橘玲さんの「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」科学者の方に質問しました
.@ynabe39 環境要因が大きいケースの記載が無い本。知能と遺伝の関係は現在こういう認識なのですか?せいぜい30~50%というくらいなのではないでしょうか?「知能の70%は遺伝で決まる」(ジェンセンの研究は正しかった)残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法200頁 橘玲著
2010-10-15 15:37:08@pririn_ 行動遺伝学では知能の遺伝率は40-50%,また遺伝率とは「集団内での個人差の分散を遺伝が説明する率」であって「個人の実際の知能が遺伝で決まる率」ではありません。
2010-10-15 15:50:56@pririn_ まあ実際70%が遺伝で決まるとしても私は「それがどうした」としか思わないですね。私たちの身体的特徴が遺伝で決まる率は知能よりずっと高いですが,われわれは服装や化粧を工夫したり時には整形までしてそれを変えてしまえるわけですから。
2010-10-15 15:53:14@pririn_ まあ「ゲーム脳の恐怖」を挙げるまでもなく,明らかなウソの書いてあるベストセラーはたくさんあります。読む側のリテラシーが問われます。
2010-10-15 16:22:08私の身近な経済学者は「行動経済学」を評価し,今後の経済学の有望な方向性と考えつつも,「人間は(客観的な意味で)合理的に行動する」という基本テーゼはまったく捨てていないように見えます。心理学の方法論と認識論は人間の「合理性」をそのようには考えません。
2010-10-16 07:08:30知能等の認知能力は遺伝・環境の双方の影響をうけます。 http://ow.ly/2UsD4 RT @MinoriDan: ..擬似科学 #f_o_s QT「知能や学業成績のような認知能力に関しても、環境より遺伝の影響の方がずっと大..」残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
2010-10-16 20:48:10「環境より遺伝の影響の方がずっと大」かというと必ずしもそうではないです。遺伝の問題については過去に優生学の悪用による不幸な歴史があるので慎重になる必要がありますが、科学的事実はそれはそれで独立に考える必要があると思います。RT @MinoriDan: ..擬似科学 #f_o_s
2010-10-16 21:02:29「生物学的要因」くらいでしょうか。RT @morino_kumasan: ..発生過程の偶然の影響のようなものは、遺伝ではなく、広い意味では環境だが、「親も子も生後には努力しても変えられない=生まれつき」という意味で遺伝に近いです。そのような要因は、どう表現すれば良いのかな?
2010-10-16 21:04:53生物学的要因、だと遺伝も含めてしまってますね。de novoのミューテーションもそちらに含めたほうがよいでしょうか。RT @morino_kumasan: うむ。でも遺伝も「生物学的」ですからね。長いけど「生まれつき」の要因の中の、遺伝性でない要因、とかいえば正確かな?
2010-10-16 21:12:25妊娠中のストレスによるエピジェネティックなゲノム修飾やインフルエンザ感染などはその分類に入りそうですね。RT @morino_kumasan: ..遺伝子決定論と、脳決定論の差には、このような「生まれつきだけど遺伝性ではない要因」が、後者には入るのが異なる..
2010-10-16 21:17:33「知能の70%は遺伝で決まる」と読んで、一般の人は何の確率を70%と取るのか、記述が無く危険を感じる RT @tsuyomiyakawa: 自閉症や統合失調症なども同様です。 http://ow.ly/2UsGu RT 擬似科学 #f_o_s QT「..しかしもっとも顕著なのは
2010-10-16 21:53:10これは遺伝率のことでしょうが確かに誤解を招きやすい指標。親子の相関と誤解する例が多いかも。一般向けの本でも根拠となる文献を明示すべきですね。RT @MinoriDan: 「知能の70%は遺伝で決まる」と読んで、一般の人は何の確率を70%と取るのか記述が無く危険.. #f_o_s
2010-10-16 22:33:12このブログだけ見てみると、そこまで決定論的ではないような気もします。ただ一点著者の橘玲さんが誤解されている点があるようです。RT @morino_kumasan: 話題になっていたのは、これみたいですね。まさに遺伝子決定論→ http://bit.ly/95tvPD
2010-10-17 12:24:36遺伝率がわずかな性質でもヒトは自分が遺伝的に比較優位な分野に資源を集中するので遺伝的効果が増幅する、とお考えのよう。しかし遺伝率はそのような効果も含めて計算されているのでそれ以上にはならないでしょう。 @morino_kumasan http://bit.ly/95tvPD
2010-10-17 12:32:15遺伝率が50%でそれが増幅されると、ほとんど遺伝決定論が正しいという印象を与えるところが確かに誤解を招きやすいわけです。 ところが増幅されたものも含めて50%程度。@morino_kumasan http://bit.ly/95tvPD
2010-10-17 12:37:07あと遺伝率の計算には多くの場合、母体の胎内環境の影響が混じってしまってます。知能の決定も含めて脳の発達にこの影響は意外に大きいのでは、という研究もあります。@morino_kumasan http://bit.ly/95tvPD
2010-10-17 12:41:49しかし、一般の方は知能も含めた行動の特性に対する遺伝の影響を過小評価している場合が多いと感じます。「生物学的にある程度定められている自分の長所をうまく発見して、そこを伸ばして活かすことが大事」というのが著者の主張なのであればその点は賛成(本を読んでないのでわかりませんが)。
2010-10-17 12:49:58出典が明示されていれば、そこからの想像・推測はある程度自由であるべきかと。「そんな論文・データからそこまで言えるのか?」については、受け取るほうが判断できるようになることが大切なのでは。この意味で大学の教養教育などでは個別知識の伝授よりも科学的思考ができるような教育が重要。
2010-10-22 19:13:57@tsuyomiyakawa ちなみに、一般の僕たちの読後感はこのような感じになると思います。 http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51751062.html
2010-10-22 20:42:26遺伝関係の部分ではそれ程間違っている部分は見いだせませんでした。また安藤寿康先生の本が引用してありましたので一応許容範囲かと(文献はもっと引用すべき、とは思います)。 @minoridan: 以前質問させていただいたベストセラー書に関して、もし感想..
2010-10-22 20:43:49多くの精神疾患に関しては遺伝率は知能のそれより高く推定されてます。親と子の一致率はそれほど高くないのでそこは前回も述べましたが誤解されないよう気をつけるべきだとは思います。 @minoridan
2010-10-22 20:47:00@tsuyomiyakawa 僕が気になったのは、遺伝率をそのような状態の子供が生まれる確率と誤解しかねない記載だ、という点と(僕の同僚は7割以上の子供が精神疾患を持ち産まれるととっていました)そのために読者が遺伝の影響を大きくとらえるようになるのではないかという点です。
2010-10-22 20:49:05親と子の一致率と遺伝率を一般の方向けに解説したHPをもしご存知でしたらご教示いただけないでしょうか? RT @tsuyomiyakawa 親と子の一致率はそれほど高くないのでそこは前回も述べましたが誤解されないよう気をつけるべきだとは思います。
2010-10-22 20:50:49このブログも先程の誤解の例ですね。遺伝の影響を極端に受け取りすぎ。RT @minoridan: ..一般の僕たちの読後感はこのような感じになると思います。 http://ow.ly/2XFou
2010-10-22 21:17:03ただ実際には環境要因の多くも自分では制御不能ですので、できないことは「やってもできない」というのはかなり正しいのでは、と思います。その意味で、自分の得意なことを活かすべき、という考え方には共感しました。@minoridan
2010-10-22 21:21:34