紅鎮守府日記 大鳳編

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戦争さん @RAKUNYA

「瑞鶴、今から射撃百本ね」 「ちょ、私だけひどくないですか!?」 「いいからやりなさい」 「うぅ……」 「さて、ならなにか代用できるもので……」 「ちーっす!あれ?新人さん?」 「あら、初めまして……かしら?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:35:53
戦争さん @RAKUNYA

「はい、クロスボウならいけますが……」 「……でも困ったわね。そんなものはないわ……艤装を使うわけにはいかないし……」 「そうなんですか……?」 「そうよ。それにしても雲龍といい、最近の若い子は弓を使わないのね……」 「最近の若い子って…(ヒソヒソ)」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:33:10
戦争さん @RAKUNYA

「でも加賀さんのあのペースに飲まれたらやるしかないよね(ヒソヒソ)」 「完全に有無をいわさぬ鬼教官だったよね(ヒソヒソ)」 「なにか言ったかしら?蒼龍、飛龍?」 「い、いえ!なにも!」 「多聞丸に誓ってなにも!」 「……それで、クロスボウなら撃てるのね?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:30:15
戦争さん @RAKUNYA

「……それを早く言いなさい」 「……えっ」 「それを早く報告しなさいと言っているの。これは武器で、素人が扱えば怪我をするわ。予備知識がないのなら、はじめからそう言いなさい。不要な事故を防ぐためにも」 「あ……す、すみません……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:27:51
戦争さん @RAKUNYA

「……その、釈明させてもらってもよろしいでしょうか」 「……どうぞ」 「えっと、私、大鳳の艤装では和弓ではなく、クロスボウを使うので、その、和弓の知識が入ってなくて……」 「……なんですって?」 「……ほ、本当です」 「…………」 「…………」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:25:18
戦争さん @RAKUNYA

「……どういうつもり、かしら?」 「あ、あの……これは……」 「まともな和弓の射りかたもわからないなんて……本当に正規空母なの?」 「うっ……」 「雲龍が死んだ!」 「加賀さんの人でなし!」 「(ギロッ)」 『…………』 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:22:04
戦争さん @RAKUNYA

「……ま、まーまー加賀さん!洋弓は逆らしいし、実戦向けのみだったら型とかは……」 「……いいわ。でもそれは危ないから、つがえは右にしなさい」 「…………」 「それじゃあ、射ってみて」 「…………っ!」 ペスッ…ポテッ 「…………」 「…………」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:18:22
戦争さん @RAKUNYA

「さ、一通り見せて頂戴」 「…………えっと」 カチッ、キリキリ…… 「……ふざけているの?」 「(ビクッ)」 「つがえる位置は逆、型もないどころか黙想もしない……どういうつもり?」 「いえ、あの、これは……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:13:36
戦争さん @RAKUNYA

「そのテスト、とは……」 「まずは弓を引いてもらうわ」 「……えっ」 「あぁ、心配しないで頂戴。さすがに艤装の弓は使わないわ。普通の、人間用よ」 「はい、加賀さん」 「ありがとう飛龍。ほら、なにをしているの。こっちにきて引いて頂戴」 「……いや、あの…………」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 19:09:57
戦争さん @RAKUNYA

「だいたいこんなものね。正規空母は基本的にここに集まっているわ……一部例外はあるけれども」 「一部例外……?」 「……いずれわかるわ。それより、早く実力検査をしてしまいましょう」 「了解しました。それで、なにをすれば……」 「簡単なテストよ」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:55:56
戦争さん @RAKUNYA

「それと、そこの異彩を放っているのがあなたの前に入った新人の雲龍よ」 「あ、よろしくお願いします」 「ちなみに彼女は着任早々鎮守府を破壊して提督を殺そうとしたわ。見た目に騙されないように」 「えっ……」 「……その件に関しては重々反省しています」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:52:37
戦争さん @RAKUNYA

「大鳳、紹介するわ。あの赤い袴が赤城さん」 「よろしくお願いしますね」 「そして緑のが蒼龍で黄色いのが飛龍」 「雑ですね!?」 「加賀さん雑すぎません!?」 「五航戦は……まぁいいわ」 「……なんとなくわかってたわ……瑞鶴よ」 「姉の翔鶴です」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:48:25
戦争さん @RAKUNYA

