五味先生のウナギつれづれ

です。
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五味馨 @keigomi29

生物の歴史では種の絶滅はふつうの出来事なのだそうですが、私たちの行いによってある生物種(とりわけサイズが大きめで身近で目立つもの)が絶滅する、ということに対して感じる「落ち着かなさ」「やましさ」「罪悪感」は、私たちが種の保存に対して何かしらの価値を感じていることを意味します。

2014-07-30 23:20:06
五味馨 @keigomi29

価値にも色々ありますが、経済的取引にのるような生態系サービスの価値とは別の価値感も私たちは持っています。例えばヒトの命は貨幣で取引されるべきではない、という価値観は一般的です。それに反する事例(例:生命の危険のある職種の給与に乗せられるマージン)はありますけど。

2014-07-30 23:23:35
五味馨 @keigomi29

生物多様性が保存されることで得られる経済的価値と(鰻についてはこの計算は出来るでしょう)、少なくとも市場で取引される価格のついていない価値と(例えば「土用の丑の日」の慣習が消え去ることへの残念さ)、色々あります。そのような価値を掬い上げることも環境学の大きな課題の一つです。

2014-07-30 23:26:04
五味馨 @keigomi29

(そういう話をちょっと違った見方でするための研究プロジェクトを今仕込んでいるところです)

2014-07-30 23:26:35