物語と人間のややこしい関係

物語の効用と弊害について考える、牧眞司氏と藤田直哉氏の対話のまとめ。
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牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

確かにそれが怖い。 RT @naoya_fujita ここでいう「物語」っつうのは、「善/悪」とか二分して考えてしまう志向だったり//人間の思考の根本構造まで含むわけで、みんながそう思考できたらどんなによかろうかとは思うけども、そんな複雑さに耐えられるように脳ができとるんだろうか

2014-02-10 20:24:15
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@ShindyMonkey 「慰撫」のレベルに拠るのですが、ぼくは、本当に優れた芸術に対面した時の圧倒的な感動の体験というものですら、人類や、知性が、自身の不用性をそれ自体で肯定する、すなわち芸術の無用性の中に、脳が自らの無用性を見出し自己慰撫しているとすら思っていたります。

2014-02-10 20:24:47
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

面白い! RT @naoya_fujita 「慰撫」のレベルに拠るのですが、ぼくは、本当に優れた芸術に対面した時の圧倒的な感動の体験というものですら、人類や、知性が、自身の不用性をそれ自体で肯定する、すなわち芸術の無用性の中に、脳が自らの無用性を見出し自己慰撫しているとすら//

2014-02-10 20:27:48
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@ShindyMonkey 趣味としては敗北したとは思っていません。しかし、社会や人々の思考方法は、社会や政治に関わるわけで、その社会や政治は、ぼくが生きている世界に関わりますし、その世界の中で芸術活動も営まれるわけですから、そっちの方を考えると、苦い思いがするわけです。

2014-02-10 20:28:42
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

というか、芸術作品とは、意識や知性が目的なく動き続けてしまた結果としての産物であるがゆえに、目的も有用性もない自走としての意識が、自己の仲間を見出したと思うことが、芸術的感動が脳で生産される原因になっているのではないかという、ぼくの勝手な芸術論なのですが。

2014-02-10 20:29:52
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

ぼくの感覚だと、それは肯定ではなく、そのまえでは人類・知性の規範が無意味になる感じなのですが。忘我の境地ですね。 RT @naoya_fujita //本当に優れた芸術に対面した時の圧倒的な感動の体験というものですら、人類や、知性が、自身の不用性をそれ自体で肯定する//

2014-02-10 20:33:50
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

凄く面白いです! わかる! RT @naoya_fujita //芸術作品とは、意識や知性が目的なく動き続けてしまた結果としての産物であるがゆえに、目的も有用性もない自走としての意識が、自己の仲間を見出したと思うことが、芸術的感動が脳で生産される原因になっているのではないか//

2014-02-10 20:36:25
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@ShindyMonkey 多分、「忘我の境地」と似ています。目的や生存への配慮がなく、今この瞬間の没入そのもの以外が消失することを指して、ぼくは人間自身の「肯定」と呼んでいます。(自分をなんらかの目的に対しての道具ではなく、生存の法則だけに縛られていだけでもない存在として)

2014-02-10 20:39:36
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

ただ、「自己の仲間を見出した」というところが、ぼくの感覚とは違います。芸術の特質はもっと毒のような危険なものである気がしています。ただし、文学の場合は「意味」や「物語」がつきまとうため、そうした芸術とはまた別な事情が働いているのですが。 @naoya_fujita

2014-02-10 20:46:31
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@ShindyMonkey 仰る通りかもしれません。文学は、言葉であるから、例えば純粋に視覚的な作品よりは、政治性や、社会性とかかわる側面が多いのかもしれません。そもそも、言語自体が、人間と人間のやりとりに使われるものですから。

2014-02-10 20:49:21
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

おお、エロスやタナトスの感覚に近いですね。しかし、そこまでいけば「物語」など不要かと。 RT @naoya_fujita 多分、「忘我の境地」と似ています。目的や生存への配慮がなく、今この瞬間の没入そのもの以外が消失することを指して、ぼくは人間自身の「肯定」と呼んでいます。//

2014-02-10 20:52:01
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

それが藤田さんが批評家たるところでしょう。 RT @naoya_fujita //社会や人々の思考方法は、社会や政治に関わるわけで、その社会や政治は、ぼくが生きている世界に関わりますし、その世界の中で芸術活動も営まれるわけですから、そっちの方を考えると、苦い思いがするわけです。

2014-02-10 21:17:48
牧眞司(shinji maki)『『けいおん!』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

ぼくは社会とか政治とかはほとんど関心がなくて、露悪的に言えば「そんなものは下僕に任せておけばいい」と思っていて、ただ下僕がいないので最低限のことだけしかたなくやっています。 @naoya_fujita

2014-02-10 21:26:07