Hiro Hirai先生駒場集中講義

1日目をまとめました。
11
前へ 1 2 ・・ 5 次へ
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

インテレクチュアル・ヒストリーとは、知の営みについての歴史。観念史、精神史Geistesgeschchite、心性史histoire de mentalitéとの重なりと相違。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 11:51:59
Hemmi Tatsuo @camomille0206

お、坂本さんが中継くださっている。以下のタグでご覧ください。 #BH集中講義 #JARS

2014-07-22 11:52:57
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

最後に思想史との関係。思想史と異なる知の歴史はありうるのか。たとえば普遍史。異教の歴史叙述と旧約の叙述を接合しようとするルネサンスの営み。この営みの歴史は「思想史」なのだろうか。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 11:58:32
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

大学史、書物史、世界史、年代学。これらは思想か、哲学か。これらの領域を包摂するためにインテレクチュアル・ヒストリーを実行していきたい。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:01:21
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

どこに目をつければいいか。現代からみて逆説的なこと、奇妙なこと、思いがけないことに当時の時代をうかがう重要な主題がある。そのようなものを受けとめ、調べてみようとする好奇心とオープン・マインドさをもたねばならない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:04:00
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

グラフトン『テクストの擁護者』からの引用。多くの研究は有名人だけを扱う。有名人の結論を扱うがその結論を用意した背景が扱われない。言語による観点の相違が研究を分断し、総合的説明に至らない。さらにディシプリンによる分断からくる弊害。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:08:02
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

さらにグラフトン。欧州から離れたアメリカから研究することで、距離をとった展望が可能となる。さまざまな研究伝統を結びつけたり対置できたりする。日本でも同じではないか。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:09:55
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

グラフトンさらに。危険な誘惑。研究対象を実際より創造的・独創的とみなしてしまう。一方で、コンテキストに還元して見下してしまう危険もある。これらのあいだでバランスを取らねばならない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:10:55
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

学問分野の配置が現代とは変わってしまっている。そのような配置を再構成するためには、現代では見向きもされない著作に当たらないといけない。現代では奇妙に見える問いへの奇怪な解答の意味を知らねばならない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:12:37
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

また研究の対象を限定しすぎてはならない。ベーコンを扱うときに、ベーコンだけを読んでいてはいけない。彼が属していた学問の伝統を理解しようとせねばならない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:13:29
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

表層的な独創性に着目するのではだめ。むしろ非独創的に見える箇所に、ある著述家がいかに自らの学問伝統にある要素を組みあわせて発揮した独創性があったりする。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:15:50
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

こすけ質問「インテレクチュアル・ヒストリーを歴史学の一分野としてとらえたときにどういう新しさがあるのか。それとも歴史学としてはオーソドックスなものなのか」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:18:37
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

手法の新しさはないかもしれないが。これを意識的に使っていることで、従来真面目な検討に当たらないとか着目されていなかった伝統に光を当てようとしている。 #BH集中講義 #JARS

2014-07-22 12:22:14
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

午後の最初は演習です。三つの文献を学生が報告し、それについて議論を行います。まずはグラフトン『テキストの擁護者』の序文となります。 #BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:18:45
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

博士論文執筆中のグラフトンがモミリアーノに会いにいったときの話。civic humanismなどの目立つ主題から人文主義を見がちであったアメリカの研究伝統にたいして、当時の文献学の研究伝統そのものに身を沈めねばならないとアドバイス。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:28:02
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

[最新のWorlds Made by Wordsではグラフトンがモミリアーノにまず手紙を送ったところ、「あなたが参照している研究はまったく参考にならない。イタリアのスカラーシップをしっかりと読み、BLで当時の文献に埋もれろ」という逸話が紹介されている]#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:30:04
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

[こちらです。 モミリアーノの史学史 Grafton, "Momigliano's Method and the Warburg Institute" d.hatena.ne.jp/nikubeta/20140…#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:31:09
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

グラフトンが人文主義研究のケーススタディとして紹介するベントリーの事例。ベントリーによるソフォクレス断片の真正性の否定は文献学の勝利と思われている。現代の研究者はベントリーをたたえている。 #BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:32:24
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

しかしベントリーによるソフォクレス断片への攻撃は、彼による古代神学全体への攻撃であった。神聖なユダヤ・キリスト教の一神教の観念を異教徒が持っていたなどということはありえない。よって一神教をとなえているソフォクレスの断片が真正であるはずがない。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:33:19
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

このような現代からみた文献学的洗練の背後には実はベントリーの動機があったと読み取ってこそ、当時の人文主義者の営みを理解できる。#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:34:12
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

アサインメントを読んでいない人がこすけ一人の件。 #BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:35:57
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

柴田さん「イタリアでの研究伝統とグラフトンやヒロ・ヒライの手法にはどの程度関連性があるのだろうか。どのように違うのだろうか」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:37:59
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「当時の主張に深くアプローチしようと思えば、その人の親しんでいた伝統の総体になるべくせまらねばならない。なるほど。でもそれってやること多すぎない?」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:45:47
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「すべてをたしかに現代人が知るのは無理かもしれない。何か注目したいところとつながっているところ。あるいはこれまで注目されていない領域とつながりがあるかないかを探るのがいいのではないか」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:47:13
Kuni Sakamoto @kunisakamoto

「言及していないけれども参考していた書物を見あてるにはどうすればいいか」「グラフトンはそれを書物に残されたマージンや、ノートブックを掘り起こすことから行っている」#BH集中講義 #JARS

2014-07-22 13:48:09
前へ 1 2 ・・ 5 次へ