Hiro Hirai先生駒場集中講義

1日目をまとめました。
11
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「となるとやはりアーカイブに残っている文書をみないといけない。それは海外の研究者は難しいのではないか」「そう、たしかに。遠くから望遠鏡で見ていてすべてが片付くわけではない。そういうことをしたいなら、やはりあたりをつけて行かねばならない」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:49:08
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「そうすると目録、ノートブック、蔵書リストといった多様な種類の史料を読まねばならなくなる」「まさにそのような多様な史料をつかって読書や執筆の実践を再構成する分野が近年勃興してきている」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:49:52
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「グラフトンがスコラ学者と人文主義者たちのテキストの読み方を対比している。人文主義者がこのような読み方をしていたからこそ、インテレクチュアル・ヒストリーの読み方というのは人文主義を扱うに適していると言えるのか?」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:50:57
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「そうとも言えないかもしれない。スコラ学に対しても同じ手法は使えるのではないだろうか」「明日扱う予定のヒロさんのリプシウス論文は、人文主義者のテキストを読むために特化したもの。とはいえ、IHが人文主義ととくに親和性があるわけではないか」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:52:55
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「現代のスコラ学と呼ばれる分析哲学を専門にしている者です」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:53:31
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

続いてはグラフトンのケプラー論文にすすみます。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:53:53
第五列 @mafi__mushkila

「現代のスコラ学と呼ばれる分析哲学をやっております。そのうち100年くらい経てば我々も歴史学の興味深い対象となるのではないかと。」 #BH集中講義

2014-07-22 13:53:54
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

ケプラーを科学者としてだけとらえ、彼が属していた人文主義の伝統を等閑視することから生じる問題をグラフトンは指摘している。百科全書的な彼の知の世界をとらえないといけない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:56:26
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

プラハでのケプラー。天文学者としての仕事のなかに、人文主義のアイディアが入ってきている。単にケプラーが詩も読んでいたとかそういうものではない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:57:41
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

古代史料のうちにある天文現象の分析、年代学、そして古代の天文学著作を人文主義の手法で読まないといけない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:59:04
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

ルカヌスの『内乱』にある天文現象への言及をめぐる論争をケプラーは行う。解釈学者としてのケプラーが優れていたことを示す。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:00:11
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

年代学について。ケプラーはまず合の分析から未来予測の機能を切り離す。さらに合を発見的に使えると主張。つまり合の歴史をたぐることで、それを手がかりに過去の出来事を発見できる。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:02:39
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

天文学。天文学は時代が下るごとに劣化していると考えられていた。いやそんなことはないよ、とケプラー。古代人はそんなに優れていない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:03:41
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

天文学の成長という観念をケプラーは持っていた。これは『ルドルフ表』の扉絵にもあらわれている。こういう歴史理解にはピコの占星術論駁のアイディアがあったはずである。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:04:28
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

『ルドルフ表』はそれ自体としては専門的な著作であるが、しかしそれは同時に古代から世界は劣化し続けているという当時の風潮に対するカウンターでもあった。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:05:11
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「グラフトンは論証に成功しているだろうか?」「よりテキスト上の証拠がほしいところはある」「メインの主張はどうだろうか?科学と人文主義の結びつきというテーゼ」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:06:12
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

[ここでのグラフトンの議論はこちらと比べると面白い。古代の記録をあさるという営みは現代の科学にもある。 「アーカイブの科学 Daston, "The Sciences of the Archive"」d.hatena.ne.jp/nikubeta/20130…#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:08:30
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「グラフトンはまず文学と科学の対立があったと冒頭で言っているが、本論の内容からするに、この対立はなかったのではないか」「実態としては二つの世界観の対立ではなく、両者はおおくを共有していた」」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:12:45
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「だがケプラーはこういう人と対立すると、文章を読む人と、数学をする人を対立させて、後者に自分を分類したりする」「こういうレトリックは当時よく使われていた。たとえばデカルト」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:13:37
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「ではケプラーの自己理解に返ってみると、この二項対立は成り立っているのか」「なるほど。おそらくこれが書かれた頃にはこのような人文主義者としてケプラーを見る者は少なかったはず。これは当時の主流のアンチテーゼとして、こういう書き方となっているのだろう」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:14:54
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「これを問題提起として理解するといいのではないか。この方向にケプラースカラーの目を向けようとしている」「ベーコンは新哲学の旗手として知られているが、彼もまた神話解釈に熱中していた。神話は歴史の記録だと考えていた」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:16:53
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「過去にこそ真理が知られているという観念をベーコンも持っていた」「ケプラーとやりとりしていた天文学者のうちには、古代の天文学はシンプルだが、より本質を見て取っていたという観念があった」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:20:04
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「これに関して斬新的な学問シンポのモデルをもっていたケプラーは啓蒙期的なヴィジョンとも言えるものをもっていたのだろうか」「それはやはりケプラーが自らその天文学の伝統に通暁し、成果を出していたからできたことだろうか」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 14:21:36
Q @kimo_Q

今週はこちらのタグにも注目! #BH集中講義

2014-07-22 14:35:12