「チャブドメイン・カーネイジ」 #2
インフェクション自身は非力なニンジャであるが、最大1008匹のパラサイト・ムシを同時に操作する事ができる。これは彼に憑依したニンジャソウルの適性と、リー先生が行った前頭葉バイオ手術の相乗効果だ。コントロールされた生物は精密な動きはできぬが、銃の引き金を引くくらいはやってのける。
2010-10-19 22:38:56さしものニンジャスレイヤーといえど、この建物にごったがえす全ての群衆が相手となれば思うように反撃も行えまい。インフェクションは注意深くカウンターの陰を注視しながら、次の一手へ向けて脳波コントロールの意識を尖らせた。少しでもその姿を露わにすれば、たちまち蜂の巣にしてやろう。そして…
2010-10-20 18:30:50「ハッキョホー!」「ハッキョーホー!」野太い声が店内に轟いた。なんたることか!地響きと共にインフェクションのもとへ駆け寄ってきた二人の巨漢は、オシノビでチャブにやってきていた休場中のリキシ・スモトリ、モンタロとコタロではないか!彼らもまたパラサイト・ムシの支配下であった。
2010-10-20 19:05:19ドヒョウ・リングにない彼らはマワシを締めておらず、かわりに黒いレザーのハーフパンツをはき、上半身は全裸である。頭部にはいかつい鉄仮面を装着しているが、口のあたりの空気孔からだらしないヨダレが滴り落ちている。
2010-10-20 19:10:25「フーン、フム、ホーム。こやつらを使って隠れ場所を取り上げてやるとしよう、ニンジャスレイヤー=サン。モンタロ=サン!コタロ=サン!さあ、やれ!」インフェクションがこめかみに指を当て、念じると、二体の凶暴なスモトリは獣じみた呻き声で応えた。「突っ込め!」「ノコター!」「ノコータ!」
2010-10-20 19:16:35二体のスモトリはニンジャスレイヤーが身をひそめるカウンターめがけて同時に突進を開始した。まさにそれはブレーキの壊れた暴走機関車である!動線上にいた数人の客が跳ね飛ばされ、あるいは踏み潰される。しかし悲鳴を上げるものはいない!
2010-10-20 19:27:05モンタロとコタロがカウンターに殺到する。滅茶苦茶な破壊音と震動、土煙。頑丈なオーク材がひしゃげ、飛び散り、相撲チョコと共に四散する。土煙の中、ニンジャスレイヤーは果たしてどうなったのか……!?
2010-10-20 19:30:18