オタクの気持ち悪さとその変化について
-
captainmuck
- 41359
- 15
- 15
- 8

元来(少なくとも戦後以降は、とする)オタクから生じる生理的嫌悪感は「本来子供を対象にした創作物を対象外の大人が本気で楽しんでいる」ことのアンビバレンツに対するものであって、それって成人男性が幼女に性的興奮する様子(≒ロリコン趣味)に対するそれに類する感覚だったはず。
2014-06-10 23:12:21
オタクも自分達に向けられる眼差しについては重々理解していたし、だからこそおおっぴらにはせず悶々とした思いを抱えながら専門誌を介した通販や文通、即売会などの場でアンダーグラウンド的にコミュニティを形成していたのだと思う。隠蔽しなければ悪意を持たれこそすれ、平穏は無いと知ってたはずだ
2014-06-10 23:22:13
@captainmuck 最も、そういう形で自らの平穏を保っていたからこそ、宮崎事件の際に事実と乖離した(しかし完全には否定出来ない)印象である「オタク=犯罪者予備軍」というものをマスコミに掲げられる悲劇とそれを挽回する機会を逸したのかもしれない
2014-06-10 23:25:48
@captainmuck それでもオタクたちは培ってきた隠密性を駆使し、社会的には普通の顔をしてかろうじて薄氷を踏むような日々を送り、或いはそう出来ない者はしかるべき誹りを受けるしかない。そういう生き方しか出来なかった(例外はいたのだろうが例外足るだけの地位を持っていたはずだ)
2014-06-10 23:30:19
@captainmuck 転じて近年(ここ10年程度としておく)の「オタクを自称する者達」はそういった旧来のオタクたちとは質を異にするように感じる。端的に言えば「隠さない、恥じない」である。奴らにとって「オタクであること」はホビーなのである。
2014-06-10 23:34:05
@captainmuck アニメを見て語るのも、漫画を読んで論じるのも、ゲームを通して交流するのも「友人たちとの触れ合いの一環」であり、コミュニケーションが主体なのである。その対象が軸なのではない。
2014-06-10 23:36:23
@captainmuck元来のオタク(以降‘旧オタク’とする)は起源こそ様々だが乱暴に言うと「コミュニティに迎合できなかった者達の成れの果て」なのである。慰みなのだ。だからこそ執着し、没頭していく。協調し大人になることへの心理的抗いとしての変化なので孤高孤独がその質なのだ。
2014-06-10 23:43:32
「群れないため」の変質だったはずのオタク化が「群れるため」の手段としてのオタクへと、それこそ変質してしまっている。言葉の意味が変わるのは世の常だが、それが急激に生じている渦中の今、その意味と認識のズレを含んでいる今の「オタク像」がどうしようもない気持ち悪さを生んでいる、という感想
2014-06-10 23:49:27
で、今日新たに思ったのが、そういった現状に拍車をかける事態になっている原因の一つが「アイドル」という存在なんじゃあ無いのか、という考えである。ざっくり言うと「”理解”と”信仰”の共存による軋轢」ではないかと。
2014-06-10 23:54:31
@captainmuck オタク(ここでは旧オタクそ指す)とは「その興味対象に対して、元々は分不相応でありながらそれを正当化するための手段を行使できる質を有する者」と、僕は考えている。「いい大人がガキのモンをただ面白がる様はみっともないにも程がある」ので相応の理由が必要だ。
2014-06-10 23:58:20
@captainmuck だからオタク達は一に情報収集ニに分析考察、三、四と纏めて五に理論構築をするのである。「この作品はいい大人が頭こねくり回すだけの価値がある」と言い聞かせるのだ(自分には極めて有効だが非興味者は「ふ~ん」となるあれだ)。
2014-06-11 00:01:25
そういった仰々しい工程を経て、ようやく「だから自分はこれが好きなのだ」という意志を表示する権利を得てきたのだ。 しかし現在のオタク(新オタクと呼ぶ)はそうではない。「なんか良かったから好き」で、それを共感出来れば良いのだ。その場限りの消耗品の扱いである。
2014-06-11 00:05:56
これ旧オタクだとそうはならないのは前述のとおりだが、それはそのプロセスが「自ら鍛え上げた数少ない武器」だからなのである。そしてその威力は価値を共有出来るものにしか分からず、だからこそオタク同士の語り合いはさながら決闘の様相に至るのが必然とも言えるのだ。
2014-06-11 00:10:22
@captainmuck 自らの「好き」を自身の手で分解し、構造を把握し、その上で改めて自分にとってその対象がいかなる価値を持って、どのように扱うべきものなのかを構築していくのだ。さながら鍛冶や錬金術のように。
2014-06-11 00:13:52
そして本来その対極に当たるであろう位置に存在するのが「アイドルファン」なのではないか、というのが今言いたいことの本題である #振りが長い
2014-06-11 00:15:49
そもそも「ファン」自体が「好きを好きのまま許容し、好きなまま感じ取る」存在であり、言うならば「思考を放棄した」存在なのである。
2014-06-11 00:21:06
存在それ自体がで快楽主義的な形態を持ち合わせているファンであるが、その特性を加速させるのが、象徴たる「アイドル」の存在なのではないのか、と。
2014-06-11 00:23:57
@captainmuck (ここまでずっとそうだけど)個人的な印象だが、「アイドルはスナック感覚なカルト宗教」だと思っている。「歌(経)を諳んじ、作法(コール&レスポンス)を学び、檀家(ファンクラブ)に入ることを求められる」なんてまさしくそんな感じなんじゃないかと。
2014-06-11 00:28:43
@captainmuck そこでは「アイドル(≒教祖さま)が全てであり絶対」という規律がしかれることになり、その中で少しでもご威光にあやかりたいとお布施を、あるいはパフォーマンスし他の信者から抜きん出ようとするものも現れる。
2014-06-11 00:32:57
@captainmuck こうなると分かるが「アイドルファン」たちの価値観はアイドルそのものに依存することになり、主体的思考はほぼほぼ放棄されることになる。同一商品の大量購入やは勿論、会場やその周辺に対するマナーの欠落などのトラブルがその象徴のように思えてならない。
2014-06-11 00:37:05
@captainmuck で、もしここまで読んでくれたら「そんなのオタクもそうじゃねぇか」と思う人もいるだろうが、そうなのだ。 「オタク」は「ファン」になっているのだ。
2014-06-11 00:39:12
@captainmuck 前述のようにオタクの起源は「コミュニティへの迎合」が適わなかったことであり、もっと言えば「一人ぼっちの孤独を埋めるための行為」なのである。オタクになるというのは高楊枝を咥える事と同じなのだ。
2014-06-11 00:42:59
@captainmuck かつては情報収集の手段も今ほど拡充されておらず、自ら能動的になることで精神的自立と、その支えとして孤独とともにあった。しかしネットワークの発展に伴い情報収集は格段に容易になった。肘から先だけで大抵の情報が揃うのだ。
2014-06-11 00:46:16
そういう中でコミュニティ形成の場も必然増えてくる。同好の士の存在に気付かされる。勿論昔もそういう機会がなかったわけではない。しかしその気安さは天と地ほども違うはずだ。必然孤独は先細り、代わりに仲間で埋められていく。
2014-06-11 00:51:08