政府と泥棒の違い ―なんで政府が存在するんだろう
おととい、政府と泥棒の違いについて連続ツイートしたよね。 https://t.co/PdkFaI4XxC あのときのツイートは分かりにくい内容になっていた気がするから、構成し直したものを改めてつぶやくね。
2014-05-06 19:34:33政府は税金を取るだけ取って大したことをしていないようにも見えるから「泥棒と変わらない」って言われることもあるね…。でも、政府と泥棒の共通点はせいぜい「個別の合意に基づかず財産を徴収(または収奪)する」ってことくらいだよ。むしろ、政府と泥棒には決定的な違いがいくつもあるんだ。
2014-05-06 19:40:391 税金を徴収するかどうか決める人を選ぶことはできる
その一つは、国民・住民の選んだ議員たちが税金を徴収することに合意しているってこと。各個人からの合意を得ているわけじゃないにしても、税金についてのルールを決める権限を選挙で選んだ人に委ねて、決めてもらっているんだよ。国民・住民は議員を介して間接的に税金の徴収に合意しているんだ。
2014-05-06 19:44:08日本では、国会・地方議会の議員は国民・住民によって選挙で選ばれないといけないし(議員の民選)、国民・住民には選挙で議員を選ぶ権利があるんだ(選挙権の保障)。これらのことは憲法によって保障されているよ(43条1項と15条1項・3項)。
2014-05-06 19:47:382 税金は公平に、法律・条例に基づいて徴収される必要がある
もう一つの違いは、議員たちが(各個人の間で決めた場合よりは)公平、公正な法律を決めて、その法律に基づいて税金を徴収しているってこと。税金は恣意的に、無原則に収奪されるものじゃない。各個人にかかる負担を考えた上で徴収のルールを定め、公平に徴収できるよう一定の配慮がされているんだ。
2014-05-06 19:50:55日本では、税金は負担が公平になるように(租税公平主義)、法律・条例に基づいて徴収しないといけないんだ(租税法律主義)。これらのことも憲法によって保障されているよ(14条1項と30条・84条)。
2014-05-06 19:57:353 税金は公益的な事業に使われる
最後に、もう一つ違いを挙げようか。政府は徴収した財産を公益的な事業に使うってこと。公益的な事業…特に、民間に任せていたら実施されるとは限らない事業に使っているんだ。例えば、個々の人から個別に料金を徴収することなく警察・消防活動を行ったりしているね。
2014-05-06 20:00:18政府の行う事業は効率を最優先に行うべきものばかりじゃないし、効率は二の次になることも多いよ。 奨学金貸与事業を例として挙げてみようか。お金を貸すのなら返済能力のある人に貸すのが効率的だね。でも、奨学金は返済能力があるとは限らない人に対しても教育・福祉目的で貸与されているんだ。
2014-05-06 20:05:494 政府は公益的な事業を行うためのシステム
たしかに政府は無駄な事業にお金を使ったり、無実の人を捕またり、ろくなことをしない場合も多い。でも政府がなかったら、サービスは財力に応じて受けるのが基本になるし、災難で財産を失ったりしても保護を受けることは今よりずっと難しくなるんだ。
2014-05-06 20:09:29公益的な事業が持続的に行われる必要はあるし、持続的に行われることを誰かが保障する必要もあるし、可能な限り確実に保障するためには政府を設けて、その政府が税金を徴収して行うのがいいと思っているよ。わたし個人としてはね。(誤字修正:税府→政府)
2014-05-08 01:21:535 余談
(本筋から外れる話をすると、政府がなければ法が機能不全を起こす…って問題もあるね。こっちはまたつぶやく機会があればつぶやいてみようかな。)
2014-05-06 20:17:01