ニンジャスレイヤー二次創作【アングリー・ニンジャ・カムズ・フロム・オニタマゴ】#2

【これまでのあらすじ】オニタマゴ・スタジアムの崩壊を目にしたニンジャ、スラッガーは激怒していた。必ずや、かの暴虐なるニンジャスレイヤーを倒さねばならぬと決意した彼は、知己であるニンジャ、デリーションとともにニンジャスレイヤー討伐ビズに挑む…!
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ドーモ、シカナです。昨日の続きだ。イヤーッ! #4215tk

2014-12-28 12:01:31
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

【アングリー・ニンジャ・カムズ・フロム・オニタマゴ】#2 #4215tk

2014-12-28 12:02:50
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

『…イルカモノ・スタジアム。今日の試合はネコソギ・パンサーズとオナタカミ・アームズ。現在7回表、ネコソギ・パンサーズの攻撃。2対1でパンサーズがリード…』ネオサイタマ一角にある廃ビル屋上に、ラジオの野球放送が虚しく流れる。1 #4215tk

2014-12-28 12:03:33
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ラジオをつけていたのはスラッガー。彼は今、入念に素振りを行っている。いつニンジャスレイヤーが来てもベストを尽くせるように。デリーションはすでに偽の情報をちらつかせている。そう長くもかからずに死神は喰いつくだろう。彼は確信していた。2 #4215tk

2014-12-28 12:05:17
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

『…ウデジマ=サンが打ちました!打球ぐんぐん伸びて…ホームラン!パンサーズ3点目!』(よぉし!)スラッガーは内心でガッツポーズをした。パンサーズが好きなわけではない。アームズが嫌いなのだ。オムラがスポンサーをやっていた時は派手でよかった。今はダメだ。3 #4215tk

2014-12-28 12:07:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(オナタカミはつまらねえ野球しやがる。派手に打ってナンボだ、野球ってのは!)自らの価値観を再確認していたスラッガーの耳に、IRC着信音。腰につけていたラジオを切り、携帯IRCを確認。相手はデリーション。内容は…ナムサン、獲物の動きの報告だ!4 #4215tk

2014-12-28 12:09:15
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「来やがったか!」スラッガーは呟き、偽のデリーション潜伏ポイント…道路を挟んで向かい側にあるもう一つの廃ビル屋上を見やる。そして彼は目撃した。徐々に接近してくる、赤黒い影を!憎悪の視線で、スラッガーは影を睨み据える!5 #4215tk

2014-12-28 12:11:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

作戦はシンプルだ。偽の位置情報を流し、ニンジャスレイヤーをおびき寄せる。そして、別の狙撃ポイントに潜んだデリーションと連携し、殺す。スラッガーは確信していた。道路を挟んだこの距離であれば、対等以上にイクサができる。これぞフーリンカザン!6 #4215tk

2014-12-28 12:13:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

やがて赤黒のニンジャが向かいの廃ビル屋上に着地!赤黒の影からにじみ出る殺気を肌に感じながら、スラッガーは被っていた野球帽を取ってオジギを繰り出す!「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。スラッガーです」7 #4215tk

2014-12-28 12:15:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ドーモ、スラッガー=サン。ニンジャスレイヤーです」立ち上がったニンジャスレイヤーが、ジゴクめいてアイサツを返す。その声に動揺はない。スラッガーはバットを構えた。この距離であれば、死神の行動を推測することは実際イージー!「イヤーッ!」8 #4215tk

2014-12-28 12:17:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

オジギからコンマ0.2秒!ニンジャスレイヤーはスラッガーにスリケン投擲!(ブルズアイ!)スラッガーは体を深く捻り、飛来するスリケンを睨む!そして「イヤーッ!」ガキィン!打ち返した!ピッチャー返しめいて、スリケンがニンジャスレイヤーへ!9 #4215tk

