40年以上も前から叫ばれていた「軍靴の足音ガー」・序でに #総選挙2014 の総括 by 涼風紫音（@sionsuzukaze）

🇺🇦無道入人 (Day-Bee-Toe) @DayBeeToe

@sionsuzukaze ありがとうございます。本も出ている話題なのですね。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

さて、せっかく漁りだしてきたので適当に抜き出してポストしますかね。「自衛隊の70年代戦略　日本軍国主義はよみがえる」林茂夫編著／解放新書。発刊は1970年です。編著者は1927年生まれ、当時「日本平和委員会常任理事」でした。ではでは参ります。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「日本の軍国主義が内外で問題になっているこんにち、軍国主義復活の中核である対する国民の認識が、あまりにも"時代遅れ"であっては、それこそ一大事という一念にかられて、とにもかくにも、書きつづったというのがいつわらざる実情である。」（まえがきより）

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

第一章のタイトルは「自主防衛力強化　－アジア侵略の帝国軍隊の建設－」となっております。最近でもよく聞きますね、この手の表現。第一章第二項のタイトルは「朝鮮こそ主戦場」となっております。一応当時は冷戦真っ最中で韓国軍は事実上同盟国軍に等しい意味合いがあったことは付言しておきます。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「若い日本資本主義が帝国主義的発展の過程で生みだした侵略的イデオロギーと政策が、60年をへて再び息を吹き返したのだ。こんどは日米安保体制のもとでー。」（P.14）これは池田内閣が韓国の治安安定は不可欠である旨の国会答弁を受けての言及となっています。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「力関係をわれに有利とするために全力をつくす、ということである。（略）朝鮮紛争が日本に波及することを抑止し限定する方策は、ただ一つ「在日米軍の日本本土よりする戦闘作戦行動の許容をふくむ可能なあらゆる対米作戦協力を積極的に展開し、もって朝鮮戦線における米軍の勝利を早める」」P.17

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

仮に半島で冷戦が再び熱戦に転化した場合、米軍を支援して半島での紛争を速やかに収め、日本領域への紛争の波及を避ける、というのは「専守防衛」を旨とすれば自ずと導かれる仮説からの帰結で、それ以外の選択肢は「韓国を見捨てる」か戦火が及ぶまで紛争を放置する、にしかならないんですけどね。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「公海・公空は、いうまでもなく外国領海・領空に接するところまでひろがっている。（略）外国の領海、領空を侵犯しなければ、（略）スレスレのところで行動するのは、海外派兵にはならないのであろうか。」（P.22）当たり前ですが公海・公空は本来万国に開かれているのですがね。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「第二次朝鮮戦争にさいして自衛隊が海外派兵しないとしても、たとえば対馬海峡や日本海、さらには沖縄諸島を軸として黄海にいたるまでの海域を、「自国の必要」「日本自衛」を理由に防衛区域として設定し、「敵」をして利用させないことにしたならば」（P.23）どうあっても北に勝たせたい、と。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「自衛隊兵力の展開は、米韓両軍の作戦にとって、直接の大きな援助である。これにたいし、もし反撃が加えられたなら、ただちに「自衛」のための「戦争」へとエスカレートしていくことになる。」（P.27）当たり前ですが、日本国憲法は自衛戦を認めていますし、攻撃されたら反撃するだろ、と。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

これ要約すると、ここまでの約30ページまでで書かれていることは概ね「北朝鮮＝正義」であり、日本・米国・韓国は揃って「悪」であり、自衛隊に至っては攻撃されても成すがまま殺されてろ、ってことを言っている。勿論敵対行為と看做される迂闊な行動を取るのも問題だろうがこれが「当時の平和」。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「沖縄返還とひきかえに、日本支配層は帝国主義強国への道を、まっしぐらに突きすすむことになった。経済大国から政治的・軍事的大国へーこれがかれらの共通目標であり、かれらの与望をになって登場してきた中曽根防衛庁長官は（略）進軍ラッパを吹きはじめたのである。」（P.31）

