ミュゼたん(@museology_tan)による「21世紀ミュージアムサミット」ジャック・ラング氏の講演まとめと感想

ミュゼたん(@museology_tan)による「21世紀ミュージアムサミット」ジャック・ラング氏の講演まとめと感想をまとめました。
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ミュゼたん @museology_tan

はあい、ご機嫌いかが?素敵な夜をお過ごしかしら? 私の住んでいるあたりは雲が出てて、今宵は星が見えないわ。 ということで、ちょこっと告知していた「21世紀ミュージアムサミット」で行われたジャック・ラング氏の基調講演の簡単なまとめを、今からしていこうと思うよ。

2014-02-10 23:33:32
ミュゼたん @museology_tan

一日目は、大雪のため、宿泊しない人は14:30のバスで帰ることを「強く勧め」られ、本日2日目も、公式twitterアカウントによると15:40に終わってしまったのかな?私は、一日目の14:30で離脱しましたが、結局宿へたどりつくまでに8時間かかりました。

2014-02-10 23:38:14
ミュゼたん @museology_tan

二日目においては、湘南国際村センターへの道路に交通規制がかかってしまい、もはや会場に行くこともできず、宿泊組は出ることもできず…。まったく、宿泊組はシャイニングだし、一日目途中で離脱した人は家に帰れず八甲田山www

2014-02-10 23:41:49
ミュゼたん @museology_tan

冗談はともかく、そういうわけで、私のミュージアムサミットは博物館梯子とジャック・ラングさん、あと大雪で終わってしまいました。ので、ミュージアムサミットでまとめられることって、ジャック・ラングさんの基調講演しかないんですよねぇ。

2014-02-10 23:43:47
ミュゼたん @museology_tan

とはいえ、まとめる宣言してあるのでササッとやってしまいます!私の手書きメモをもとに書くので、聞き違えているところがあると思います。もし間違いがあったら教えてくださると助かります。

2014-02-10 23:45:54
ミュゼたん @museology_tan

んで、講義の内容ってひょっとしてジャック・ラング著「ルーヴル美術館の闘い グラン・ルーヴル誕生をめぐる攻防」http://t.co/WBfsz1vBc5 に書いてあったことなんじゃないかなぁ、とも思うけど。(読んでないから中身を良く知らない…)

2014-02-10 23:44:53

ジャック・ラング氏の講演まとめ

ミュゼたん @museology_tan

ジャック・ラングさんの基調講演「ルーブル美術館の闘い」のまとめ。 フランスでは1981年にミッテラン氏が大統領に当選、社会党政権になりました。その際に文化が重要なテーマとなり、量的・質的に力を入れる政策が行われました。

2014-02-10 23:47:43
ミュゼたん @museology_tan

ミッテラン大統領は文化政策に力を注ぎ、「文化予算を2倍にする」と宣言、のち7年の間毎年予算を増やし、文化予算が国家予算に占める範囲が1%に及ぶまでになりました。この1%体制は現在でも続いております。

2014-02-10 23:50:07
ミュゼたん @museology_tan

ちなみに仏の文化予算、国からもたくさん出ていますが、地方行政で行う文化行政もあるため、実質的には1%以上の多額な予算が充てられていることになります。一方、日本の文化予算は国家予算の0.1~2%にとどまっています。現状では仏の1/10、ドイツの1/4というところです。

2014-02-10 23:50:31
ミュゼたん @museology_tan

下村文部科学省大臣は2020年まで日本の文化予算を2倍にする計画を立てていますね。平成26年度の文化庁予算の概算要求は2億5000万増のようですね。http://t.co/3jVqHjNuwO  さあ、話をルーブル美術館に戻しましょう。

2014-02-10 23:51:18

ルーブル美術館の事例

ミュゼたん @museology_tan

ミッテラン大統領は、社会のあらゆる人、あらゆる施設に文化を浸透させること「文化の民主化」に力を入れます。彼の当選から、フランスの文化に新しい風が吹きはじめました。それは、国の中央においての文化政策にとどまらず、地方の文化行政にも波及していきます。

