アトムに分解されるノンエリートの過労死へと「強制された自発性」さえブラック企業に食い潰される惨状

熊沢誠甲南大学名誉教授インタビューを紹介
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国公一般 @kokkoippan

熊沢誠氏:私は86年に『ノンエリートの自立』(有斐閣選書)という本を書きました。当時はかなりこの用語に反発もあったと思います。なぜかというと、「多くの人はノンエリートだ」と決めつけることは残酷、それは立身出世の機会の解放に賭ける市民の願いに水を差す発想だというわけです。

2014-02-20 15:43:06
国公一般 @kokkoippan

熊沢誠氏:しかしその非難に意味があったのはせいぜい70年代前半までだと思います。私は格差社会化がその頃からはじまった86年に、日本の庶民に一番必要なのは「ノンエリートの自立」だと考えました。 http://t.co/vJJ88s0vs5

2014-02-20 15:44:04
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熊沢誠氏:分業がある限り競争の成功者は少ないのですから、不成功者=ノンエリートが成功者=エリートに対していわれなきコンプレックスを抱き、文化的にエリートに対抗できなくなることが最も良くないことだと書いたのです。 http://t.co/56A8hN7onq

2014-02-20 15:44:36
国公一般 @kokkoippan

熊沢誠氏:上位ステイタスへの参加機会とノンエリートの生活と権利の擁護とはある矛盾する側面があります。なまじっかノンエリートからの脱出の機会が開かれていると下位にとどまる者が上位に脱出していった者に対し、発言したり、告発したり、抵抗したりすることが世論の中で軽視されがちになるのです

2014-02-20 15:45:50
国公一般 @kokkoippan

熊沢誠氏:なぜなら「そんなに言いたいなら、がんばってその立場に立てばいいだろ」となるからです。労働組合運動の考え方はその真逆──地味な労働でほどほどの生活、それでもエリートに支配され操作されることなく、ノンエリートのままでやっていけるようにする組織だと、私は今でも考えています。

2014-02-20 15:46:42
国公一般 @kokkoippan

熊沢誠氏:格差社会の拡大とともに、このノンエリートの自立という考え方は一定受け入れられて、今ではノンエリートという言葉は、現時点ではさして抵抗がなくなったと思います。エリートの仕事は不必要なものも多いけれど、ノンエリートの仕事は社会に不可欠な仕事が多いですからね。

2014-02-20 15:47:48
国公一般 @kokkoippan

▼関連エントリー 非正規の惨状が「ブラック企業化」と正社員の「働きすぎへのムチ」として利用される http://t.co/INsR10uTKv

2014-02-20 15:48:11
国公一般 @kokkoippan

公務労働運動の現在地:熊沢誠インタビュー① http://t.co/0fMFKji3Q4 公務労働運動とバッシング:熊沢誠インタビュー② http://t.co/y1Csj3UjhH 公務労働運動と大阪の問題:熊沢誠インタビュー③ http://t.co/vCgA0uKtfg

2014-02-20 15:48:40
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「公」の意味を問い直せ:熊沢誠インタビュー④ http://t.co/oLVLSiqZzx 個人の受難の時代:熊沢誠インタビュー⑤ http://t.co/uhAxMTsLSo 産業民主主義とノンエリートの自立:熊沢誠インタビュー http://t.co/seFmFM72y7

2014-02-20 15:48:54
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