【邪悪の樹】第一戦闘フェイズ――第三の樹

『智の剣』陣営『愚鈍』(@nowalu) 『理の盃』陣営『無感動』(@Az2_ady
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【拒絶】アップレーヌング @Az2_abl

ふと頭をよぎるのは屋敷にいた仲間たち。 男を持ち帰っただなんて皆どんな顔するだろうか。 ぶわっと強い風が走り抜ける。 …涼しい。 男と共に扉へ向かい、急にその扉の前で固まる。 そもそもこの男は、この小さな扉をくぐれるのか、と。

2014-08-20 12:51:17
『愚鈍』エーイーリー @nowalu

「いい、だろう」 先ほどまでとは違い元に戻った女の態度にため息。まだ血が上手く回っていないのだろうか、いや失った血が多すぎるだけかと一人考える。珍しく頭が冴えるようだ、彼女の禍罪から解放されたおかげか。 さっきまで振り回していた自分の腕を発見し、拾う。断面図が凍っている。

2014-08-20 15:58:52
『愚鈍』エーイーリー @nowalu

「ここ、まで」 ぼそりと呟く。恐らく自分の手をくっつけさせるためだろうとは『愚鈍』にだって分かる。 戦力に入れるためか、殺すのが恐ろしくなったからなのか、はたまた何か……、 「俺、分からない」 何故こんなことをしたのかとこれ以上考えても自分には分かるまいということだけは分かる。

2014-08-20 15:58:56
『愚鈍』エーイーリー @nowalu

「ん……?」 女と共に扉まで行くと、突如止まる。 翡翠の視線の先には扉がある。消えてはいないようだが、幾分か小さいように感じる。 「ふん!」 その中に、千切れた腕を放り投げる。丸太のようなそれは光に包まれてすぐに見えなくなる。 「先、入る」 身体を潜らせようとすれば、扉に自然と

2014-08-20 15:58:59
『愚鈍』エーイーリー @nowalu

吸い込まれる。 『愚鈍』は、特に原理などは考えていない。通れるだろうと通っているだけだ。 「よい、しょ」 そのまま小さい扉に『愚鈍』はすっぽりと入って行く。 その際、ちらりと女の方を見るが、すぐに視線を戻した。 視線を戻してすぐ、『愚鈍』の身体は向こうへと行ってしまった。

2014-08-20 15:59:04
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