小鳥遊りょうさんによる「機械を作る仕事が生まれる」という意見の4つの落とし穴

技術的失業論からの再反論。
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小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

「人工知能やロボットによって仕事が奪われる」の3つ目の誤解として、これは大半の人が誤解しているが、別に人工知能やロボットに自分の仕事が置き換えられなくても、人工知能やロボットに仕事を奪われることがある、ということ、これを見落としている人が本当に多い。

2014-10-30 12:57:47
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

その理由は簡単。世の中にはたくさんの会社がある。会社Aが人工知能やロボットを導入して生産性を向上させ、売り上げを伸ばしたとする。そうすると、会社Aのライバルである会社Bが人工知能やロボットを導入しなくても、お客さんが奪われていき、倒産やリストラされる、というような流れが起こりうる

2014-10-30 12:59:31
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

これは間接的に人工知能やロボットによって仕事を奪われていて、この流れが様々な場所で散見されているが、多くの人はあまり「人工知能やロボットに仕事が奪われた」と思っていない。その理由は直接奪われたわけじゃなく、間接的に奪われたから「気づいていない」わけだ。

2014-10-30 13:00:39
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

このように直接的だけでなく、間接的にも奪われるため、「自分の今やっている仕事をイメージしてそれが人工知能やロボットに出来るか?を考える」のは、少し視野が狭い。もっと広く見ると、自分の仕事が自動化されなくても、自分の仕事が人工知能やロボットに奪われる、という状況は大いに考えられる。

2014-10-30 13:01:30
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

ここの点を見落としている人がかなり多い。具体的な例でいえば、コンピュータも人間の脳と共通性があるため、人工知能技術の一種と言ってしまっても良いかもしれないが、その延長線上で、情報爆発を引き起こした。これによって情報の平均単価はほぼ無料化した。

2014-10-30 13:02:02
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

つまり文字情報、音声情報、画像情報、動画情報など、様々な情報が無料化して、本屋に至っては一日に一店というペースで潰れている。これは広い意味でいえば、人工知能やロボットによって奪われた仕事である。コンピュータの記憶する能力が関係しているからだ。

2014-10-30 13:02:22
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

「情報が無料で楽しめる」という側面は消費者としてメリットになっている。しかし、「情報を無料で提供しなければ見てももらえない」という状況は、労働者としてはデメリットだ。そして人間は消費者であり、かつ労働者である。

2014-10-30 13:02:51
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

労働をして、お金を稼ぎ、消費をする、という順序があるため、労働できつくなっていくと、消費がきつくなってしまう。「物は豊かになった」のに、それを買うことが出来なくなっていく、というおかしな状況が発生する。

2014-10-30 13:03:16
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

「若者の○○離れ」は、この社会の変化に対していち早く影響が出てくるのが、若者だから、真っ先に現れている。このように社会現象にも表れている。

2014-10-30 13:03:54
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

そして「機械を作る仕事が生まれる」という意見の落とし穴の4つ目として、生まれる仕事が年々と高度なものになり続ける、ということだ。例えば最近では機械学習が使われる製品が多く登場している。画像処理の技術を利用した商品もたくさんあるし、音の処理も同様だろう。

2014-10-30 13:04:32
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

ここには基礎の基礎としてフーリエ変換が必要だし、それとは比較にならないぐらい高度な知識が使われているケースも多い。年々と求められるレベルが高くなっていくことによって、生まれた仕事に多くの人がつけない、という状況が発生している。

2014-10-30 13:04:55
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

これを自己責任だ!と主張するのならば、さっきも言ったロジック(つまり失業者が増える→消費を抑える→労働者にお金がいかない→生活が苦しくなる→消費を抑える→労働者にお金がいかない→)で、自分たちも苦しい状況に追い込まれていくから、自己責任論は、自分の首を自分で絞めているだけだ。

2014-10-30 13:06:03
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

このように機械を作る仕事が生まれたとしても、奪われた人たちよりも少ない人たちしか仕事が生まれず、生まれた仕事は高度な知識が必要になる高度人材だ。多くの人がつける仕事とはとてもじゃないが、思えない。

2014-10-30 13:07:44
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

今の時代は「超供給過剰時代」だ。これは品質管理の向上によって大量生産が出来るようになったことで、商品の大量生産が可能になったことに加えて、ネットの一般普及によって情報が大量に生産されていることで、生じている。つまり形のある「物」と形のない「モノ(情報)」の両方が大量に溢れている。

2014-10-30 13:15:35
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

これは人工知能やロボットの影響によるところが大きくて、さっきも言ったが、消費者としてはメリットだが、労働者としてはきつくなっている。質のよい商品・サービスを安く早く提供しなければならなくなったからだ。

2014-10-30 13:18:00
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

こうやって、労働はきつくなっていくので、人工知能やロボットによって仕事が奪われる、ということは今でも平気で起こっている。直接的に、さらに間接的に。間接的な影響が大きいから、多くの人はそれに気づかないが、着実に人がつけなくなっている。

2014-10-30 13:22:02
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

アメリカでもフードスタンプ、日本でいう生活保護のような人は5000万人ほどいる。約3億人の人口で5000万人だ。脅威的な数字で、これも人工知能やロボットが入り込んだ超供給過剰状態の影響が少なくない。もちろんほかにもいろいろな要因があることは言うまでもない。

2014-10-30 13:24:56
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

「人工知能やロボットに仕事を奪われる方向」として、大きく分けると「直接的奪取」と「間接的奪取」がある。多くの人は直接的奪取しか見ていない。このことを発言している人を、自分以外には見たことがない。

2014-10-30 13:34:43
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

引用「伊東電機­が開発した自走式搬送ロボットを導入し国内で初めて栽培工程を無人化した」 伊東電機のロボットを野菜工場に導入 youtube.com/watch?v=pI1an1…

2014-11-02 07:02:34
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小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

「でも充電するのに、人手がかかる~」と主張する人たちがいそうだけど「””充電も自動””で、厳しい衛生管理が求められる栽培過程で無人化を実現させた」と書かれている。

2014-11-02 07:05:23
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

「このほかにも、遺伝子情報などから成長する苗だけを自動で選び出す「苗診断システム」を初めて導入。発光ダイオード(LED)照明を採用し、野菜の成長を早める」と書かれている。状態を見るのに、遺伝子情報を読み取れるのも機械の強み。で、ここには人手はいらず、自動化できる部分。

2014-11-02 07:09:10
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

安倍さんはこういってるけど、ロボットの活用が進めば進むほど、労働者の非正規化や働けない人、失業者が増加していく。そうなれば、取れる税・保険料が少なくなり、かつ国民の生活も悪くなる。 首相「人口減対策にロボット活用を」 国際会議で意欲 nikkei.com/article/DGXLAS…

2014-11-02 07:15:15
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

ロボットを導入して、効率化が進んでいるのに、「国民の生活が悪くなる」ってのは理解しづらいと思う。けど流れは簡単。労働者が減らされる、または新しく生まれる仕事が高度になり続ける。その結果、仕事に就けない人が増加して、その人たちが消費を抑えるようになる。なので労働者にもお金がいない。

2014-11-02 07:17:55
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

なのでロボットで解決できる課題はあるが、ロボットによって新しく生まれる課題もあり、それもかなり深刻だということ。それこそ「世界規模」で解決していかないと大変な経済情勢になる。

2014-11-02 07:29:26
小猫遊りょう(たかにゃし・りょう) @jaguring1

とりあえずURL貼っておく。 「ロボット革命の最前線!シリコンバレーの開発現場を徹底取材」 www2.nhk.or.jp/hensei/program…

2014-11-02 08:18:08