二日目、昼・夜 - 空論限壊

昼は「07/22/22:00」から「07/26/22:00」まで、夜は「07/26/22:00」から「07/30/22:00」までの記録です。
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アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

「あなたの世界は、ここなのですね」 世界が、閉じられてしまう。そうして、繰り返すのだ。 『ここに閉じ篭もれば、義務も退屈も関係がなくなる』 (……なんて馬鹿な考えだろう。私はアルデフィーダ(わたし)を捨てられない) 満足したような微笑みが漏れた。

2014-07-30 19:33:56
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

「あなたは閉じ、私は繋げます」『私は――』 金属の衝撃を受け、亡者の牙を受け、ただ紅蓮に染まる左腕を持ち上げる。 「私は、いつか選ぶことになるのだと思っていました。殺すのか、消えるのかを」 変えた立ち位置。そこは水の流れの上流。落ちる血/地。発露する色相。

2014-07-30 19:34:05
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

脈より出づる血/地は地脈となり、地へと染みる水に色相が載せられる。 辺りに『廻る』水に女神の血が混じり、『流れる』。 修復される世界の隙間へ染み込み、ただ異界を受け止め『繋げる』〈大地〉。 意識のたがを意図的に緩め、繋ぐ異界の浸食を強める。 『地脈より、来たれ、円環』

2014-07-30 19:34:29
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

『それ』は全てを喰らう蛇。死と再生、あらゆる円環の象徴の蛇。 壊してしまうから、とても世界に現出は出来ぬ。 血の混じった水が組み上がり、複雑な模様のままに大地に臥す。 端と端を繋いだ薄紅色の鎌首をもたげ、『修復』される端から全てを呑み込み始める。ただひとつ、『扉』を例外にして。

2014-07-30 19:34:49
ライハーネフ(四の新緑) @alterna_green

銀線が走る。 産まれたのは朱の飛沫と、飛沫く音。 落ち行く黒鉄を見て安堵、始まる『修復』を見て逡巡、彩りを変える何かに興味。 華やかなものが【大地】の腕で移ろう。その終着点に在ったものは判る。教えてもらった。 「蓮」 【ライハーネフ】ではない【花】の名前。

2014-07-30 19:54:45
ライハーネフ(四の新緑) @alterna_green

巻き戻すという言葉に、どうしてと首が傾ぐ。 【黎明】の腕を破断した曲刀は既に両手から抜けて、遠く飛沫の音を立てた。 【新緑】が瞬く。 季節は巡るものであり、戻るものではない。 男の言葉への疑問の提示、男への不理解。 それは差異の証明であり、未来への余地でもある。 【新緑】が瞬く。

2014-07-30 19:59:27
ライハーネフ(四の新緑) @alterna_green

周囲、異なる螺旋が渦巻いていた。 逆行、円環。 二つの螺旋と【色相】のせめぎ合い。 遡及と転輪。 如何なる方が正しくとも、如何様にも生きるが【新緑】。 ならば。 そのどちらでもない、今この時、この場では、進み続ける【新緑】は生きているのだろうか。

2014-07-30 20:12:10
ドーン【二の黎明】 @coulomb_dawn

世界が揺らぐ。 広がり渡る薄明を囲う、薄紅の境界線。それは『黎明』に拮抗する、『大地』。世界の改竄を認めんとする意思がここに一つの衝突を起こし、世界の在り方を揺るがしていた。 「その選択(とき)が、今だ」 静かに、告げる言葉。 「誰しもが、選ばなくてはならない。そこに差異はない」

2014-07-30 20:50:40
ドーン【二の黎明】 @coulomb_dawn

その決断が早いか遅いか。たったそれだけの、違いでしかない。 「私はお前達より、一歩早かった。ただ、それだけの事だ」 その選択がこの結果を生んだのだと、そう告げて。 揺らぐ世界に、起こる変動。 胎動の如き響きと共に、薄紅の境界線が″絞られる″。 ――薄明の領域が、縮められていく。

2014-07-30 20:50:54
ドーン【二の黎明】 @coulomb_dawn

創る事。 壊す事。 如何なる世界であれ、容易いのは後者であり、難いのは前者。 そんな単純な仕組みは、色相においても例外ではなかった。 喰らっていく。 尾を喰らう蛇が進む程に身を縮める様に、薄紅の境界線が薄明の領域を喰らっていく。 改竄を許さぬという意志を、世界が後押しする様に。

2014-07-30 20:51:43
ドーン【二の黎明】 @coulomb_dawn

「……これが、限界か」 外界に起きている変化。今まさに喰らわれつつある己の色相を、男は直に感じ取っていた。 ここから押し返すだけの余力はない。如何に道諦に至ったとはいえ、それに費やせるだけの力は、最早残っていなかった。 ――否。残っていたとしても、男にその意思は。

2014-07-30 20:51:56
ドーン【二の黎明】 @coulomb_dawn

海に及んでいた薄明が、喰らわれる。 島に及んでいた薄明が、喰らわれる。 施設を飲み込む薄明が、喰らわれる。 徐々に、されど確実に。『修復』されつつあった世界は、その色を戻して。 薄紅の円環は、遥か果てを巡り、この部屋へ戻っていた。 男を囲うその線は境界。残された、最後の領域。

