心理学者からみた「科学とは何か」・・・臓器移植、芦田宏直氏の発言などを踏まえて

1
渡邊芳之 @ynabe39

今日の俺は芦田先生の機能主義に対する激しい敵意を一時的に共有。

2010-11-18 13:03:12
渡邊芳之 @ynabe39

人間の死を機能主義的に定義すると必ず「生きているのに死んだことにされる人」が出てくる。同様に人間を機能主義的に定義すると必ず「人間なのに人間ではないとされる人」が出てくる。

2010-11-18 13:47:19
渡邊芳之 @ynabe39

科学と科学でないものを分ける,という線引き問題は20世紀前半の科学哲学の中心問題だったけど,戦後は「明確な線引きは不可能」というのが定説になっている。その上で「科学っぽいもの」の特徴がどこにあるのかの議論が「研究の規範」と「研究者コミュニティ」の大きく2方向から論じられてる。

2010-11-18 15:00:41
渡邊芳之 @ynabe39

そもそも「科学とはなにか」という議論は科学の外側にあるのだから「科学的」ではないし,科学的である必要もない。「科学の定義」を「科学的に実証する」こともできない。

2010-11-18 15:09:30
渡邊芳之 @ynabe39

要するに科学者による科学論というのは「私がやっていることが科学である」ということにつきる。そしてそういう科学論を述べることができるのが科学者である。そうなるためには理系学部で訓練を受ける必要がある。

2010-11-18 15:38:18
渡邊芳之 @ynabe39

その外側にある科学論,科学哲学の科学論は「科学でないものを科学にするにはどうしたらいいか」「科学でないものが科学になるにはどうしたらいいか」が焦点になるから,すでに科学をやっている科学者は興味を持たない。

2010-11-18 15:39:53
渡邊芳之 @ynabe39

「科学とは科学者としての訓練を受け科学者を自称する人たちが科学と称して行っている営み全般をさす」という定義は科学的かどうか。

2010-11-18 15:44:18
渡邊芳之 @ynabe39

科学については「テスト可能性」とか「反証可能性」とか「再現可能性」とか「客観性・間主観性」とか「還元主義」とか「機械論」とか便利な言葉がたくさんあるので,そういう言葉を利用するとツイートを短くまとめることができる。

2010-11-18 15:46:39
渡邊芳之 @ynabe39

医師になった人は何をめざして医師になったのか。科学者になることをめざして医師になったのなら,科学の物語の中に押し込まれてもしかたないが,みんな科学者をめざしていたのだろうか。

2010-11-18 15:52:58
渡邊芳之 @ynabe39

ウシの研究をやる時に「ウシの定義」が科学外部からの外挿なしに「科学的」にできるかなあ? 「100人に聞いて全員がウシだというものをウシだとする」みたいな手続きふまないよね普通。

2010-11-18 15:58:16
渡邊芳之 @ynabe39

「疑似科学」についても,結局科学はなにが疑似科学であるかを科学内部的には決められないようにも思う。なにかがわざわざ「疑似科学」と言われるには「科学の文法に沿わない」ことだけじゃなく「それが現に社会的に流布してなんらかの社会的被害を生んでいる」ことが必要なようにもみえる。

2010-11-18 16:01:07
渡邊芳之 @ynabe39

「誰にも流布されずなんの被害も生まない疑似科学」は無数にあるがそれをいちいち批判したりはしない。

2010-11-18 16:01:52
渡邊芳之 @ynabe39

「科学とはなにか」という話題は科学者でない人に非常に人気がある。科学者はあまりそういうことを考えないし関わりたがらない。

2010-11-18 16:18:35
渡邊芳之 @ynabe39

じゃあこれから「科学の方法」の授業をやってきますのでしばらく離れますw

2010-11-18 16:19:40
渡邊芳之 @ynabe39

今日は「科学研究の方法」の単元の2回目,観察・実験・調査と実証研究の流れ,研究結果の公表について話しました。来週は観察法で自然観察と系統的観察,再来週は実験計画法の話をする予定。

2010-11-18 17:51:16
渡邊芳之 @ynabe39

単位を決めた後にその倍数を用いて測定するのは科学の手続きだけど,単位を決める手続きは科学かなあ。必ずしもそうじゃないよなあ。

2010-11-18 17:57:08