協同的学習における教員の役割

英語論文の読書メモです。 Noreen M. Webb(2009) 'The teacher's role in promoting collaborative dialogue in the classroom', British Journal of Educational Psychology, 79, pp.1-28
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すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

Webb(2009)The teacher's role in promoting collaborative dialogue in the classroom, British Journal of Educational Psychology, 79, 1-28

2014-02-01 09:55:04
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

少人数グルーブの学習で、生徒がどう学べるか・教師は生徒にどう準備させられるか・教師の言説や教室の規範が対話に果たす役割は何か、についてのレビュー論文。

2014-02-01 09:57:47
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

理論的には認知、ピアジェ、ビゴツキーあたりの話。ちょっとはしょるけど、グループ学習では友達の話を聞くことで自分の考えとの間にコンフリクトが生じ、知識の再構築が起こるとかそんな話。

2014-02-01 10:00:39
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

助けを求める時は具体的な質問はがよく、あいまいな質問では助けを得られないことが多い。論争的な話し合いでは自分の意見を主張して合意に至れず、累積的な話し合いでは合意を優先して中身の検討が不足する。探求的な話し合いではreasoningが全面に出てくる。

2014-02-01 10:05:11
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

ネガティブなプロセス。グループの協調がうまくいっていないと、自分の意見に固執したり人の意見を無視したり割り込んだりして個人の学習もグループの機能としてもうまくいかない。感じの悪い態度を取る子やサボる子がいるとマイナス効果。ちゃんとやってた子がタダ乗りされて次からやらなくなったり。

2014-02-01 10:08:50
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

次に生徒をどう準備させるか。ひとつはコミュニケーションスキルなどを解説したり練習させたりすること。もうひとつは生徒の属性に関すること。

2014-02-01 10:16:10
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

生徒の属性はグループ学習への参加態度と関係する。概して高学力・男子・白人の生徒が低学力・女子・黒人の生徒のよりもアクティブな傾向。そこで複数のスキルが必要なタスクを課して協力を促したり、低位の生徒の貢献を見つけて拾ってあげたりすることで、属性と態度との関係を減らすことができる。

2014-02-01 10:19:44
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

次、グループの組み方には色々なやり方があり、性別・能力ミックスというのが一般的と思われるが効果がどうかというのはあまりハッキリしない。上位生徒は混合より上位同士のグループでよくできることがあるが、混合グループでうまくやれる子もいて、結局はグループが機能しているかどうかの問題。

2014-02-01 10:24:58
あすこま @askoma

わかる(T_T) “@sumaus: ネガティブなプロセス。グループの協調がうまくいっていないと、自分の意見に固執したり人の意見を無視したり割り込んだり//感じの悪い態度を取る子やサボる子がいるとマイナス効果。ちゃんとやってた子がタダ乗りされて次からやらなくなったり。”

2014-02-01 10:28:00
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

グループのやりとりを構成して促進。例: 1)説明することの指示や質問例を渡す。2)お互いに良い質問を作って問い合う。3)肯定否定に分かれる論題で議論、反対の立場もやる。4)要約係、聞き役など役目を決める。ジグソーもこの例。5)教え合い。6)自分達のグループのプロセスについて話す。

2014-02-01 10:38:19
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

グループワークのタスクには簡単に答えが出ない複雑なものやオープンエンドの問題がよいと言われるが、タスクのタイプと参加のパターンの相関には疑問の声も(グループによるじゃん?)

2014-02-01 10:41:31
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

ふうう。ここまでで半分ぐらい。私的にはteacher discourseの影響を論じるここからが本番だがちょっと休憩。

2014-02-01 10:43:48
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

もう寝た方がいい気がするけど再開。

2014-02-01 11:06:00
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

グループワークの研究は生徒関係のものが多くて教員に関するものは少ないけど、生徒が教員をモデルにしてるとすれば教員の言説は影響与えてるはずだろ。てことで、小グループへの介入とクラス全体に対する言説の両面から研究レビュー。

2014-02-01 11:09:35
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

少人数グループをよく観察して必要な時に介入しなさいっていろんな人が言ってる。誰も答えがわからない時、お互いのやりとりに問題が生じた時、ちゃんと対話しないで仕切る子が出てきた時など。介入は少なくした方が強調的な学習は進むみたい。

2014-02-01 11:12:22
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

内容についての助ける時、ヘルプの明確さとその後の生徒の取り組みやグループの生産性は負の相関。答えを言うよりヒントをあげたほうがいい。また、介入がどのくらい効果的かはどのくらい生徒たちの考えと結びついているかによる。ヒントを出す時は生徒の話を聞いてからじゃないとうまくいかない。

2014-02-01 11:21:57
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

教員が生徒に対して最初の説目を超えたさらに詳しく説明を求めるprobing questionを投げると正しく完全な説明を引き出せることが多い。あいまいなところを明確にするよう求め、教員自身の考えや思い込みをさしはさんで邪魔しないこと。

2014-02-01 11:32:27
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

生徒の考えを問う質問が効果をあげるかどうかは、教員がいない時のグループが協調できているかによる。教員は介入をする前に、グループでお互いのアイディアにどう反応しどう精緻化しているか評価する必要がある。

2014-02-01 11:40:29
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

Content-helpだけを与えるクラスとprocess-helpだけを与えるクラスを比べてみた研究では、後者の方が生徒の伸びがよかった。へぇ。前者の先生はグループの考えを聞く前に助けてしまうこともあったが後者の先生はお互いのアイディアについて考えるような質問をしていた。

2014-02-01 11:51:38
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

コミュニケーションスキルの研修を受けた先生と受けてない先生の比較をした研究では、受けてる先生の方が、生徒に明確化を求める質問や生徒のアイディアを認めるコメントなどが多かった。

2014-02-01 11:54:32
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

あと4ページだけど力尽きたので寝ます…続きはまた明日。残ってるのは教室全体に対する教員のトークについて。

2014-02-01 11:56:33
すまう(Hitomi Nakajima) @sumaus

クラス全体に対する教員の指導のグループ学習に及ぼす影響。教員の発問が答えだけを求めるタイプか詳しい説明を求めるタイプかによってグループの話し合いの深まり方が違う。当然、後者の方が生徒の参加が促進され、説明も深まり、正しい答えにたどり着く率も高まる。

2014-02-02 01:48:42