【コラム】「ロボットの操作」考察

創作における「ロボットの操作」に関する問題点や解決法、実現の可能性を個人的にまとめてみました。
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根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

1/72 【コラム】「ロボットの操作」考察 先日こんな記事を見かけた。 「これだけロボットアニメがあるのに、真面目にロボットをどう操作するかを描いた作品が一つもない件」 http://t.co/IbJLzjW9rL

2014-02-17 21:00:40
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

2/72 ちょっと興味を引かれたので真面目に考えてみた。 SFは専門ではないのだけど、 基本の理解はゴーレムへの命令系統にも通じるものがあるだろうから、 アレの続き的に。

2014-02-17 21:01:32
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

3/72 さて、真面目な操作の描写がないと感じるのは、 それが難しいと読者も作者も分かっているからだろう。 あまり重要な要素だと考えていないからかもしれない。

2014-02-17 21:02:25
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

4/72 さもありなん。 SFやロボットモノにとってロボットは動くことが前提であり、 そこに注釈を並べてもストーリーには影響しないことがほとんどだ。

2014-02-17 21:03:31
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

5/72 車が動く原理を知らなくてもレースものを書くことに支障はなく、 ましてやロボットは想像による部分が大きい。 ストーリーの理解に必要なのは「どう使われるか」であり、 「なぜ動くか」や「どう動かすか」というのは、 比べれば些細な問題である。

2014-02-17 21:04:44
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

6/72 とはいえ、まったく考えなくてよい、という部分でもない。 レースもので運転技術の差が 展開上の重要なポイントとなりうるように、 ロボットの操縦においても適正や技術の詳細が 必要になる可能性はある。

2014-02-17 21:06:05
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

7/72 その際、通常の描写が雑すぎると整合性がとれなくなり、 シリアスの度合いや緊張感を殺ぐことにもなりかねなくなる。 リアリティを重視するストーリーの場合は 細かく設定しておくことも無駄にならない。 それどころか、 世界の深さを感じさせる重要な要素になるだろう。

2014-02-17 21:07:23
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

8/72 問題は、 これを主張しすぎるとメインのストーリーを阻害しかねない、 ということだ。 ロボットの技術に関する情報が大きく重くなりすぎて、 肝心の話を蔑ろにしては意味がない。

2014-02-17 21:09:06
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

9/72 物語であるなら、展開されるストーリーこそが もっとも期待される部分。 背景設定に属する操縦面が前に出すぎては、 読者の需要を満たせなくなる可能性も高くなる。 求められているものとしては希少で、 場合によっては示していることにより 評価を下げることもあるだろう。

2014-02-17 21:12:18
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

10/72 ロボットの操縦技術といった世界観・背景設定に属する要素は、 詳細を考えておくのと同時に、 それを如何に“表へ出さないか”が重要になる。 メインストーリーを阻害することなく、 しかし世界の重さを感じさせる、 そんな描写が必要になってくるわけだ。

2014-02-17 21:15:36
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

11/72 ファンタジーにおける魔法を意識させる苦労に似ている気がする。 いろいろ参考になるかもしれないのでこのへんも考えてみよう。

2014-02-17 21:17:25
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

12/72 問題の本質として、 “人型ロボットをその操作で動かせるのか?” という印象がある。 文章にしても映像にしてもこの認識はハードルが高い。

2014-02-17 21:18:36
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

13/72 動かせる、と書きさえすれば誤魔化せる 文章のほうが楽かもしれない。 映像にすると与える情報がどうしても多くなる分、 リアリティの欠如を感じさせやすくもなる。

2014-02-17 21:19:58
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

14/72 人型の制御が難しいことは直感的にも理解できるだろう。 例えば現実の乗り物として車やバイク、自転車などがある。 人間の手足、指まで活用して動かすこれらも、 自在に動かすにはかなりの習熟が必要だ。

2014-02-17 21:21:47
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

15/72 人によっては重機の経験もあるかもしれない。 クレーンやショベルなどの限定的な動きでも、 操作には微妙な力加減を要する。 人間の動きに対してこれらの入力を流用できるのか? まずこの点が疑わしい。

2014-02-17 21:23:27
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

16/72 一例として、攻撃の基本であるパンチを考えてみよう。 ボタンを押せばパンチを打つ? そんな簡単にはいくまい。 ボクシングのジャブ一つにしても、 その役割には多くの意味がある。

2014-02-17 21:24:48
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

17/72 相手に対する牽制、距離の測定、 次弾への布石となる崩し、 動きを阻害するフェイント、 ダメージを目的とした本気。 目的によって力の加減に速度、角度と、 色々変えなければならない。 ボタン一つでただ拳を突き出す動作だけ行わせても、 実用的な動きにはならないだろう。

2014-02-17 21:25:50
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

18/72 考慮することはできる。 アクセルペダルやスロットルのように、 加速を制御する機構を盛りこむことはさほど難しくないだろう。 角度の調整や軌道の選択なども、 バイクを操縦できる感覚が備わっていれば 共感はできるかもしれない。

2014-02-17 21:27:04
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

19/72 ただし、これはあくまで「パンチ」という 一動作に限った場合の話だ。 人型が行える動きはこれだけに止まらない。 止まらないどころか、 歩く、走る、曲がる、止まるといった個々の挙動に それらの組み合わせが生み出すパターンを考えると 無限に近い動作を考えなければならない。

2014-02-17 21:28:09
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

20/72 これを既存からイメージできる入力系で実現できるのか? この点が単純に納得できないわけである。

2014-02-17 21:30:07
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

21/72 こんな疑問を拭えない自分であるが いくつか可能性を感じた描写がないわけではない 「フルメタルパニック」のASなど 操作系の設定がだいぶ練りこまれていると 作品文章の中からも感じられた 設定が多いだけでなく それを意識した操作描写と動作が きちんと描かれていたのだな

2014-02-17 21:31:36
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

22/72 時おりクローズアップされるコックピット内の描写だけでなく、 通常戦闘時における敵味方のささいな動きにも、 作品内のロボットに可能な動作を逸脱しない配慮があった。 エンタメ目的だと派手さを優先することも多いと思うのだが、 こういった点に意識の高さが感じられる。

2014-02-17 21:32:44
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

23/72 技術的な点で少し踏みこむと、 人型の動きを実現するための基本制御系に、 ソフトウェアを含めた現実的な構造が感じられた。 特に初期型機である〈サベージ〉の扱いにである。

2014-02-17 21:34:05
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

24/72 機械で人間の動きを実現しようと考えた場合、 挙動の一つ一つではなく、 部位ごとの稼動を意識していくほうが現実的であろう。 形ではなく内部機構、 人体の構造をそのままトレースするほうが、 開発するにしても動きに関しても再現しやすいからだ。

2014-02-17 21:36:00
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

25/72 「パンチ」という動きではなく、 内部筋肉の伸び縮み、肩や軸の回転、骨の稼動といった 個々の要素動作の組み合わせによって実現するほうが、 無限に近いパターンに対しても、 外部内部の変動に対しても、 柔軟に対応できるからだ。

2014-02-17 21:37:24