【建築批評】藤本壮介氏の建築――ベクターデータ的な建築からピクセルデータ的な現象の海へ

書いてみた。ややテクニカル。
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2014-03-08 02:58:40
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未発育都市 @mihatsuikutoshi

建築家の藤本壮介氏の建築は、雲や樹木等の画像の“解像度”を下げて粗くして、その粗さそのものを建築の諸要素と関係付ける、という方法で出来ているのではないかと思った。(続く

2014-03-08 21:51:02
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)だから、その建築物を少し離れたところからズームアウトして眺めてみると、解像度を下げる前の元の雲や樹木等の全体の画像が現れる、という仕組みになっているわけだ。(続く

2014-03-08 21:53:51
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)言い換えると、建築の「部分と全体の関係」が画像の「解像度」になっている。

2014-03-08 21:55:34
未発育都市 @mihatsuikutoshi

以前、雲や樹木等の自然物を建築の表現に転換した建築を僕は「自然模写建築」であるとやや否定的にツイートしたことがあるのだけど、藤本壮介氏の建築は画像の「解像度」的な操作を経ることで、建築と自然の形象の関係をうまく調停できているのかも知れない。

2014-03-08 21:58:41
未発育都市 @mihatsuikutoshi

普通は、建築の要素と要素の関係といったベクターデータ的な建築が一般的なのだけど、藤本壮介氏の建築はピクセルデータ的である。同氏の建築は、ピクセルデータ的な現象の海に溶け込んでいる。ひょっとしたらこれは新しい建築設計方法なのかも知れない。

2014-03-08 22:07:45
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)建築以外の他のジャンルでは、19世紀のスーラ等の印象派の絵画に近いのかも知れない。

2014-03-08 22:18:13
未発育都市 @mihatsuikutoshi

続き)ま、藤本壮介氏本人が自作についてどのように語っているのかはあまりよく知らないのだけど、雲や樹木等の自然の形象は、一方では万国共通のグローバルな記号(言語)であるので、その意味で、とても21世紀的なのではないかとも思った。(終わり)

2014-03-08 22:22:03
未発育都市 @mihatsuikutoshi

建築の「ポエム」化が著しいと言われている昨今ではあるけど、改めて建築の「技法」について語ってみるという姿勢も重要なのではないかと思うし、そのほうが実践的である。

2014-03-08 22:30:17
未発育都市 @mihatsuikutoshi

あ、藤本壮介氏本人にRTされてた(^^ゞ。ツイッターは怖い。RT、ありがとうございます。

2014-03-08 22:34:29
未発育都市 @mihatsuikutoshi

いずれにせよ、建築の「ポエム」化もいいけど、それと同時にどんどん新しい「技法」にチャレンジしていったほうが楽しいと思う。前述のピクセルデータ的な建築(画像の解像度的な建築)は新しい技法への可能性の宝庫ではないかな。

2014-03-08 22:38:36
若杉賢一 / Ken Wakasugi @wksgknch

@mihatsuikutoshi さんの藤本さんの連ツイ、興味深かった。藤本さんは自作を語るときに度々雲や樹木などを引用するのは、確かにわかりやすく、イメージは千差万別で、受け手の想像に委ね、曖昧にしている。

2014-03-09 00:42:05

補論1 (元ネタ)

gnck @gnck

同人誌に寄稿しました。 ニコニコ超会議の超文学フリマ イ-24 にて『ニコちく―「ニコニコ建築」の幻像学』頒布されます。「マインクラフトにおけるドット絵の考察」という依頼からの、ビットマップとインターフェイスの話をしてます。

2013-04-27 09:58:47
未発育都市 @mihatsuikutoshi

ビットマップとインターフェイスの美学」(神野智彦)ではドット絵の「美」について論じられている。グリーンバーグの「美術史において、単純に描かれたものが美しいのではなく、その描かれ方まで暴くものこそが美しいのだ」という言葉から、ドット絵にも同様の「美」があることが論じられている。

2013-04-28 07:50:32
未発育都市 @mihatsuikutoshi

@gnck はじめまして。ニコちくの『ビットマップとインターフェイスの美学』は大変興味深く読ませて頂きました。目からウロコでした。もやもやがぱぁっと晴れました。素晴らしいですね。梅沢和木さんやJNTさんのことはまだよく知らないのですが建築の美学論のヒントになるような気はしてます。

2013-05-17 23:45:37
未発育都市 @mihatsuikutoshi

DMみました。ありがとうございます! @gnck

2013-05-18 00:33:45
未発育都市 @mihatsuikutoshi

先日、gnck さんに送って頂いた論文『創造の要望をめぐって ―キャラ・画像・インターネット』を読みはじめたのだが、これは凄いな。美術批評がここまで進んでいたとは、自らの不明を恥じるばかりだ。また、この論文に書かれていることには確かな一般性があるので建築論にも応用ができそう。

2013-05-19 21:56:50

(誤字。「創造の要望をめぐって」→「創造の欲望をめぐって」)

未発育都市 @mihatsuikutoshi

これはちゃんと最後まで読んで、自分なりに消化しないとな。あと一応、gnck さんのツイッターの自己紹介欄によると、この論文の「データ配っています。連絡いただければお送りいたします」とのことなので、興味がある方は直接、連絡してみて下さい。

2013-05-19 22:00:31
未発育都市 @mihatsuikutoshi

ま、色んな意味で、時代の節目に差しかかっているという感じだな。

2013-05-19 22:03:22
未発育都市 @mihatsuikutoshi

さて、昨日までに gnck さんの論文『創造の欲望をめぐって ―キャラ・画像・インターネット―』の第1章『JNT 00年代最高のハッカー=画家』の第3節『画像の問題系』まで読み終わったのだけど、帰りながらその続きを読もう。まだ全体の1/3くらいだな。

2013-05-20 20:50:16
未発育都市 @mihatsuikutoshi

しかしここまで美術を形式から語れる人は稀有だと思う。ま、至るところですっ飛ばしているんだと思うけどw、美術批評(や建築批評)にありがちな泥沼に全くはまらないところが最高だぜ。ただその分だけ短い文章にも情報が圧縮されているため、解凍しながら読まなければならないのでw、時間がかかる。

2013-05-20 20:58:34
未発育都市 @mihatsuikutoshi

最近、建築学生にフォローされる機会が増えたのだが、悪い大人の見本になっている気がしてならない。適当なタイミングでフォロー外して下さいね^^;

2013-05-20 22:23:51