「真の保守」をテーマにした本、3冊

有坂一夫(@kazuoarisaka)さんが、「真の保守」について書かれたとされる3冊の本をレビューされていたので、まとめました。
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有坂 一夫 @kazuoarisaka
「真の保守」をうんぬんする人達がどのような主張をしているのかが知りたくて、noiehoie先生と中島岳志先生と佐高信先生の本を読みました。御三方の本を読む前の予想と大して変わらない感想を持ちました。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
この3人の主張は ・noiehoie先生「私こそが真の保守である」 ・中島岳志先生「私はリベラルにして保守である」 ・佐高信先生「田中角栄等の自民党左派こそが真の保守政治家である」 というものです。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
3人に共通するのは「敵へのマウンティング」です。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
『保守の本分』でのnoiehoie先生の敵は「1.在特会 2.ネトウヨ 3.ノンポリ(noiehoie先生の用語では「冷静で賢い自分を演じ」て「間接的にレイシストに加担しているような連中」) 4.安倍政権」です。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
中島岳志先生の敵は、安倍晋三氏や麻生太郎氏等の、中島岳志先生が「保守思想の核心部分を理解できてい」ないと思っている政治家です。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
佐高信先生の敵は、明確に安倍首相です。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
この御三方の「敵を攻撃するための武器」は ・noiehoie先生「保守主義に裏打ちされた自分の行動」 ・中島岳志先生「中島先生にとっての寛容(リベラル)な保守主義」 ・佐高信先生「田中角栄・河野謙三・渡辺美智雄等の保守政治家」 でした。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
御三方はその武器を使って自分の敵をうち砕けると思っています。何故、そんな「理屈」で敵に勝てるかというと、自分の「正統性」を敵に信じ込ませる事が出来ると思っているからです。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
noiehoie先生は自分の保守主義者としての正統性を「五箇条の御誓文」と尊王思想を絡めて『保守の本分』の77Pから82Pで力説しています。77Pでは実際に「レジティマシー(正統性)」という単語を使っています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
中島岳志先生は『岩波茂雄 リベラル・ナショナリストの肖像』のⅵPで、自分と岩波茂雄を重ね合わせるかのように「岩波はナショナリストであることとリベラリストであることに、常に意識的だった」と書き、「レジティマシー(正統性)」という単語を128Pと239Pで使用しています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
佐高信先生は『保守の知恵』の10Pで「政治のニセ札化が進行している。政治家のニセ札化と言ってもいい」と安倍政権を偽物の保守政権だとして批判しています(佐高信先生は「正統性・レジティマシー」という単語は使ってはいない)。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
noiehoie先生も中島岳志先生も佐高信先生も「正統性」を根拠に敵を論破し、自分の行動や言論を正当化しようとしていました。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
私にはこの御三方の「正統性」が根拠薄弱なものだと思えました。なぜなら、御三方は「その時の自分の都合」を正当化するためにウソや誇張や印象操作をしているからです。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
noiehoie先生は『保守の本分』で、レイシストしばき隊が掲げた「仲良くしようぜ」と書いたプラカードの主張が嘘だったことを告白しています。その証拠に34Pで「私自身、別に誰もが仲良くしなければならないとは全然思ってないし」と書いています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
そして35Pでは「ネット右翼がいわゆる日教組的な価値観、朝日新聞的な価値観に反対を唱えていることに対する嫌みとして、彼らが一番嫌いな言葉を浴びせかけてやろうということで「仲良くしようぜ」という言葉を使ったにすぎません。」と書いています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
162Pでも「「仲良くしようぜ」という文言は(中略)レイシスト達をイラつかせてやろうという心理作戦」と書いています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