2014-02-10 23:54:15
ミュゼたん @museology_tan

1981年、ルーブル美術館は、ルーブル宮の一部のみが美術館として利用されており、その他は財務省が利用していました(リボリー通り側)。その外観は全体的に汚れてくすんでおり、入口は分かりにくく、コレクションは上手く展示されていません。

2014-02-10 23:56:09
ミュゼたん @museology_tan

観光客は年々増加していましたが、現在ピラミッドがおかれている場所(ナポレオンの中庭)は職員の駐車場でしたし、今とは全く違った環境でした。

2014-02-10 23:57:18
ミュゼたん @museology_tan

ラング文化大臣からミッテラン大統領へ提案した文化的プロジェクトの大まかな項目は、美術館の目的の明確化、ルーブル宮本来の姿に戻し美術館として再構築、駐車場・周辺の自家用車の退去、財務省の移動、などです。

2014-02-10 23:57:21
ミュゼたん @museology_tan

大統領は、閣議の場でグランルーブルの計画を発表します。周囲の懐疑的な視線の中(一番驚いたのは財務大臣でしょう、仕事場を立ち退かされる計画が発表されたのですから)、厳しい闘いを覚悟の上で、ルーブル美術館再編の計画ははじまりました。

2014-02-11 00:00:37
ミュゼたん @museology_tan

プロジェクトに抜擢されたのは米の建築家I・M・ペイ。ワシントンナショナルギャラリーや、日本ではMIHO MUSEUMなどの設計をしています。モダンでかつ古典的な思想を持ち合わせており、ルーブル美術館というデリケートな文化資源でもうまく扱ってくれるだろうと白羽の矢が立ったそうです。

2014-02-11 00:02:03
ミュゼたん @museology_tan

ペイの協力のもと、グランルーブルの計画は進みますが、最初のうちはピラミッドの話は出てこなかったようです。中央入口にピラミッドを置く案は、ルーブル宮の「光」を検討する上で出てきたものでした。

2014-02-11 00:02:37
ミュゼたん @museology_tan

ペイがピラミッドの案を大臣たちに初めて披露したのは、歴史的建造物委員会の会議の時でした。歴理的街並みに持ってくるには革新的過ぎたペイのピラミッド案は、委員会でマイナス意見を浴びてしまいます。事前に知らされていれば、委員会で議論の余地もあったでしょうが・・・。

2014-02-11 00:04:36
ミュゼたん @museology_tan

ペイの革新的なアイデアは、メディアでも報道されますが、国民からの批判の嵐にさらされます。「ルーブル宮の歴史的景観を損ねる、ひどい案だ」と、世論の風に晒されます。

2014-02-11 00:09:16
ミュゼたん @museology_tan

このような反対世論と戦う上で、一番重要な切り札となるのは「絶対うまくいく確信」です。譲歩する・諦めるというつもりはない、という強い姿勢が重要です。 大統領はプロジェクトを支援することを公表し、後には引けない状況を作り出しました。

2014-02-11 00:10:06
ミュゼたん @museology_tan

他にも政治的に反対してくる勢力もあります。当時の、シラク元パリ市長です。国の文化政策として行われようとしているルーブル美術館の再編、特にピラミッドの案に猛反対します。ポンピドゥー夫人などに味方になってもらい、「反対をする前に、よく建築家の話を聞くといい」と、説得してもらいます。

2014-02-11 00:12:17
ミュゼたん @museology_tan

様々な協力者がシラク元市長をなだめてくれたおかげで、彼はルーブル美術館の改革に賛成してくれるようになりました。一番気になっていたピラミッドについては、ケーブルの案を出してくれました。シラク元市長が賛成の意を表してくれたことにより、市民の反対は意見もおさまってきます。

2014-02-11 00:12:42
ミュゼたん @museology_tan

また一緒に施設を利用していた財務省に立ち退いてもらわねばなりません。改築工事が始まるころ、財務大臣が立ち退きを拒否して抵抗したため、工事が遅れたり、なんてこともあったようです。(この辺メモが甘そうなので、割愛します)

2014-02-11 00:12:57
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