映画「ダークナイト」感想

閉店 @aka_F_key

ダークナイトを見終わったので感想を連投する。

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【ダークナイト感想01】 前作より派手でよりエンターテイメント性が上がっていてよいと思った。　クラブで大立ち回りとか、カーチェイスとかビジュアル的に派手な映像が多かったと思う。　が、わかりやすい派手さで言えばちょうど昨日「アイアンマンシリーズ」を見てしまったのであちらに軍配かな。

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【ダークナイト感想0２】 バットモービルの脱出機構と、コアファイターの駆動部分がサイコーにイカしてた。　そしてバットマンが乗った時の使い方が非常にクール。　新型バットモービルは本当にデザインがよろしい。　すんげぇつえぇし。

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【ダークナイト感想03】 ジョーカーはサイコっぷりが良い。　が、サイコ寄りすぎて破壊や殺人に美しさが無かった。　気性や手口が異様に荒いのと、自分で手下しちゃうのはスマートではないのでそこまで魅力ある悪役とは思わず。　直情型の悪役、苦手かも。

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【ダークナイト感想04】 もちろんかっこいい悪役ランキング上位には入ってくるんだけれど。　ビデオのシーンのキチガイっぷりは素晴らしかった。　あとビジュアルも非常に良い、捕まった直後の衣装が素晴らしい。

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【ダークナイト感想05】 ヒッピーのような髪、化粧は腐ったピエロよろしく禍々しい上にヘビ柄のシャツと深緑のジレ。　直情型ではあるものの、手段を選ばない冷酷さと悪事に関する勘の良さ、次の次を読む鋭利な頭脳を持つジョーカーそのものを見事に表している。

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【ダークナイト感想06】 もう少しジョーカーという悪役について掘り下げてみる。　往々にしてサイコパスというか、殺人や破壊を楽しむような気の狂った人々はそれを「ゲームだ」と言う。

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【ダークナイト感想07】 ゲームにはルールがあって、それを破ってはいけないというのが「魅力ある悪役」の常套句だ。　故に正義も悪も知恵を絞って「ルールの抜け道」を考えて戦う。　もちろんルールというのはそれを制定した者が強くなるように作られるので、知恵を絞るのは大体正義の側なのだが。

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【ダークナイト感想08】 ジョーカーという悪役が面白いのはこの部分で、自ら「ルールを破れ」と言ってしまうところだと思う。　つまり、彼にとって重要なのは「知恵比べ」ではなく「人を殺す事」なのだ。　ナイフを使う理由、として取調室で発言しているしね。

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【ダークナイト感想09】 エンターテイメント性や娯楽性を犯罪に見出したわけではなく、正真正銘の快楽殺人者なのだ。　これは非常に恐い。　なんでかと言えばそれこそさっきの命題に戻るけれども「ルールを破る可能性がある」からだ。

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【ダークナイト感想10】 一見ゲームに見えるジョーカーとのやり取りは、こちらが勝利条件を満たしたところで人命の保証がされない。　ジョーカーとは「一刻も早く、手段を問わずに止めなければならない脅威」でしかないのだ。

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【ダークナイト感想11】 レイチェルが死んだのにはびっくりした。　前作から出てる主要キャラなのに結構あっさりいくんだなあと。　

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【ダークナイト感想12】 爆発して顔が半分なくなったハービーの憎悪が良かった。　至上にして最大の大切な人を奪われ、何もかもが信じられなくなった末に「天運だけがフェアだ」というのはとても納得できる。　人は絶望の淵に立った時、縋る物を求める。

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【ダークナイト感想13】 縋る、と言えばハービーの最終的な立ち位置は追う側から追われる側になるというのがウェルメイドだな、と。

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【ダークナイト感想14】 絶望の最中にハービーは運に縋り付き、自らの復讐を全うしようとした。　そうして彼は死に「ゴッサム・シティに輝く本当の光を失ってはいけない」とバットマンによって彼は「光の騎士」というヒーローになる。

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【ダークナイト感想15】 真実はどうであれ、人はゴッサム・シティに「ハービーという人がいた」事を忘れないだろうし、ハービーが運という物を信じたように、人々はハービーを信じる。　偶像崇拝。　アイドル。

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【ダークナイト感想16】 そうしてバットマンは「ダークナイト」としてゴッサム・シティのガーディアンとなったわけだが、事ここに至るまでハービーがいる場所にはバットマンがいたというのを見逃してはいけない。

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【ダークナイト感想17】 劇中で何度も「バットマンを永遠には続けられない」というテーマが出てくる、これは結構重要なポイントで。

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【ダークナイト感想18】 創作物にリアリティを求めるというなかなか不毛な現代のヒーロー・エンタテイメント作品界隈において「永久のヒーローは本当に不可能なのか？」というのは結構なテーマじゃないかと感じるのだが、ダークナイトはそこにひとつの提案をしたなと感じた。

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【ダークナイト感想19】 永遠に生きている・現役でいる、のが無理ならば殺してしまえばいい。　なんてことはない、神格化した先が生きているか死んでいるかの違いでしかなく、そういう意味ではヒーローもアイドルもカルト宗教の教祖も何ら変わりはない。

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【ダークナイト感想20】 それらはガワの問題であり「バットマン・ビギンズ」「ダークナイト」はそこを逆手に取って「ヒーローの誕生から引退まで」を丁寧に描いた作品だったと思う。　丁寧に作られたキャラクタを軸に「ヒーロー物」再考に一石を投じる非常に興味深い作品だったのではないだろうか。

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つまり何が言いたいかと言うと、おもしろかったです！（小並感）