つまりnoiehoie先生の行動や言論は敵への「嫌がらせ」でしかない可能性があり、そのまま信じると後に裏切られる可能性があるのです。これではとても信用できません。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
「「右翼」だからこそ反原発(107P)」との主張を信じて従ってもnoiehoie先生の都合が悪くなったら、後にしれっと梯子を外されてしまうかもしれません。これではとても信用できません。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
noiehoie先生は、ネット右翼等を「近代社会の了解事項として大前提になっている常識が通用しない(P13)」存在だとしているのに、ネット右翼等を「叩き潰すしかないと考えているのです。(48P)」「殴るしかないだろう。(49P)」と書いています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
noiehoie先生の価値観に基づいた私闘や私刑の行使は「近代社会の了解事項として大前提になっている常識(P13)」に反しないらしいのです。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
そしてnoiehoie先生は「私の行動はすべて保守主義に基づくものです。(160 P)」と書いておきながら、「そもそも保守思想というものには確立した体系はないのです。(16P)」とも書いています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
これではnoiehoie先生にとっての保守主義が《自分の行動をあとから正当化するための方便》兼《保守派にマウンティングするための方便》である可能性を否定できません。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
中島岳志先生は『「リベラル保守」宣言』の98Pで「かくいう私も、原発には否定的な意見を持っています。」と書き、「重要なのは、事故や故障が起こることを前提に、その利便性とリスクを天秤にかけて利用する英知とバランス感覚です。(100P)」と書いています。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
101Pでは「自動車も飛行機も、確かにリスクのある存在です」とも書いています。私にはこの意見はとても真っ当なものだと思えました。しかし、次がいけない。
有坂 一夫 @kazuoarisaka
104Pの「今回の原発事故が直接的な原因で亡くなった人は、確かに多くはありません」という文章は、読者をミスリードするレトリックです。原発事故が直接的な原因で亡くなった人はいません。原発事故が直接的な原因で亡くなった人数は0人です。
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コメント

我に返ったとりぱん総理 @toripan2 2014年12月21日
そんな本をこれだけしっかり読んだ有坂さんに脱帽w
如月 宗一郎 @S_kisaragi 2014年12月21日
「“真の○○”を言ってくるやつが現れたら気をつけろ。なぜならそんなものは存在しないからだ」という俚諺の正しさのソースがまた一つ…。 小室直樹が昭和56年の『超常識の方法』の頃から指摘していた、「存在しないものには何を言っても正しい。あらゆる命題が成り立つ」の証明ともなっている。
JINMIN_party_Japan @Net_Uyoku_JpJ 2014年12月21日
まとめると「真の保守」について記述した書籍は「執筆者の敵」の印象操作などの問題があるため信用できない、と。S_kisaragi 聖書が書かれた時代にはすでに言われていることわざですね。>“真の○○”を言ってくるやつが現れたら気をつけろ。
Sひろし @1970er 2014年12月22日
三人とも、単に、自分より右側のやつをウヨクとして叩きたいがために、保守を自称しているだけのような。
過労対策 @roudouhou_twi 2014年12月22日
一人一人でもそれぞれ十分に胡散臭いのに、三者並べるとその異常さが更に引き立つという…(´・ω・`)
うに(5歳) @uni_2030 2014年12月23日
人選が・・・いや、真の○○なんておこがましい事言う人は、そうそう居ないか
お助けマン虎太郎 @spa_inquisition 2016年5月5日
あ、昨今反差別界隈が大好きな言葉であるレイショー系についてはこの頃から言及されてたんだっけか。有坂さんも苦行だったろうなあ
なま卯 @e_the_dethroner 2016年5月6日
本を読む場合に最も大切なのは読まずに済ます事、と聞いた事がある。故に、このまとめは大変有益。良書に会える機会が増えるだろう。
我に返ったとりぱん総理 @toripan2 2017年3月16日
うーん、改めて読んでも面白かったです。でも御三方の本は買おうとは思わないです。
佐々伸也(kmyno…) @naoskihund 2017年3月17日
あんなゾッ帝レベルの怪文書を読み込んで分析出来るなんて尊敬しちゃう
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