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〈宿題代行業者vs尾木ママ〉を見て考えてみたわけだが。

フジテレビ「ニュースな晩餐会」(2014/11/02)を見て、ちょっとモヤモヤしたので、書き連ねてみたわけだが。
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福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
昨夜放送フジ「ニュースな晩餐会」の録画を見た。宿題代行業者vs尾木ママ。といっても、この内容は番組の前半でプツっと終了。傍若無人で無知丸出しの代行業者の姿の一端を尾木ママが引き出してくれたのは、まあ価値があったと思う。ただ、番組としては他のテーマをやらずこれ1つにしてほしかった。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「賛成派」とされたタレントらの主張はだいたいこんな感じ――受験勉強に集中させるために平易な(=無駄な)宿題を切り捨てるのは何ら悪くない。そもそもデキる子たちに宿題を出す必要はない。一方、尾木ママ含む「反対派」は――分別もつかぬ義務教育段階の子どもを詐欺に巻き込んでよいはずがない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
ということで、論点がまったく噛み合わず終わった(笑)。これを議論とは呼ばない。むろん、もともと議論させる番組ではないんだろうけど。尾木ママが宿題の与え方に疑義を投げかけた部分もそれなりに放送されており、賛成派の主張に理解を示したようにも感じ取られる編集。実に消化不良な番組作り。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
バイト感覚で代行業をしていると思しき若い男女2名が宣伝にぴったりとばかりの前のめりな空気感で登場し井戸端会議より無根拠な口調で「最近子どもたちの学力が下がっているから云々」と言ったのに対し尾木ママが根拠を問いただした結果ほとんど答えられなかった代行業、という図だけは価値があった。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
ゆとり教育によって学力が上がったのではないかと注目されている、というのは実際新聞などでも報じられていたことであり、それをあの議論の文脈で尾木ママが挙げたのはまあ自然な流れではあったが、まあ、ゆとり教育で学力が上がったという解釈が堂々と取り上げるべきものではないのは言うまでもない笑
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
そんなわけで尾木ママに大賛成ということではないが、宿題代行業者なんて消えたほうがいいに決まっている。尾木ママも言っていたが、代行なんてさせたら教師はすぐに分かる。ことに小学校教師は担任制。毎日毎日子どもの文字も絵も見ている。何を書くはずであり何を書かないはずであるかを知っている。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
もし、代行業者に頼んだことに気づけない教師がいたらそれはそれで教師失格。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
私の結論は、「宿題はなくすべき。代行業者もなくすべき」である。前者についてはこちらに理由を書いている→ ow.ly/DIVGU ただし両者は論点が違う。「宿題はなくすべき、だから代行業者は存在させて良い」という「賛成派」の因果関係は、論理の飛躍もいいところ。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
代行業者をなくすべき理由は議論などする必要すらない。天知る地知る我知る人知る。結果的に、子どもが傷つく。親が傷つく。教師が傷つく。代行業者自身も傷つく。分かりきったこと。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
分かりきったことだからこそ番組で面白おかしく取り上げるのもラクだと思ったのかもしれないが、せっかく取り上げたのならば、その分かりきった理路を明示することで、視聴者をスッキリさせてあげてもよかったと思うが。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
宿題代行業者に依頼する親は、我が子にそのことを伝えるのだろうか。伝えるのだとすれば、もうその親子は終わりだな。どう言いくるめるかはさておき、共謀。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
じゃあ「学校の宿題はお母さんがやっといてあげるから、代わりに塾の宿題やんなさい」とごまかすなら? これも結局は悪質。学校の宿題を親に任せるときの子どもの罪悪感を、塾の宿題をちゃんとやることで揉み消させようという、子どもの心を貨幣のように扱ってしまう親。そんな親の子はいずれグレる。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「代行業に頼むことをそのまま子どもに伝える」「親がやるからと嘘をつく」以外に、子ども本人が宿題をやらずに宿題提出を可能にするステップってある? ないよな。「兄や姉にやらせると嘘をつく」とか? でもそうなると、兄や姉に対し口止めをしなきゃいけなくなるからな。余計に害が広がるよな。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
結局子どもは、「自分の宿題を自分でやっていない」という罪悪感、「自分の宿題を自分でやっていないのに、自分の宿題を自分でやった子と同じ顔をして提出する」罪悪感、あるいは、(続く
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
続き)「自分の宿題を自分でやっていないのに、自分の宿題の内容を見て褒めたり叱ったりしてくれる先生の心理的・物理的(時間的)労力を無駄に奪っていることに対する漠然たる罪悪感」から逃れることはできないだろうな。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
そういう悪を、受験生としての義務を全うする上での合理的必要悪であるかのように教え込み、悪を悪と感じさせないように仕向けるのだとすれば、「道徳性が合理性と相容れないことはないのだ」ないしは「合理性は道徳性にまさるのだ」と教えることになるわけであり、非道徳的な子が育つのは間違いない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
そんな子は受験国語に対して果たしてどのように向き合うのだろうか。石原千秋氏も言うように、受験国語は実態として受験生の道徳性を見ることが主目的となっている。合理性より道徳性が重視されるわけだ。非道徳的な行為を正当化しながら、そういう受験問題の対策に望ませる。子どもは錯乱するだろう。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
むろん受験国語が道徳テストで良いはずがないが、それは今は別問題。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
ちなみに私は、反社会的作文・非道徳的作文をわざと書かせることがある。整合性のとれた文章になるならば、結論が反社会的・非道徳的でもいいよ、と。しかし結局、その文章の客観性は維持できない。論理とは常識(=前提)に左右されるものだから。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
そういう理路を整理する力が、論理的思考力。受験国語は、そこをこそ問えばよい。受験国語が道徳テストとなっているとき、そのテストは理路ではなく結論のみを求めるものだから、罪がある。ただし今それは別問題。詳しくは『国ダメ』を。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
などと1時間半も書き連ねてみたが、けっきょく大したことは書いてない(笑)。番組で取り上げるほどのことではなかったということが、はっきりした。終わり。
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