結城浩の「若者よ、選択は重要だぞ」という話

いつもの月曜の連ツイです。ある意味戯れ言ですが、ある意味命がけの文章。
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結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

結城は、基本的には、いやなことや不快なことはやり過ごし、素敵なことや楽しいことはブログやツイートで宣伝する傾向があります。最近noteの関連でむかしの日記を見ていて思うのは、私は何と素敵で楽しい人生を送ってきたのかということ。自分が語る言葉で自分の人生は紡がれるのだなあと思う。

2014-05-12 14:44:23
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

たとえば、自分が不幸なのはあいつのせいだ社会のせいだ、あいつが悪いこいつはダメだ、と言いながら毎日を過ごすことも可能。でも、逆に今日はこんな素敵なものを見た、あの人はいいね、これはかっこいい!という言葉で毎日を過ごすこともできる。

2014-05-12 14:45:50
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

毎日、毎週、毎月、毎年、自分が何を語り、何にフォーカスするかは自分で決められる。ツイートでもブログでも。そして、10年、20年経ってふと自分の人生を振り返る。電子的に保存されているから振り返るのは楽なもの。そして、気付く。

2014-05-12 14:47:14
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

まったく同じものを見ていたとしても、ある人は「自分の周りは悪いもの不快なもので満ちていた」と感じ、ある人は「自分の周りは良いもの心地よいもので満ちていた」と感じる。すべては個人の選択の結果である。

2014-05-12 14:48:35
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

結城が好きな聖書の言葉は「いつも喜び、絶えず祈り、すべてに感謝」である。これは一見脳天気である。もう少しはっきりいうとバカである。アホである。いつも喜ぶ?すべてに感謝?バカでアホである。でも、10年20年過ぎてみて、この言葉の力を実感している。

2014-05-12 14:50:34
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

結城はバカでありアホでもいいと思った。10年20年して振り返ってみたとき、しみじみと「ああ、私の人生の10年20年は幸せで満ちていたではないか」と思ったから。呪詛(じゅそ)の限りを尽くす人生。賞賛と賛美で満ちた人生。選ぶのは各個人である。責任も各個人に返ってくる。

2014-05-12 14:52:24
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

結城はキリスト教を信じているけれど、他者に強制はしたくない(信仰は強制ではない)。でも自分の「証し」はする。私はイエスさまを信じてからずっと(たいへんなこともたくさんあったけれど)幸せであると。細かいブレはたくさんあったけれど、総じて見れば信じてよかったと深く実感している。

2014-05-12 14:54:05
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

(こういうこと書くと変な人から批判メールが来るんだけど、あえて書くと)人は、自分が信じているものの報いを受ける。プラスの報酬であれ、マイナスの報酬であれ。信仰の自由というのは、信仰の報いは自己責任ということでもある。自分の時間の使い方、自分の選択の結果、それは自分に返ってくる。

2014-05-12 14:56:11
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

各個人の信仰に対する「責任」は誰も取ってくれない。「私がこんな目にあったのはこんなことを信じていたからだ!」と訴えても誰も取り合わない。自己責任の重み。仏教かどうか、キリスト教かどうか、という個別の宗教に限らず「自分は何を礎(いしずえ)として生きているか」を自覚することは大事。

2014-05-12 14:58:02
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

なぜかというと、こうしている間にも「自分の人生の砂時計の砂は落ちているから」です。自分に与えられた数十年の人生をどう使うか。その大半は自分に(あなたに)まかされているはず。自分の知性で個別の問題への解決を探るのは大事だけれど、もっとも重要な問いを無視してはいけない。

2014-05-12 14:59:28
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

もっとも重要な問いというのは、「私は誰(何者)であるのか」そして「私は何のために生きているのか」である。ある人はデフォルトでお金を稼ぐことを自分の人生の目的に据えるだろう(そしてその多くはかなうだろう)。

2014-05-12 15:00:34
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

ある人は自分の人生は世界の深い真理を探り当てるためにあると思うだろう(そして実際にいくつかの真理を探るだろう)。

2014-05-12 15:01:24
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

それらの方々の選択に結城は文句をつけようとは思わない。それは各人の自由である。自分の人生を何に捧げるか、それは各人に任されているのだ。

2014-05-12 15:02:17
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

しかし、それに無自覚でいる人がある。気付かずにいる人がいる。時間は限られている。自分の能力も限られている。とすれば、選択が必要なのだ。選び、である。そこで優先順位が必要になってくる。優先順位?そう、それが信仰に他ならない。

2014-05-12 15:03:30
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

人生は選択で満ちている。目の前に絶え間なく選択肢が提示される。その選択肢を選んでいくのが人生と言えなくはない。まるでRPGだね。

2014-05-12 15:04:29
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

選択肢が提示されるたびに、いいかげんに選ぶ人がいる。その一方で選択肢が提示されるたびに、一定の基準で選ぶ人もいる。私は、それをよく思う。あなたはそのようにかんがえたことがありますか。

2014-05-12 15:05:49
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

「今晩何をたべる?」のような選択肢もあれば「この人と結婚していいのか?」という選択肢もある。重みは全く違う。普段意識して選択していない人は、いい選択をできるだろうか。

2014-05-12 15:06:50
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

ここからは結城個人の話。結城が現在の奥さんを選んだときの話。「この人と結婚していいのか?」とめちゃめちゃ考えた。めちゃめちゃ祈った。表面的な条件は必ずしも良くなかった(詳細を述べることは避けるけれど)。でもこの女性には「愛」があった。

2014-05-12 15:08:29
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

(まあ、結城が心奪われるほどたいそう美しいという話はありましたが、またそれは別の話)結城はこの女性の「愛」の深さにおののくほどでした。そしてここには真実があると思った。結城は不器用だけれど、真実で確かなものは最終的には「残る」と考えました。

2014-05-12 15:10:15
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

結城に(まあ当時20代ですね)キリストのことを伝えたのは彼女でした。三浦綾子の小説を送りつけてきて読むように命じたのも彼女でした。愛する女性からの命令なのでじっくり読みました。

2014-05-12 15:11:33
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

途中をはしょると、このすばらしい女性と結婚できて、私は最高に幸せものです。そして、それは、人生の各段階での選択の結果であると思います。すべてが完全に思い通りになったわけではない。不満もある。けれど、10年、20年と振り返ってみたときに、結城は非常に奇跡的に良い選択をできたと思う。

2014-05-12 15:13:14
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

良いことも良くない(自分が主観的に好ましくないと思う)こともある。でも、すべては、自分の選択の結果である。

2014-05-12 15:13:56
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

そういうこと(選択の重要性)を意識し始めたのは、彼女とつきあい始めた20代のころ。だから、結城はいま、この連ツイを、同じような20代の人に向けて書いているつもり。宗教がどうこうというつもりはないけれど「選択」の重みは自覚すべきであると。

2014-05-12 15:15:20
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

選択なんか知らないよという人も、「選ばない」という選択肢を選んでいるのだ。いま現在、すぐすぐに結論が出るわけでもない。何をどう選ぼうともすぐに結果はでない。こわいのは、10年20年後には明確に(しかもあともどりできないレベルで)結果が出るということだ。

2014-05-12 15:16:57
結城浩 / Hiroshi Yuki @hyuki

それは、たとえ「責任とって!」と訴えたとしても、誰にもどうにもできない。神さまですら、時間を逆回しはできないから。自分の選択の結果は自分で受け入れるしかないのだ。

2014-05-12 15:17:49