実は僕も憲法について語りたいと思っていました by 太陽のイビキ @taiyonoibikiさん

アーサー・ビナードさん講演会(5/27蒲田)で憲法の話が出ました。その話をわたしは連ツイしました。 それに対して、太陽のイビキさんが憲法についてさらに詳しく話してくださいました。それをまとめました。 アーサー・ビナードさん講演会、5/27蒲田 http://togetter.com/li/673192
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The Sun Snores Press @taiyonoibiki

@jerico4 ピータビアードさんのお話、那須さんのお話、とっても良かったみたいですね。行ければぜひ行きたかったのですが、残念ながら行くことができませんでした。(実は僕も憲法について語りたいと思っていました。)

2014-05-29 00:51:32
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@jerico4 ②それにしても憲法が日本人になじみが薄いというのは本当だと思います。なぜでしょうか?

2014-05-29 00:52:21
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@jerico4 ③憲法もひとつの「きまり」です。 そして、 日本人にとって「きまり」というと、どうしてもお上が下々の者に対して「守りなさい」と言って布告したものというイメージがあります。伝統的に御法度(ごはっと)というイメージが強かった。

2014-05-29 00:52:47
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@jerico4 ④漢の高祖・劉邦が初めて関中に入って布告した「漢三法」も、それから聖徳太子の「十七条憲法」も、内容の良し悪しは別にして、いずれも方向としてお上から下々へ下し置くという性格を持っていました。

2014-05-29 00:53:28
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@jerico4 ⑤ところが近代憲法である日本国憲法は、それら過去の「下し置くきまり」と、180度性格が異なるものなのです。では憲法を守らなければならないのはいったいだれでしょうか?憲法が拘束する相手は誰でしょうか?ズバリ!国家権力です!

2014-05-29 00:53:58
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@jerico4 ⑥日本国憲法は、主権者である国民が、国家権力に対して「守りなさい」と命令するものであって、国家はそれに従わなくてはならない(きまりですから、守らなければとうぜん違反になります。)。

2014-05-29 00:54:25
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@jerico4 ⑦第九十九条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」というところがそれです。

2014-05-29 00:54:50
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@jerico4 ⑧でもたいへん残念なことに、そう言うことがわかっている日本人は本当に少ないようですね。ほとんどの日本人が憲法を意識すらしていない。たとえば、 誰が憲法を作ったかについて、ずっと議論がなされてきました。

2014-05-29 00:55:17
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@jerico4 ⑨しかし、そもそもそうした議論が起こるということが、日本人が憲法をよく理解していないことの証拠なのです。憲法は「GHQが作って日本に押しつけたもの」でもなければ、「日本人のオリジナル」でもありません。 憲法は、長い歴史をへて磨かれて続けてきた人類の叡智の結晶です

2014-05-29 00:56:13
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@jerico4 ⑩だから、たいへん堅固な理論構造を持っています。憲法は堅固ですが、国民がそれを意識して活用すればするほどより強くその輝きを増し、反対に国民がそれを忘れると弱まるという性質を持っています。

2014-05-29 00:56:39
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@jerico4 ⑪だんだん弱くなって、存在することの意味さえ忘れられて、今、「じゃあ、もう変えちゃおうか」って簡単に言う人が増えてきました。近年、自民党などを中心にさかんに「改憲」を具体化する動きがみられるようになりました。

2014-05-29 00:57:28
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@jerico4 ⑫しかし、彼らは「改憲」を云う前にはたして一度でも憲法について真面目に考えたことがあるのでしょうか?

2014-05-29 00:57:55
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@jerico4 ⑬たとえば、礒崎陽輔参議院議員(自民党憲法改正推進本部事務局次長・起草委員会事務局長)は、「私は、学生時代の憲法講座で、芦部信喜先生に憲法を習いましたが、立憲主義なんて言葉は聞いたことがありません。いつからの学説でしょうか。」(同議員2011年五月8日ツィート)

2014-05-29 00:58:26
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@jerico4 ⑭でつぶやきました。また安倍晋三内閣総理大臣は、個人の尊重と保障を包括的に定めている第十三条について訊かれてなにも答えることができませんでしたし、憲法学を学んだ人なら誰でも知ってるほど有名な芹部信喜博士についても

2014-05-29 00:59:01
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@jerico4 ⑮「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じ上げておりません。」(2012年3月29日、参議院予算委員会)と答えています。何と言う軽さでしょうか!憲法は人類の歴史を内に秘めた知的構造体です。

2014-05-29 00:59:22
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@jerico4 ⑯偉そうに推進本部事務局長だの、内閣総理大臣だの肩書きだけは立派で、いっちょまえに「改憲」云うまえに、ちっとはまともに憲法学くらい勉強しろ!といいたいですね!

2014-05-29 00:59:46
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@jerico4 ⑰今、日本の政治の場面でこうした軽い人達を中心に珍奇な改憲論が臆面もなく語られ、なおかつ高い国民の内閣支持率を誇っているというこの日本!だいたい、こういう政党が戦後長年にわたって政権与党であるという事実からも、日本国民の憲法に対する無関心の度が知れるのです。

2014-05-29 01:00:54
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@jerico4 ⑱ 憲法は国民が、国家権力と対抗するための武器であるというのが近代憲法の本質です。それはヨーロッパ近代において、人類史上未だかつてなかったほどの強大な力を国家が持つようになったとき、それに対抗する形で生まれました。

2014-05-29 01:01:43
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@jerico4 ⑲ 明治に日本が近代国家となったとき、憲法と立憲主義を西洋から継承しました。しかし、近代国家の国家権力だけが絶大な力になっていったのに比べて、憲法の方は国民にそれほどリアルには受け入れられませんでした(それでも戦前の日本人は、現在の日本人に比べると、

2014-05-29 01:02:37
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@jerico4 ⑳何倍も憲法に関心を持っていたようですけど....)。 つまり、強大、凶暴な国家権力がリアルに存在しながら、一方でそれをコントロールする憲法をじゅうぶんに活用できなかった。そのアンバランスの結果があの戦争の惨禍だったのです。

2014-05-29 01:02:58
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@jerico4 ㉑以下、戦争に見る国家権力の凶暴さの例を、青井未帆先生の『憲法を守るのは誰か』(幻冬舍ルネッサンス新書)から、一部抜粋させていただきます。

2014-05-29 01:03:18
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@jerico4 ㉒ 「第二次世界大戦中、わが国は多くの都市が空爆を受けました。空襲により100人以上が犠牲となった都市数は、実に74に及んでいます。事態を悪化させたのは、国民が〈防空法〉と言う法律によって事前に退去することを禁じられ、

2014-05-29 01:03:48
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@jerico4 ㉓空襲に際しても、非難せずに防火を行うことが義務づけられていたという事実です。 空襲時の行動規範や心構えなどを定めた防空法は、昭和12年に制定されました。

2014-05-29 01:04:19
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@jerico4 ㉔そこへ、昭和16年の改正で〈退去禁止規定(八条ノ三)が新設され、また、命令により応急防火を行うことが義務づけられました。(八条ノ五)そして、退去禁止規定に違反した者は、罰則が科せられました。

2014-05-29 01:04:41
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@jerico4 ㉕この改正の後、国は防空壕のことを、簡易な一時待避所と位置づけ、安全性のきわめて低い防空壕が全国で作られたのでした。(中略)

2014-05-29 01:05:04