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「かれらは世界帝国主義体制のなかで第二の強国となった経済力を背景に、ナショナリズムを高揚し、政治的安定を確保しつつ軍事大国への道をすすもうとしている。そのためには、とくに自衛隊否認の革新勢力を「国民的合意」の土俵にひきずりこむことが必要だ。」（P.33）国民的合意の土俵は嫌、と。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

書いてて引用するだけで馬鹿らしくなるので止めるけど、この後に訪れた本邦の歴史は軍国主義でも戦争でもなく、未曽有のバブル景気（とそれを齎し得るだけの軽武装と日米安保の恩恵）であって、軍国主義も何もあったもんじゃない。バブル期は警察も自衛隊も成り手が足りなかったくらいでした。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

この本は70年代はとにかく「新軍国主義」「新植民地主義」が全力で展開され、自衛隊もその一翼であり日本政府もそれを進める存在でしかないわけです。ODAなどは「新たな満鉄」宜しく描かれるし、「徴兵制はありえないか」というタイトルで当然に「有り得る」と書いている。現在は2014年。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

そりゃ自分も本邦から戦争のトリガーを引くことは基本的に反対ですよ。過度の軍備が経済を傾けることも十分理解しているし、経済活動が時として海外において収奪の結果をも生むことも理解していますよ。でもね、一つだけ。70年から現在まで約半世紀ずっと軍国主義懸念を煽ってきた結果は？と。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

「半世紀言い続けてきてやっと"現実"が追いついてきた」とでも言うのですかね。そして当時からずっと「国民は認識が遅れている」或は「気付けない存在」であり「騙され続け」ていて、自分達「だけ」が戦争への懸念を理解し啓蒙できる、だから「やむなく筆をとった」と。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

半世紀もかけて延々と「国民は愚昧な存在である」という扱いを直裁に言わず、それとして匂わせ続けて、同時に「政府、支配層と市民は別である（支配層は討たれるべきである）」というのをやり続けてきて、それで「国民」がそういうことを言われ続けてなおそういう言動を支持できますか？と。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

もしかしたら「今」こそ確かに「戦争」の手前であるかもしれないね。その可能性は、当時に70年代が軍国主義一直線で80年代には戦争に足を突っ込む、と仮説立てしたのと同程度には可能性はあると思うよ。でも同時に、そういう言動が半世紀続けられてきたことも知っているし、今手元に資料あるし。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

必要ならソ連がハンガリー動乱に介入した際に、いかに「平和」を唱えている側が、その同じ口でソ連を擁護し、挙句に東欧の当時衛星国家となっていたそれらの国に対して、「農業国だから共産主義が浸透していない」といった見下し感満載の言動を記載した資料とかもありますよ？

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

で、今もなお「戦争の危機」を感じる人の少なからずは相変らず「国民は馬鹿だ」の「騙されている蒙昧な存在」と見下して、自分は「真実に気付いている一等上の存在だ」と位置付けているわけだ。全員とは言わんよ、勿論。でもそういう論法で自慰にふけるのは、「在特会」と何が違うの？

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

まぁ確かに「弱者」への気遣いを見せたりする程度のパフォーマンスはやっているだろうさ。そこは違う「かもしれない」ね。当然在特会だって「虐げられている可哀想な自分達」というポジションを手放さないし、選挙結果で否定されれば陰謀論や国民の蒙昧さを罵るよね。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

レイシズムの跋扈は当然それを容認しない姿勢は重要だし、そうすべきでもあろうよ。で、本邦の「平和主義」は、いま立て続けにポストしてきたような「インテリ」が基本的に国民は馬鹿だしすぐ政府にいわれりゃ戦争し始める「程度」の存在として扱ってきた。「市民」という名を借りて、ね。

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

そういう人達がね、国民から支持されもしなければ選挙でもそれを票に出来ないのは、率先して自身が国民をそういう存在として「扱ってきた」からでもあるよね。それとも「まだずっと騙され続けている可哀想で無知な国民」が大多数で、自分もその一人、なんですかね。