【原発事故後の科学信頼喪失。今なお続く】

宗教学者 島薗進氏のツイートをまとめました。 日本学術会議第一部の提言をショウカイしています。
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島薗進 @Shimazono

0【原発事故後の科学信頼喪失。今なお続く】日本学術会議第1部提言「科学と社会のよりよい関係に向けて―福島原発災害後の信頼喪失を踏まえて」9/11。科学者集団はなぜ信頼を失ったか、科学と社会の関係をどう変えて行けるかを提言。scj.go.jp/ja/info/kohyo/… 以下抜粋。

2014-09-16 09:35:52

日 本 学 術 会 議
第一部
福島原発災害後の科学と社会のあり方を問う分科会
平成26年(2014)年9月11日
提言
科学と社会のよりよい関係に向けて
―福島原発災害後の信頼喪失を 踏まえて―
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-t195-6.pdf

提言「科学と社会のよりよい関係に向けて―福島原発災害後の信頼喪失を踏まえて―

まとめ 提言「科学と社会のよりよい関係に向けて―福島原発災害後の信頼喪失を踏まえて―」 宗教学者 島薗進氏のツイートをまとめました。 日本学術会議第一部  福島原発災害後の科学と社会のあり方を問う分科会 による提言の紹介です。 15196 pv 643 3 users 217

島薗進 @Shimazono

1【原発事故後の科学信頼喪失。今なお続く】提言「科学と社会のよりよい関係に向…」 scj.go.jp/ja/info/kohyo/… p.3-4「原発事故が起こった後の科学者の対応も、信頼喪失をいっそう強めるものだったと評価されている」参→ togetter.com/li/718028

2014-09-16 09:36:54
島薗進 @Shimazono

2【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】提言「科学と社会の…」2福島原発災害後の科学の信頼失墜「福島原発において何が起こっており、住民はどのように対処すればよいのかについての情報提示がきわめて不適切だった。原子炉がメルトダウンしているのか、事故を起こした原発の危険増大を」

2014-09-16 09:38:55
島薗進 @Shimazono

3【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「今後どこまで抑えられるのか、放射性物質がどのように飛散したのか、また飛散・流出しているのか、環境や食品の放射能汚染はどこまで進んでいるのか、放射性物質による健康影響はどのようなものなのか、それにどう対処したらよいのか」

2014-09-16 09:39:10
島薗進 @Shimazono

4【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「福島県を中心に東北・関東・中部地方に住む多数の住民にとってきわめて切実なこれらの問題に対して、科学者の提示する情報は信頼に値しないことが多かったと受け止められている。影響が多岐かつ長期にわたり混乱が著しいという点では」

2014-09-16 09:39:29
島薗進 @Shimazono

5【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「低線量放射線被曝の健康影響の問題が重要である。『国会事故調報告書』(4.4)が述べるように「「自分の家族がどれほどの放射線を浴びたのか、それがどれだけ健康に影響するのか」という切実な疑問に、政府・福島県は十分に応えていない」p401

2014-09-16 09:40:12
島薗進 @Shimazono

6【原発事故後の科学者の信頼喪失…】「という事態が続いた。「本事故における放射線のリスクの伝え方」という項によれば、「特に母親は子どもに与える飲食物の汚染度や環境から受ける放射線量、それが健康に及ぼす影響について正確な知識を求めた。しかし、文科省による環境放射線のモニタリングが」

2014-09-16 09:40:46
島薗進 @Shimazono

7【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「住民に知らされなかったこと、学校の再開に向けて年間20mSvを打ち出し、福島県の母親を中心に世の反発を浴びたことに象徴されるように、住民が納得するようなものではなかった」…という。政府や福島県が政策決定や対策遂行や情報発信に」

2014-09-16 09:41:11
島薗進 @Shimazono

8【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「際して依拠した科学者たちは、低線量放射線の人体への影響は小さく、健康影響はほとんど出ないので不安をもたない方がよいと強調してきている。たとえば、「低線量被ばくリスク管理に関するワーキンググループ報告書」(内閣官房11年12月)では」

2014-09-16 09:42:00
島薗進 @Shimazono

9【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「「現在の避難指示の基準である年間20ミリシーベルトの被ばくによる健康リスクは、他の発がん要因によるリスクと比べても十分に低い水準である」と述べている。しかし、これについては科学者の間にも多様な見方がある。にもかかわらず」

2014-09-16 09:42:13
島薗進 @Shimazono

10【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「異なる立場の科学者の間での討議が行われる機会はほとんどなかった。多様な考え方の一つでしかないという情報は住民に伝えられることはなく、行政側も考慮すべき多様な考え方があると見なし、それらを取り上げることはほとんどなかった。」

2014-09-16 09:42:27
島薗進 @Shimazono

11【原発事故後の科学者の信頼喪失…】「2012年7月に公表された『国会事故調報告書』は、「政府は「自分たちの地域がどれほどの放射線量で、それがどれだけ健康に影響するのか」という切実な住民の質問にいまだに答えていない」(p.407)と述べている。この問題がなかなか解きほぐされず」

2014-09-16 09:43:02
島薗進 @Shimazono

12【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「被災者のとまどいが長期に渡って続いたことが示唆されている。政府に協力しつつ住民の問いかけに応じる科学者の応答が十分でなかったことをよく示すものだろう。これにとどまらず、原発災害への対策として期待される広範な分野にわたって」

2014-09-16 09:43:19
島薗進 @Shimazono

13【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「住民は多様な科学的見解がどのような相互関係にあるのか知るすべをもたず、住民それぞれの選択が異なることによって対立・分断が生じることにもなった。こうして原発事故による科学者への信頼喪失は、その後、信頼回復へ向かうどころか」

2014-09-16 09:43:32
島薗進 @Shimazono

14【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「時とともにさらに深刻さを増していったと見ることもできる。2011年6月から実施されている福島県県民健康管理調査では、被災者の健康に深く関わる内容について、検討委員会を通じて重要な情報が公表される形がとられた。ところが」

2014-09-16 09:43:46
島薗進 @Shimazono

15【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「この検討委員会に参加する科学者たちは、公開で行われる会議の前に秘密裏に「準備会」「打ち合わせ」の名目で集まり、検討委員会で話し合う内容について前もって調整を行っていた。そのことは1年半後に報道され、県職員は処分されたものの…」

2014-09-16 09:44:02
島薗進 @Shimazono

16【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお…】「科学者の責任は問われておらず、第三者による調査もなされていない。その後、この検討委員会は解散し、2013年4月より新たな検討委員会が始められることになったが、これは旧検討委員会とその構成員である科学者が社会的な信頼を喪失したことを」

2014-09-16 09:44:33
島薗進 @Shimazono

17【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「受けての措置と見るべきだろう。 このように福島原発災害による科学者の信頼失墜は、事故を防ぐことができなかったこと、「安全である」と過度に強調してきたこと…事故後に適切な対応や情報提供ができなかったこと等広い範囲に及んでいる」

2014-09-16 09:44:55
島薗進 @Shimazono

18【原発事故後の科学者の信頼喪失。今なお続く】「これは原子力や放射線健康影響の関連分野だけの事柄なのだろうか、それとも広く科学の諸分野に関わることなのだろうか。いずれにせよ、現代日本で科学研究に取り組む諸分野の科学者たちが真摯に問い直すべき課題がここにあることは確かである。」

2014-09-16 09:45:16