内緒話をするときの顔をしていた。「なになに?」「服を買う時にね、自分に似合うかどうかより、あの人に可愛いと思われるかどうかをいちばんに気にするようになったの」はにかんだ彼女はすごく可愛くて、ちょっと憎らしくなった。#twnovel
2014-01-26 11:59:30ダンプカーが通り過ぎると今居るビルの谷間から冷たい風が吹く。思わず俺はトレンチコートの襟を立て、両手を口許まで持っていき軽く息を吐いた。暖かい息に眼鏡が曇りがちになる。急ぎながら、彼が今この手を握っているならこんな寒さも微塵も感じないのにと俺は妄想した #twnovel #BL
2014-01-26 12:02:18今年の秋はいつもより短い気がした。いつの間にか地面に赤や黄色、茶色に変色した落ち葉が絨毯の様に広がっている。横に居る恋人はさっきから変な歩き方をしてるので足でも痛めたのかと聞いてみたら「だって一生懸命に生きていた生き物だから。出来るだけ踏みたくないんだ」 #twnovel #BL
2014-01-26 12:03:30冬の始まり…と通勤中空を見上げると思う。朝や天気の思わしくない夕方は特にどんよりした空が心を重くさせる。そんな俺を気にして恋人は毎日車で遠回りなのに帰りは送ってくれる。気を使い断れば「なら、お姫様抱っこして車に乗せられるのとどちらがいいか検討してみて」 #twnovel #BL
2014-01-26 12:03:45いつも後ろ姿を追っていた。あの頃の影はまだ自分の方が大きかったし歩幅も違う。冬の薄暗い寒空に溶ける白い息。喧嘩をしてちくりと刺さる鋭い刺。大切にしまっている大事な物のひとつを、心の奥底から取り出して想いに浸る。子供だったけど、あの時から必死に恋をしていた #twnovel #BL
2014-01-26 12:36:09大事にしている筈のリボンを手首に結ばれた。青緑色のリボンをひらひらさせながら手持ち無沙汰にしていると、背後から抱き締められた。最近のお気に入りの言葉「リボンの感触好きなんでしょ?」耳元でそう囁かれ、だらりと手首を垂らしたら、さぁ首筋にキスが落とされる合図 #twnovel #BL
2014-01-26 12:36:30貴方の綺麗に結んだネクタイをほどいた時に、口から吐き出される吐息の音が好き。そっと唇を重ねるとすぐに舌先を出してくるのは先制攻撃?自分の背中に綺麗な指先を滑らせるのはわざと?何も知らなかった自分に全部教えたのは貴方だよ。もう後悔した顔をしても……遅いよ? #twnovel #BL
2014-01-26 12:40:22休みの日、たまに大事な用事があると彼は出掛けていく。前日から泊まっていた自分は必然的に留守番。けどまた起きられず見送れずに大事な言葉が言えなかった「行ってらっしゃい。気をつけて」布団の中で1人反省会 #twnovel #BL
2014-01-26 12:40:44#twnovel 星の欠片を持って、夢を見ると叶うそうだ。誰もが欠片を求めソラヘソラヘ行ってしまった。人がいなくなった、この地球の片隅で一匹の亀が小石を持ったまま、静寂の世界が叶ったことを喜んだ。この星の動植物の祈った世界はここにある。
2014-01-26 12:51:16私と好きな人と友人と。三人で出かけるはずが友人の体調不良で二人きり。食事を逐一撮ってメールする彼に悲しくなる。二人じゃ退屈だよね。そう言うと、ゴメンね気になってさって。「これなくて残念だな!」そんな文章に添付された三人で食べるはずの食事。うん、そういう人だった。#twnovel
2014-01-26 12:52:392chコテほとりは失言から非難に晒されハンドルを放棄するが、後も投稿が続く。実際はキャラを把握した職人による騙りに過ぎなかったが、自身が無意識で更新していると思い込んだ彼は自身を縛りつけるが投稿は続き、脳が無線接続されていると考え頭部をアルミ箔で巻き窒息死する。 #twnovel
2014-01-26 13:01:44この場所に通い続けて、今回でちょうど100回目になる。僕の人生の中で、こんなに頑張ったのは初めての事だ。だけど、それも今日で終わる。ゴールは、すぐそこに見えているからだ。あとは、99回声にできなかった「好き」って言葉を君に伝えるだけ・・・ #twnovel
2014-01-26 13:04:10黎明が朝に姿を変える狭間、このとき限りの透き通った光が白くあふれているから、こぼれてしまった言葉の輪郭は冴えてゆくばかり。だから、本当だと信じている嘘のことなんて語れない。きっと、こぼれ落ちた言葉を拾い集めて隠すことなんて、できなくなってしまうから。 #twnovel
2014-01-26 13:16:20汝こころして聞け その偽神はお前に手を振るだろう よいか 決して耳を傾けてはならぬ その白い手に その声はげにおそろしき 輩hate χζϚ 「大いなる獣」SAMAEL2 #TWNOVEL To Mega Therion
2014-01-26 13:31:56(女生徒続き)生徒の無毛の恥丘を目の当たりにして息を呑んだ。釘付けになっていることはもうばれているだろう。「あのね…」うつむく西野。「彼氏も喜んでくれたんだ」その時、自分が西野に特別な感情を抱いていたことに気づいた。震える声で言った。「触っても…いいか?」(完) #twnovel
2014-01-26 13:38:16星を見るひと4 #twnovel #BL 「これ、やるよ」唐突に訪ねてきた奴は俺に箱を差し出した。「これは?」「まあ開けてみろって」何かの機械のようだが…「家庭用プラネタリウムだってよ、面白そうだろ!」これはあれか、プレゼントという奴か。ああくそ、顔が熱い。
2014-01-26 14:07:57遠い銀河帝国の双子の二人。男の子の方を女の子、女の子の方を男の子と呼びます。 なんだか紛らわしいような気がして、一人は男女の子、一人は女男の子として、どちらがどちらであるのかは個人の自由にすれば良いと説くのです。 それでこそ双子だと、銀河帝国は笑うのでした。#twnovel
2014-01-26 14:11:28#twnovel 「この掃除機の性能を見てもらいましょう! あのカーペットのゴミがとれなかったら1万円払います!」 「本当にですか!」 「約束します! 1万円払います!」 「それじゃ、1万円くれ。これはカーペットのゴミじゃなくそういうデザインなんだ」
2014-01-26 14:23:56【探偵1】「犯人はあなたです」「ふざけるな!何の証拠があるんだ!」「被害者が握っていた麻雀の白牌は犯人がパイパンであることを示すダイイング・メッセージだったのです。あなたは被害者の寝室に落ちていたこの陰毛が自分のではないと自信たっぷりに否定しました」(つづく) #twnovel
2014-01-26 14:38:16