2014-07-30 21:05:32
ドーン【二の黎明】 @coulomb_dawn

円環の蛇は、修復される片端から飲み込んでいく。その終着点は――中心点たる男。 「……」 声は、音にならなかった。 ただ、その動いた唇が。 『それでいい』 そう、最後に紡いだのが見えて。 薄紅の蛇の顎に今、全ての『黎明』が飲み込まれた。

2014-07-30 21:10:16
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

『それ』はただ只管、世界を喰らい続ける。 そこには欲望さえなく、ただ、己の在り方を刻むように、世界をその身の内の異界へと誘う。 それを繋ぐ意識を、腕の苦痛で自分の元へ手繰り寄せ、ついに〈黎明〉に牙を掛けた。

2014-07-30 21:11:10
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

喰らいつき、色相が拮抗しながら、『それ』の喉から唸り声が響く。 重ねて、〈黎明〉に語りかける。 「人は、世界は先へと進めます。引き返してやり直すでなく、新たなものを得ながら」 その目を悲しそうに見つめ、結局、牙でなく言葉を投げかける。

2014-07-30 21:11:22
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

「……ごめんなさい。先へと進まなければ、道が無いのです。 私には、あなたの渇望も、怒りも、癒せはしないのに」 (それでも望むのだ。私は、人は、何処までも度し難い) 「すべてを叶える力が、あれば良かったのに」 地平を喰らう蛇が、その口を閉じた。

2014-07-30 21:11:55
ライハーネフ(四の新緑) @alterna_green

拮抗はすぐに崩れた。 傾いだのは【黎明】の方だった。世界を覆う勢いだったそれが、【大地】に呑まれていく。円環の蛇に。 矛盾した世界からの変転は、矛盾の意識を覚醒させる。 へたり込んだ少女は朱に染まった湯にその身を浸し。 蛇が喰らった終着点を見遣る。 「お名前――呼んでなかったな」

2014-07-30 21:21:36
空論限壊 @al_coulomb

【情報開示】 ◆PC5◆ ・二度目に何れかのPCを殺害した時、あなたは【世界の裂け目を特定する。あなたの命運の効果が変更される】。

2014-07-30 21:22:15
空論限壊 @al_coulomb

【情報更新】 【命運:順風】 ・あなたはあなたがいるエリアと任意の世界を繋ぐ道を作ることができる。この道はあなたが解除するまで持続するが、同時に二つ以上開くことはできない。

2014-07-30 21:22:51
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

「……〈黎明〉、『デイブレイカー』、そのいずれも、彼の名では――ぁ、」 蛇が喰らった隙間より、ぴしり、と世界に罅が入る。その罅の方を、見つめる。気のせいでは、ない。 〈新緑〉の方を見つめ、彼女の視線を追う。彼女には、見えていないのだ。

2014-07-30 21:26:44
ライハーネフ(四の新緑) @alterna_green

「そっか」 視線は居なくなった彼が居た場所。矛盾の基へと注がれている。 「【ライハーネフ】にもならなくて、名前も教えて貰えなくて」 消えてしまった彼はなんだったのだろうか。 己の中での定義が出来ず、認識が出来ない。 ただ、破断の感触だけを両手が覚えている。 対の手を少女は見る。

2014-07-30 21:31:28
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

手に持った黒鉄を捨てる。もう、必要ない。 苦痛をよすがに、意識の底の扉を閉じる。 下腹部に鈍痛を感じたが、すぐに消散する。異界から世界に生まれ出ようと、『扉』を開こうとする力。 だが、アルデフィーダにはその機能がない。 男でも女でもないが故に、『蛇』の努力は無駄に終わった。

2014-07-30 21:34:37
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

「……絵空事、と言ったのを覚えていますか」 〈新緑〉の少女に問いかける。しかし、答えを待たずに続ける。 「世界の、ほつれが。裂け目が、そこにあるのです」 〈黎明〉が立っていた場所を指す。 「……一度だけ、外への道を作ることが出来ます。 あなたは、何処に帰りたいですか?」

2014-07-30 21:38:09
ライハーネフ(四の新緑) @alterna_green

問いが来れば顔をあげる。 されど指し示されたのは同じ場所だ。 【黎明】であった彼が居て、居なくなった場所。そこが『世界のほつれ』だと【大地】は言う。 「帰る――の?」 あの空の無い、【ライハーネフ】が望まれた【新緑】の世界。 そこは己が在ることを望まれた世界であり。 己そのもの。

2014-07-30 21:43:47
アルデフィーダ【五の大地】 @al_Daichi

想う。人が土になる世界。花を育むのが人だけの世界。 想う。命を女神が廻す世界。退屈と微睡みに沈みながら、それでも満ちる世界。 想う。シズカが必死に生き抜こうとしていた、世界。 想う。〈黎明〉が何度繰り返してでも『修復』したいと願った世界。 想う。数多の世界、異界と異界を繋ぐ。

2014-07-30 21:45:20
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