予備自衛官の訓練風景

T-2改 @t2kai2

さて、本日予備自衛官の訓練が終了したので、今から総評みたいなものをつらつらと。まとめ、お気に入りはご自由に。

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「そもそも予備自衛官って何ぞ？」と言われたら、早い話が有事になって現役の自衛官たちが出動して行った後のお留守番みたいなもんである。かなり噛み砕いた説明だけど。

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もちろんお留守番と言ってもただのお留守番ではなくて、現役が出動して手薄になった駐屯地や基地を守るという任務があるので、年に５日間の訓練が義務付けられている。

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予備自衛官になる方法は主に二つで、まず現役の自衛官が退職して民間企業に転職などした際、希望すればなれる。もう一つは予備自衛官補という予備自の見習いみたいなものに志願して年に５０日の訓練を受けて、それから予備自衛官に昇格。一般人が自衛隊を経験せず予備自衛官になろうと思ったら後者。

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私の場合は去年まで現役だったので、現役→予備自衛官に。予備自衛官は陸海空とどれにでもあるが、私は今回現役(空)から予備(陸)に行った。

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訓練は５日間と書いたけど、無理に５日間連続して出る必要は無い。訓練中は特別な事情が無い限り帰宅できない(駐屯地、基地に泊まる)から、お仕事の都合がある人は例えばまず二日出て、残り三日をどっか別の時期にやることも。私は今回五日間連続だった。

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予備自衛官ってのは普段は民間人として仕事しつつ、有事になったら召集されるってものなので。必然、訓練に参加したくても仕事が忙しくて都合付かないこともある。そういう時は調整してくれる。

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で、今回は２月２８日から陸上自衛隊、朝霞駐屯地で予備自訓練に参加。

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一日目は主に手続きと被服の調整、部隊の結成式に訓練の予定説明とその他諸所の注意の伝達など。ちょっと前なら予備自衛官の被服なんてOD色の古臭い中古だったろうけど、現在は全員が迷彩二型。まぁ中古は中古だけど、予備自にまで行き渡るようになったんだなと。

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二日目は午前中に体力測定、午後は射撃予習。体力測定は元現役であるところを見せてやろうと粋がってみせたが、メニューを見て拍子抜け。だって腕立て伏せも腹筋もないんだもん。

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項目に１５００メートルってあったから、「お、これはいけるんじゃね！？ よっしゃ、私には誰も追いつけない！ あなたって遅いのね！って言える！」と思ってたら、まさかの駆け足じゃなくて強歩。えーマジすか。駆け足じゃないから感覚が分からんかった。意外としんどいし。

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まぁ、そんなぬるい体力測定にはもちろん意味があって。というのも、予備自衛官というのは定年退官した自衛官もいるので、年齢の幅が非常に広いのだ。普段民間で仕事してる以上体力づくりやる暇も無い人も多く、そういう人たちにいきなり現役と同じメニューやらせたら怪我人が出る。

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そうこうしてたら射撃予習。三日目の実弾射撃訓練に備えて、射撃場での動きや銃の扱い方を学ぶ訓練。この時、ついに憧れの八九式小銃の実物に触れる。おぉ、軽い！ 素晴らしい！ 軽いってのはいいことだな！

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まぁ最初はスライドロックの方法が分からなくて若干イラッとしたけど(

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あとびっくりしたのが射撃の訓練にシミュレーターが使われていたこと。このシミュレーターというのが凄くて、引き金を引けばちゃんとスライドも後退するし、銃声もデジタル合成だか実録なのか分からんがちゃんと出る。さすがにこの分野で陸は進んでるなぁ。

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んでもって四日目、実弾射撃とシミュレーターを使った「至近距離射撃」。実弾射撃はもう割愛する。要は的に向かって撃つので。でも八九式って結構反動あったなぁ。あんまり６４式と変わらない気が…ひざ撃ちがちっとも当たらん。５発撃って的には一発だけｗ

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で、今回凄かったのはその後の至近距離射撃。シミュレーターなんだけど、いきなり出てきた目標に向かって制限時間以内に銃口を跳ね上げてPAM！ PAM！ 次の目標にすかさず切り替えてまたPAM！ PAM！と。これは当たった。というか、凄く気持ちがいい。「俺マジカッコええｗ」ってなれる。

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で、四日目。これが事実上訓練最終日。午前中のうちに車両と人への検問の訓練。たぶん予備自衛官の訓練は射撃とこれがメイン？ 手薄になった駐屯地で車が来たら敵の工作員が乗ってるかもしれない訳だし。

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で、午後は陣地構築訓練。湾曲した鋼板を繋ぎ合わせて即席の陣地みたいにしちゃう。それが終わったら、市街地訓練。そう、部屋への突入。

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まぁ部屋への突入と言ってもそんな大層なものじゃなくて、現役の人たちが掃討した後の部屋に敵が残ってないかを確認するものみたいな。でも残ってたらやばいので、ホントに特殊部隊っぽい動きで入る。スタック組んで並んで部屋に入った。

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５日目。これはもう今日のこと。午前中に偉い人の話を聞いて、被服やら何やらを定められた手順に従い返納して、また手続きして、お疲れ様でした、帰宅。

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訓練で感じたのは、とりあえず至近距離射撃と部屋への突入の訓練があったことに非常に驚いた。駐屯地や基地の警備を行う予備自衛官、言ってしまえば後方警備でさえそういうことが求められている。

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あとまぁ、ホント予備自って色んな人が来る。いちいち文句垂れる阿呆もいたし、予備自補上がりはやっぱりなんか動作が緩慢だったりするし。それでも大半はしっかり真面目に訓練に臨んでいて、そんな税金の無駄だとかは思わなかった。これ以上やるなら予算増やさないと。

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それに、びっくりしたのが同じ班の人で普段は芸能関係でお仕事してる人がいて、自衛隊とか軍隊が出てくるような邦画やドラマで兵隊役のエキストラを集めたりしてるそうで、非常に興味深い話も聞けた。

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その人曰くエキストラと言っても色々で、例えば軍人たちのエキストラと言ったらやっぱり軍人らしい動きが出来ないと駄目で、そういうとこに撮影に協力してくれる人で元自とかがいると非常に手間が省けるんだとか。