前日
死の予行練習のように重ねる眠りが また 死を遠ざけもする 目が覚めたあとのことを だれも本当には予想できない そのようにできている体 そのようにできている宇宙
2014-09-21 04:52:12始まりました
船出した我らが向かうのは 赤道 まるで臍帯 戸棚の奥にしまわれた桐の箱を開けると 役目を失った管からシが滲む 受精卵を割っていくのは母でなく やり方も知らずに胎児は育ち 出生と喪失 受け止めて 突き放して 生き方を聞くなんてナンセンスでしょ (詩のレシピ1) #pwGT組
2014-09-21 13:45:08潜ってしまえよ、上も下もわからなくなって、呑まれる中で泡、掴もうとしてクラッシュ。枝分かれの枝、遠ざかる近づく迷路。あのひとが生んだのはなんだったかしら。ウミウシには殻がないからどちら巻きにもできる。チリチリ、似てるけどちがうの、シはシなの。 (詩のレシピ2) #pwGT組
2014-09-22 10:40:28たましいなんてないほうがいいよ、と窓を割るひと。転生しないセイ、廻らず渦巻かないセイ・ハロー。生はロー・ギアのロックだってミュージシャンは言う。本当に? 船の上、ハイもローもなく吐いているだけ。願いのようなもの、セイ、あるいはシ。 (詩のレシピ2) #pwGT組
2014-09-22 15:48:28pwGTの形式も楽しいです つながりからいろいろな方向に、自分も他の方も書いていくのがすごくおもしろい よい機会をいただけてありがたや
2014-09-23 09:14:34不慣れな手が網をたぐる。空回りする魚の呼吸を見る。逃がすのか捕らえるのか、青白い横顔で迷う。ユーカリの葉が揺れる。朝が来て、別れを言う準備をする。ずっとずっと準備をし続けている。夢で魚が鳴く。 (詩のレシピ3) #pwGT組
2014-09-23 13:03:06寝椅子の上で足を汚す。黒い黒い泥。ふるいいきもののしがい、と声が言う。何百年か後にはすべて過去と呼ばれるものになる。今まで同じに。 視点はどこに。常に当事者ではいられないよ、常に一人称では書けないのだから。 目を閉じたまま丘を越えようとしている。 (詩のレシピ3)#pwGT組
2014-09-23 19:38:36深い場所で泳ぐさまを想像する。どんな青だろうか。その冷たさ。いつでも包まれていたい私が運ばれる。靴紐はほどけたまま、背中に風穴を空けて、じゃりじゃりした空気が出入りするのを止められない。 (詩のレシピ4)#pwGT組
2014-09-24 18:42:35