2014-12-28 12:20:14
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは跳躍しスリケン回避!そのままスラッガーへと飛びかからんとす!(ポイント倍点!)スラッガーがほくそ笑む!ナムアミダブツ!ニンジャスレイヤーは知るまい。自らがマジックモンキーめいて行動を予測されていることなど!10 #4215tk

2014-12-28 12:22:06
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

シュゴウン!スラッガーから見て前方、ニンジャスレイヤーがいた場所を正確に射抜き飛んでくる大型ハッポー・スリケンあり!デリーションの援護だ!「イヤーッ!」スラッガーはそれを打ち返す!空中のニンジャスレイヤーめがけ!11 #4215tk

2014-12-28 12:24:11
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ヌゥーッ!」ニンジャスレイヤーが不快に目を細めハッポー・スリケンをスリケン迎撃!しかし相殺できず!質量差か!ハッポー・スリケンはニンジャスレイヤーへと飛来し…KABOOOM!「グワーッ!?」ナムサン、ハッポー・スリケンが爆発し死神を撃ち落とす!12 #4215tk

2014-12-28 12:26:06
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ハッハー!どうだニンジャスレイヤー=サン!」スラッガーが嘲笑する!ニンジャスレイヤーは辛くも元の廃ビル屋上へと着地、転がってから立ち上がる。そのニンジャ装束は爆発によってところどころが焦げていた。スラッガーは死神にバットを向ける。13 #4215tk

2014-12-28 12:28:03
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「俺のバッティング・カラテは無敵だ!それにデリーション=サンのハッポー・スリケンが合わさりカラテが100倍!わかるか、この算数が!」「生憎、お主のバカバカしいカラテ理論に付き合っている暇はない」ニンジャスレイヤーが構える。その手にスリケンが生成された。14 #4215tk

2014-12-28 12:30:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「なるほどサンシタにしてはよく連携が取れている。しかし私の前に姿を現したのが運の尽きだ。そのバットごと心をへし折り殺す」「抜かせ。俺の心を折るだと?できるものか!オニタマゴ!サブスティテュート=サン!死ぬのは貴様だ、ニンジャスレイヤー=サン!」15 #4215tk

2014-12-28 12:32:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「…ナイスバッティング」廃ビル郡の中、ボロ布めいた都市用ギリーニンジャ装束を纏ったニンジャ、デリーションはスラッガーのイクサ風景を見て思わず呟いていた。ビズ中一切無駄口を叩かない彼にしては珍しいことだ。彼はもそもそと移動し、スナイプ位置を調整する。17 #4215tk

2014-12-28 12:34:14
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

彼はシャーテック出身のスナイパーニンジャだ。現在はフリーのエージェントとして活動している。請け負う仕事は人間の『抹消』。比喩ではない。彼の特製ハッポー・スリケンと専用ガントレットにかかれば、人間を塵一つ残さず消すなど造作もないことだった。18 #4215tk

2014-12-28 12:36:22
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

証拠はおろか、被害者の死骸すら残さない。故に死神の影がちらついた時、もっとも動揺したのは他ならぬデリーション自身だ。自分に仕事を依頼してきたヤクザクランが何者かに壊滅させられたと聞いた時、彼はニンジャスレイヤーが接近していると結論した。19 #4215tk

2014-12-28 12:38:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

おそらくは入念なニンジャソウル痕跡の洗い出しと徹底的なインタビューによるものだろう。なんたる執念!デリーションは当初リスクマネジメントを重点し、オキナワにでも避難しようかと考えていた。そこに唐突なスラッガーの提案。彼は少しの逡巡の末、これに乗ることにした。20 #4215tk

2014-12-28 12:40:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

スラッガーのワザマエは油断ならぬものだ。かつての彼は打球でターゲットを撃ち抜き、殺すことを専門とした暗殺野球ニンジャであった。即座に殺すのではなく、不幸な事故を装うためにわざと急所を外し、苦しませて殺すことすらあったという。恐るべきタツジン!21 #4215tk

2014-12-28 12:42:13