原発の事故確率の計算について

Hiroshi Makita Ph.D. 誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか？扶桑社8/18発売中 @BB45_Colorado

@shinji_kono そのような枝葉の問題ではありません。重大事故は起こらないというドグマ(教義)に立脚した規制行政、原子力事業者そして社会が福島核災害を起したのです。それを教訓に新たに立ち上がったのが原子力規制庁・規制委員会です。 (続

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@shinji_kono 承前)10万原子炉年に一度の過酷事故"が目標値"であった安全基準は実績では500～1000原子炉年に一度の過酷事故確率(40年間で3炉)となり、過酷事故は起こらないから必要ないとされたフェーズ2過酷事故(SA)対策の欠如が事態を最悪のものとしています。

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@shinji_kono これを、欧州並の100万原子炉年に一度のSA確率とフェーズ2SA対策を必須としたのが現行基準です。結果、過半数の原子炉は廃炉の公算大で、審査中の16炉も運転開始の見込みはありません。かつての基準が著しい欠陥品であり、結果として欠陥炉であったから当然です。

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@shinji_kono 福島直後の時点での日本におけるSA発生確率を500～5000原子炉年程度と、IAEA目標値10万原子炉年に全く及ばないという欠陥を指摘したのは、2011年の原子力委員会です。実績値ともよくあいますので、この見積もりは妥当です。3～4桁、事故確率過剰です。

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500原子炉年に一度というSA確率の原子炉をがらくたの欠陥品という。これを一桁改善することは容易だが、4桁改善は不可能に近いと言って良い。しかし、例えば5千原子炉年のSA確率で50基だと、100年に一度の大規模核災害がおきるわけで、社会はこれに耐えられない。

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100万原子炉年に一度のSA確率だと、仮に100基の原子炉があった場合、SA発生は1万年に1度となる。人類の歴史と同程度の期間に一度程度となる。ところが、原子力ルネサンスでは、世界に1000基程度を期待したので、千年に一度のSA発生となり、この基準でも不足となる。

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3G+炉では、数百万原子炉年に一度のSA発生率とされており、世界に千基の場合、許容できるか否かは議論が分かれる。400基程度なら1万年に一度程度となり、なんとか我慢できる程度だろう。

Shinji Kono @shinji_kono

@BB45_Colorado 彼らはどうせ二百年程度しか動かさないものに何十万年の安全性を科して何がうれしいと考えているのでしょうね。

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@shinji_kono これは、佐藤一男さんの原子力安全の論理などといった、原子力工学入門者むけの本に詳しいのですが、要は確率の問題で、世界に原子炉が一つなら、一万原子炉年に一度の過酷事故確率でも問題ないです。このクラスの安全率だと、100基だど100年に一度の過酷事故です。

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@shinji_kono 原子炉過酷事故は、一度起こると事業者、住民だけでなく、国家・社会そのものに大きな打撃を長期(福島程度で300年・海はそれ以上)にわたって与えますので、千年に一度でも耐えられないというのが原子力規制での合意です。故に、100万原子炉年に一度としています。

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@shinji_kono また、原子力は一度大きな不祥事を起こすと基準の見直しや再検査で多くの炉が停止に至りますので、とくにBWR陣営では稼働率が著しく低く、質の担保すらできていません。価格も資本費の増大によって高い。所詮は投資計画の失敗で、ガスや石炭高度利用に転換できることです

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欧州加圧水炉(EPR)は、原子炉過酷事故発生確率を百万原子炉年未満に抑えた超安全炉だが、1.6GWeと大型化したのも関わらず、建設費が一兆円を越えてしまい、初号炉であるオルキルオト3号炉は完成直前で事実上の建設中断となっている。05年着工、10年運開予定が20年まで延期の見込み。

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火山の破滅噴火が3万年の確度で起こるのなら、100万原子炉年のSA発生率は到底達成できないこととなる。一方で、原子炉個別の現象とするのなら、川内の二基に3万原子炉年に一度、要は1.5万年に一度で、許容範囲内という判断をしているのかもしれない。この点の規制の論理は明確にして欲しい。

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@Todaidon なお、僕は、次に何かが起こるのは、日露中三国のどこかが危ないと考えています。その次に印、韓、英、仏あたりを危惧しています。商用原子炉50年の歴史で炉心溶融した商用炉は5基ですので、10年に一度と見るのが妥当ですね。

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@Todaidon 本来、千年に一度というのがIAEAの目標値なのですが、原子炉が増えてそれが500年に一度と言う数理的な解となり、実績では10年に一度であったということです。お話しになりませんね。

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@Todaidon いや、10万原子炉年で400基だから、250年に一度か。これは酷いな。許容出来ない。欧州基準の100万原子炉年なら、千基で千年に一度なので、やや高めだが許容出来ると言う合意は得られうると思う。

Shinji Kono @shinji_kono

@BB45_Colorado 別に今の原発が2011年からいきなり危なくなったわけではありません。より安全にするのは構いませんが、いきなり停める意味はあまりないですね。

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@shinji_kono それは、原子力行政の全面否定ですね。原子力規制委員会に文句言ってください。

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炉心溶融を起した商用炉として有名なTMI-2は、炉心溶融したが操作ミスさえなければ封じ込めにはほぼ完全に成功していた特異事例と言える。

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TMI-2は、ラスムセン報告の指摘した、取るに足らない周辺機器の異常が原子炉炉心溶融の引き金となったという、典型事例であって、この点が最大の教訓と言える。