「失礼します」 「し、失礼します」 「あら、加賀さん。提督の用事はもう……ん?その子は……」 「新人の大鳳よ。指導するよう言われたわ」 「おおー、新人さん!」 「え?なになに!?新しい子!?」 「蒼龍、型が崩れたわ。最初からやりなさい」 「あ……ぐぬぬ……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:43:56
戦争さん @RAKUNYA

「……満足したわ」 「そ、それはなによりです……」 「それにしても、アナタ、面白いわね」 「……そうでしょうか?」 「えぇ、いろいろと、ね」 「…………」 「さて、着いたわ」 「……弓道場、でしょうか?」 「いいえ、射撃場で合っているわ」 「……?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:39:12
戦争さん @RAKUNYA

「……だからなのかしら?」 「へ?あ、加賀先輩?どうして急に振り向かせた……ヒャァァ!?」 「この隙間が気になっていたのだけど……」 「そ、そこは開口部です!」 「……少し楽しいわね」 「や、やめ……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:36:01
戦争さん @RAKUNYA

「あ、はい。艦載機の数は先輩方に遠く及びません……」 「そう」 「それに、そういった装甲が仇になり、実戦では魚雷一発で沈んでしまいましたし……」 「……そう」 「装甲の密度が高すぎてガスに誘引したんです。なので、ほぼ自滅に近いというかなんというか……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:28:22
戦争さん @RAKUNYA

「スペック表で言えば、飛行甲板に500kg爆弾を落とされても大丈夫な程度には装甲化されていました」 ピタッ 「わぷっ!?」 「それは……すごいことね」 「あ、ありがとうございます……」 「でも、装甲化したということは……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:23:40
戦争さん @RAKUNYA

「提督の言っていた装甲空母という言葉が気になるわ。どういう意味?」 「えっと、私、大鳳は戦前に竣工した空母の中でも最後の空母です。不沈空母として堅牢な装甲を施されました。なので、装甲空母、と」 「その装甲は、どれくらいなの?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:18:53
戦争さん @RAKUNYA

「……緊張」 「……え?」 「緊張しているのかしら?口数が少ないわ……私が言えた義理ではないけれど」 「いえ、その、何を喋ったらいいのか……」 「そうね……なら、私から質問してもいいかしら」 「あ、はい。なんでしょう」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:12:58
戦争さん @RAKUNYA

カツカツ…… 「…………」 「…………」 カツカツ…… 「…………」 「…………」 カツカツ…… #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:10:36
戦争さん @RAKUNYA

「私に依頼するということは、この子は正規空母でいいのね?」 「正確には装甲空母だが、扱いは正規空母と変わらない」 「……そう」 「了解したか?それじゃあとりあえず、射撃場で試してくれ。それ以外の測定も頼む」 「……了解したわ。行きましょう」 「……失礼します」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:08:26
戦争さん @RAKUNYA

「紹介しよう。うちの正規空母ではトップの実力者、加賀だ。加賀、先ほど完成したばかりの新人、大鳳だ。少し実力を計ってやってほしい」 「……よろしくお願いするわ」 「あ、よ、よろしくお願いします……」 「……提督、一ついいかしら?」 「なんだ?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:04:23
戦争さん @RAKUNYA

「……はい。命令とあらば」 「いい返事だ。しかし俺もやらなくちゃならんことが山積みでな。ここからは別の者に頼んでいる」 「別の……?」 「待たせたな。入ってくれ」 「……失礼します」 「すまないな」 「いいえ。それより、私に何の用かしら?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 18:00:48
戦争さん @RAKUNYA

「なに、ここに“大鳳”が来るのは初めてだ。そして他の大鳳と接触することもまずない。君の振る舞いそのものがここの鎮守府の大鳳の常識になる。気負わずにやればいい」 「……ありがとうございます」 「だが、その前に“空母として”実力を計りたい。いけるか?」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 17:56:20
戦争さん @RAKUNYA

「いい自己分析だ」 「……いえ、失礼しました」 「しかし、さっきも言ったようにここからは空母大鳳として動いてもらわなくちゃならない。できるか?」 「どのような行動が空母足り得るのか、というデータがないため確実に、とは言えませんが……」 #紅鎮守府日記

2014-10-31 17:53:16
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