科学者コミュニティの倫理性

科学者共同体の倫理性について 「科学者のもつ徳目は、暴力ではなく説得によること、同僚の意見を尊敬すること、新たなデータやアイデアに好奇心と熱意をもつことの習慣に限られる。かかる道徳性な徳を超え、その上に位置する『合理性』のごとき知的な徳があるとは考えられない。科学が範型であること唯一の意味は、それが連帯のモデルだ、ということなのだ」 という意見もございますが。
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Hideyuki Hirakawa @hirakawah

@A_laragi @SciCom_hayashi 冷静・中立イデオロギーとたぶん関係すると思いますが、最初に先のようにあららさんの問題提起を解釈して思ったのは、問題に関わる社会的利害関係・権力関係の度合いの違いとして次のようなことがあるかなということでした。

2014-12-20 12:23:49
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

@A_laragi @SciCom_hayashi つまり、原子力や製薬で起きる不正は、政治・経済的な利害関係や権力関係の問題として、いわば「科学の外側」に原因がある問題として、周辺・他分野含めて科学コミュニティにとって外部問題として観念しやすい。

2014-12-20 12:25:54
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

@A_laragi @SciCom_hayashi これに対してSTAPでは、そうやって「科学は価値中立、悪いのはそれを使う社会」という具合に問題を外部化できる余地が少ない基礎研究であるがゆえに、強く反応せざるをえなかったのではないかと。

2014-12-20 12:30:32
Hideyuki Hirakawa @hirakawah

@A_laragi @SciCom_hayashi ある種、中立性という純粋さ(という規範もしくは半ば共同幻想)を傷つける異物排除の拒絶反応として、より強く反応が周辺・他分野からもあったのではないかなということを想像しました。

2014-12-20 12:32:13
あらら @A_laragi

@hirakawah @SciCom_hayashi そうですね。STAPはチャレンジする側で、狭義の既得権益もほぼ理研CDB周辺のみ。一方、iPSの方にはそれこそ笹井氏が焦りを感じるほどのパワーがあった、というバランスは「科学倫理」がうまく機能したことと無関係でないと思います。

2014-12-20 12:46:13
林 衛 @SciCom_hayashi

興味深いご議論に感謝。 話題性=ほんとうだったらすごい科学的主張+一流誌掲載+共同研究体制(ハーバード,理研・山梨大,女子医大の発生再生の著名研究者ずらり)+若い女性研究者 であり,最初の三つがあっての最後の一つへの注目だと思います。 @A_laragi @hirakawah

2014-12-20 13:12:53
林 衛 @SciCom_hayashi

研究不正チェックについては,この分野でほかの研究に対してどのくらいチェックが働いているのか,そこはどうでしょうね。東大の多比良事件,阪大の某事件,加藤事件など,出版後のチェック,相互批判の習慣は強かったのでは。 @A_laragi @hirakawah

2014-12-20 13:17:51
林 衛 @SciCom_hayashi

メディアを巻き込んだiPSムラのなかで,「フルマラソンにたとえると10km地点」と実態を語れるのは山中さんばかりとか。周辺でも,勝木元也氏,ぬで島さんとか(私とか)限定的。 @A_laragi iPSの方にはそれこそ笹井氏が焦りを感じるほどのパワーがあった @hirakawah

2014-12-20 13:21:20
あらら @A_laragi

@hirakawah @SciCom_hayashi 原発事故では深刻な問題となった「欠如モデル」が、STAP事件ではほぼ見られなかったのは、(原発問題は全くそうではないが)STAPは「私たちの問題」である、と捉えられていたということでしょうね。

2014-12-20 13:45:24
あらら @A_laragi

@hirakawah @SciCom_hayashi 一方で、STAP問題では、疑惑追及側の論理として、さまざまな観点から社会的責任の範疇に入る問題が持ち出されていたと思うのですが、いわば科学的手続きの正当性のために「社会」が呼び出されているという逆転があったようにも思います。

2014-12-20 13:55:04
林 衛 @SciCom_hayashi

原子力では,トランスサイエンスを盛んに語った一部STSの人たちも,STAP問題の検証ではその理論は使わなかったように思います。 その背景には何十年にもわたる巨大な国策の歴史があるわけでしょう。 @A_laragi @hirakawah

2014-12-20 14:39:59
林 衛 @SciCom_hayashi

低線量被曝問題を,足を踏まれたのに謝罪をしない行為にたとえた本をSTSの人たちが出していたのには驚きました。人権侵害が問題になっているのに,我慢させるには礼儀が必要だみたいに語った。国策である原子力のもとでのSTSはこう振る舞うのかと。 @A_laragi @hirakawah

2014-12-20 14:42:07
林 衛 @SciCom_hayashi

再生医療がどう実現するのか不明だが,国策のなかで語られている日本経済再生のレベルに達するのは夢物語だとかいうのはいわゆる基礎科学を自任するバイオ研究者も実感しているでしょう。原発は事故もおこすが発電もしている。そのちがいはありますね。 @A_laragi @hirakawah

2014-12-20 14:47:51
堀石 廉 (石華工匠) @Holyithylene

@A_laragi 素地として、二極的な敵味方関係が弱かったからではないでしょうか。原子力関係などは、推進・反対が鮮明すぎて、中庸的な意見が両陣営から排除された結果の議論不全状態だと思っています。発言を逆陣営に利用されて自陣営を追い出されるという恐れが、議論の萎縮を生んだのでは

2014-12-20 14:57:43

2.あららさん、牧野さんのやりとり

あらら @A_laragi

STAP問題につきましては(とりわけSTSの方々は)、ディオバン事件、あるいは原発問題(最近の非科学的な再稼働議論含む)等ではまともに自浄作用が働かなかった科学コミュニティが、なぜ「小保方さん」問題において突然、科学倫理の徒に変身したのかを、批判的に議論すべきでしょう。

2014-12-20 11:06:21
Jun Makino @jun_makino

違いは制度化されているかどうかなんだから、制度には逆らわないというくらいの話で分析するほどのことでもなかろう。

2014-12-20 14:23:56
Jun Makino @jun_makino

ああなるほど、何故私が twitter.com/A_laragi/statu… これ にいらいらしたのか、ということだな。

2014-12-20 14:50:51
Jun Makino @jun_makino

えーと、近代的な科学論の枠組みをとる人で、科学コミュニティに「自浄作用」という言葉で表現できるようなものがあると真面目に考えてる人っているのか?というのが私には疑問である。

2014-12-20 14:50:53
Jun Makino @jun_makino

もちろん、伊勢田さんみたいな、科学と非科学に線引きできるはず、という立場をとるなら、なんかあることになるけど。

2014-12-20 14:50:55
林 衛 @SciCom_hayashi

という立場でしたっけ? 疑似科学と科学の哲学 伊勢田 哲治 amazon.co.jp/dp/4815804532/… @jun_makino 伊勢田さんみたいな、科学と非科学に線引きできるはず

2014-12-20 15:01:12

科学哲学における線引き問題の現代的展開
伊勢田哲治(名古屋大学情報文化学部)
http://tiseda.sakura.ne.jp/works/demarcation2.pdf

あらら @A_laragi

どうもこういう反応はよくわからない。たんなる言葉の定義の問題のような気がするのだけど。 twitter.com/jun_makino/sta…

2014-12-20 14:55:08
Jun Makino @jun_makino

@A_laragi では、どう定義します?「科学的に正しい」を定義しないと「自浄作用」も定義できないと思いますが。

2014-12-20 14:58:07