筆の先からほたり、紙に墨が落ち 線を伸ばしてやると それは枝を広げた木なのだった 体の内側に落ちた雫を つまんで 引き上げて 紙の上 別のかたちで 息づくのを みる あのときの声が聞こえた気がする 窓辺の花のように輝きもする なぞる ペンが動く (詩のレシピ11)#pwGT組
2014-10-01 21:34:29金木犀の色が柿に移っていく 北の川で四角い魚が跳ねる 熊が山を下る 喰べる喰べられる連鎖の季節がきた 孤独なピラミッドで パンを捏ねていると おおきな何かが私ごと喰べてくれたらと思う 連綿とつづく濁流に飲まれたなら 安らいで星にさえなれる (詩のレシピ12)#pwGT組
2014-10-02 20:54:40付けられた名の源をたどる旅が、辞書から百科事典、博物館を経て、いま海にいる。本当の、なんて大それたことは言えないが、しっかりと掴みたい、ずっとそうありたいと思っていた。日が昇ってくる。たいようと名付けたのは誰か知らなくても、私は照らされると知る。 (詩のレシピ12)#pwGT組
2014-10-02 21:27:17花いちもんめでひとりきりになって そのあと どうしたっけ 缶けりの鬼を やらされたのだっけ 帰り道はむわんむわんと余韻が鳴るから 振り払うように歌いながら帰った 歌に預けた心細さを 糸を紡ぐようにたぐり寄せれば うすみどりにふるえて二歩先を指した (詩のレシピ13)#pwGT組
2014-10-03 21:23:54凪いだ羊水の海は閉じて 鼓動が満ちる とらえた瞬きで私は落ちる 浴槽で 信号待ちで どこにいても 立ち還らされる 目を開きながらなにも見えず 水掻きのついた手でもがき ゆらぎだけを聞いて 泳いで まとわりつかせて いま 生まれた 名を つけよう (詩のレシピ14)#pwGT組
2014-10-04 20:58:34お疲れさまでした!
宮尾組長と四名の担当さま方、参加のみなさま、お気に入りやRT含め読んでくださった方々、本当にありがとうございました! すごく勉強になり、またいろいろな詩を読むことができて、楽しい合宿のような日々でした お疲れさまでした! #pwGT組 pic.twitter.com/U1DNIWC4VJ
2014-10-05 09:37:45