極端な和音について【独自研究注意】

むじかの「極端な和音についての考察」についてのツイートをまとめました♪
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音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

はいっ、お待たせしたわ。それでは極端な和音についてお話しするね。

2014-07-27 19:10:07
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

まず大前提として、「単純な周波数比の2音は調和して聞こえる」が成立するものとして話を進めていくわ。これは音響心理学的な話や、認知科学的な話を抜きにして「この仮定を原則として用いる」と言う意味として捉えておいてね。

2014-07-27 19:12:45
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そして、前提の2つ目としてここで言う「単純な周波数比」とは整数の分数で示せる形の比を指すわ。現実的には平均律はこの形にはならないけれど近似できているものとして扱うわ。あと、無理数となる比は今回の議論の対象外とさせていただくわね。

2014-07-27 19:14:59
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

前提3つ目「調和して聞こえる」は「和音として成立している」程度に思っていて頂戴。ここも、厳密な定義付けをしだすと混乱するし末節な議論にしかならないので割愛。

2014-07-27 19:17:10
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

これらの前提の上に立って2音の関係の極限値について考察してみるわ。同時に発音される2音の周波数をそれぞれf_0とf_1とおくと、その周波数比はf_0/f_1といった形で記述ができるわ。

2014-07-27 19:19:31
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

ぶっちゃけどちらを分子と分母に持ってきても良いのだけれど、ここではf_0の周波数を固定値としてf_1がf_0の周波数に近づく場合f_1が0または無限大になる場合を考えるわ。

2014-07-27 19:22:23
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

まずはf_1→f_0 (f_1がf_0に近づく場合) これの極限値をとると比は1になるわ。つまり、音の高さが近づけば近づくほど1度の和音、つまり1つの音に近くなると言うことを意味するわ。

2014-07-27 19:25:49
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

ただし、2和音の周波数の「」が小さいということでもあるのでこの周波数の差が十分に小さい値(だいたい20~10以下ぐらいかな。文献によってたぶんまちまち)だと「うなり」が聞こえるわ。

2014-07-27 19:28:13
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

うなり」とは波の重ねあわせによって合成された波の強弱が周期的に発生する現象を指すわ。「ウォンウォン」って感じで聞こえるので地味に不気味な音になるわね。

2014-07-27 19:30:19
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

と言うことで極端に周波数の近い(音高の近い)音は周波数比と周波数差の両面から見て、いわゆる純正律で言うところの「2:3の周波数比の和音」とは違った現象が起きていることになるわ。

2014-07-27 19:33:47
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

続いてf_1=∞の場合、これはf_0に比べて極端にf_1の周波数が大きい=f_1の音高が高い状態を指すわ。この場合の極限は周波数比0となるわ。先ほどの周波数比が近い場合と違って比が0に振れちゃっているのでこの2音の関係性を論じるのは無理と言うことよ。

2014-07-27 19:37:46
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

同様にf_1=0の場合は周波数比が∞となりf_1=∞の場合と同様2音の関係性を論じるのは無理だわ。分母と分子をひっくり返すと分かるけどf_1=∞の場合とf_1=0の場合は対称的な関係になるわね。

2014-07-27 19:40:00
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

従ってf_0とf_1が極端に離れている場合も純正律で言うような整数比にはならないため「調和しない」と言うことになるわ。

2014-07-27 19:41:33
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そうすると気になるのは現実的にどのような状態だとこれらの「極端な和音」の状態になるかと言うと…これが実は一番難しいところなの。。。

2014-07-27 19:42:41
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

実は音高が近い場合の方は標準Aの領域ですでに半音では「うなり」の発生の対象になりうる程度の音程差なのよ。この音程差が近い場合の実際の状況については小方厚先生の「音律と音階の科学」に解説が載っているのでそちらを参照していただきたいわ。

2014-07-27 19:46:23
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

そして、音高の差が大きい場合については数学における極限ではだいたい「2桁落ちから十分に小さいとみなしてよい=0」とみなせるとすることが多いからその説で行くと…

2014-07-27 19:49:29
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

ざっと7オクターブ以上離れないとこの現象を確認することはできないわ。つまり、現実的にはほぼ起こらないわ。ピアノの端と端で何とか確認できるレベルということね。

2014-07-27 19:50:41
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

さらに言うとこの考察には倍音の考慮がないのと、認知上の問題については置いてけぼりにしているわ。あくまで物理数学上、推定できると言う程度の物よ。

2014-07-27 19:52:43
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

最後に、物理モデルを単純化した上で、極端な和音の現象について考察したこれらの内容は、だいたいうちの独自研究なので、ドヤ顔で振れこみまわると恥じかくかもしれないから気をつけることね。(ついぷろにも「ツイート内容は独自研究含む」と明記しているわ」)

2014-07-27 19:56:24
音響物理学たん(音楽理論派) @soundofphysics

ということで、定期ツイートにあった極端な和音についての考察の連ツイを終わります。ご清聴ありがとうございました。

2014-07-27 19:57:30