ニンジャスレイヤー二次創作【ジャスト・レップウ・ブロウイング】#6&エピローグ

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「そのような強者たちと同列に扱われるとは光栄だ。一度彼らともイクサをしたいところだが」「…その片方は地獄にいる。私が殺した」ニンジャスレイヤーの目にセンコめいた光が灯る。その傷口から煙が上がった。「後を追ってイクサをしてくるといい。ニンジャ、殺すべし」66 #4215tk

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レップウは表情を引き締める。伝わったからだ。ニンジャスレイヤーが放つカラテ・アトモスフィアの変化が。「「イヤーッ！」」彼らは同時に踏み込む！「イヤーッ！」レップウのイアイ！ニンジャスレイヤーが跳躍回避！「イヤーッ！」天地逆さの状態で二連続ケリ・キック！67 #4215tk

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ゴウランガ！これぞジュー・ジツ奥義の一つ、カマキリケン！レップウはこれを辛うじてガード！しかし！「グワーッ！」ALAS！ニンジャスレイヤーはそれを読んでいた。その上でレップウの足の甲にチョップを突き立てていたのだ！「イヤーッ！」「グワーッ！」68 #4215tk

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その体勢のままニンジャスレイヤーはメイアルーアジコンパッソ！直撃！「ハハハ！やる！」レップウは血を吐き捨て笑う。そしてニンジャスレイヤーの脇腹にソニック・カラテパンチ！BOOOOM！「グワーッ！？」ナムサン！ニンジャスレイヤーが吹き飛ばされる！68 #4215tk

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無論、衝撃波を間近で受けたレップウでもただでは済まない。拡散した余波により左手が破壊。体のあちこちに裂傷を作っている。しかしそれでもなお、レップウは笑っていた。イクサに似合わぬ、満足げな笑みだった。「こちらも手を尽くさねば勝てんな、やはり」69 #4215tk

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対するニンジャスレイヤーもまた少なからず傷を負っている。レップウの研ぎ澄まされたソニック・カラテは、彼の脇腹に穴を開けていた。「スゥーッ……」不意にニンジャスレイヤーの呼吸が変化する。レップウは訝しみ、先ほど解き放ってしまったフージン・ケンの準備を開始。70 #4215tk

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「ハァーッ……！」ニンジャスレイヤーが目を見開き…その場で回転を開始！「これは」レップウは呻く。そうする間にもニンジャスレイヤーの回転は加速していく！「ヌゥーッ…！」レップウはフージン・ケンを構える。ニンジャスレイヤーは何を仕掛けてくる？71 #4215tk

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先ほどのカラテでレップウはほとんど動きを封じられた。左手でのソニック・カラテも多用はできまい。つまり、頼るべきは己のフージン・ケンのみ。避けられたらそこで終わりだ。二撃目を準備する暇をあたえてくれるほど、甘い相手でないことはよくわかっている。72 #4215tk

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（つまるところ、綺麗な一撃を見舞わねばならん）レップウはニューロンを研ぎ澄ませ、ニンジャスレイヤーの出方を伺う。フージン・ケンの斬撃が飛ぶのは向こうも承知。下手な攻撃では回避される。（…ならば、相手が仕掛けてきた時に仕掛けるのみ）レップウは笑みを浮かべた。73 #4215tk

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ニンジャスレイヤーの回転はすでに十を超えている！（さあ、いつ仕掛けてくるのだ？ニンジャスレイヤー＝サン）レップウはイアイを構える。もはや取るべき道は決まった！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーが動いた！「イヤーッ！」レップウがフージン・ケンを解き放つ！74 #4215tk

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奇妙な破裂音が、戦場に木霊した。75 #4215tk

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（何が）レップウは自問した。彼は崩れ落ちようとしていた。（起きた？）かろうじて見える視界に、ニンジャスレイヤーが十字架めいた姿勢で着地していた。こちらに背を向ける形で。その背には、大きな傷がある。フージン・ケンによるものか。押し切られたのだろう。76 #4215tk

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「ア…バッ」仰向けに地に倒れたレップウは吐血。立ち上がろうとして、また地に手をついた。立てぬ。カラテの暴風が、体内で荒れ狂っているかのようだった。「オボーッ！？」レップウが大量の血を吐く。死神がゆっくりと近づいてくる。77 #4215tk

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「ゴボッ！オ、オミゴトだ、ニンジャスレイヤー＝サン」死神を見上げたレップウは、笑みを浮かべた。死の色が濃い。「さ、最後に、一つだけ、教えてくれ。今の、ワザは」「アラシノケン」ニンジャスレイヤーが答える。禍々しきチャドー奥義の名を。78 #4215tk

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「アラシノケン。成る程」レップウが苦笑する。「風では、嵐に、勝てんか」「ハイクを詠め、レップウ＝サン」「もう、詠んできた」ニンジャスレイヤーの宣告に、レップウは言った。「それで足りんのなら、イクサとフージン・ケンが、俺のハイクだ。これ以上は、不要」「そうか」79 #4215tk

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「感謝…するぞ、ニンジャスレイヤー＝サン。よい、イクサだった！」レップウが笑った。「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーのカイシャク！「サヨナラ！」レップウは爆発四散した。ニンジャスレイヤーはザンシンする。レップウとのイクサが終わっても、彼のイクサはまだ終わらない。80 #4215tk

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ニンジャスレイヤーを取り囲むように、いくつもの影がエントリーする！ソフトマインドが手配し、収集し、潜伏させていたアマクダリ・アクシスのニンジャ達だ！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーが駆ける！アマクダリのニンジャ達がスリケンを、ジツを放つ！81 #4215tk

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彼らはカラテの応酬を繰り広げながら、イクサの舞台を移していく。後にはレップウの爆発四散痕と、彼のカタナだけが残された。夜の風が、寂しげにその跡を撫でていった。82 #4215tk

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【ジャスト・レップウ・ブロウイング】#6終わり この後短いエピローグを投下します #4215tk

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【ジャスト・レップウ・ブロウイング】エピローグ #4215tk

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ネオサイタマ郊外、ダイザキ・トウゴ邸宅。その居間には三人のニンジャの姿あり。ソフトマインド、オルトロス、そして主人たるメフィストフェレスだ。「…レップウ＝サンが敗れました」不意に目を開いたソフトマインドが、ゆっくり首を振りながら報告した。1 #4215tk

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「そうか」メフィストフェレスが低い声で応じる。「…惜しいニンジャを亡くした」「同感です」ソフトマインドが淡々と言う。「イクサ半ばで既に包囲網は完成していました。介入すれば、まだ結果は変わっていたやも」「だが、それをするわけにはいかなかった」2 #4215tk

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眉間に手をやった姿勢で、メフィストフェレスは言う。「私は彼を勧誘する際にこう言った。『ニンジャスレイヤーとのイクサを万全の体制でバックアップする』と」そして、ため息をついた。「その約束を私の方から破るわけにはいかん」「ごもっともです」3 #4215tk

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「結果から見れば、レップウ＝サンの功績はかなりのものです」ソフトマインドは続ける。「彼のもたらした情報のおかげで、駆り出されていたアクシスのほとんどがニンジャスレイヤーを補足。追撃戦を仕掛けるに至りました」「結果だけ見るのなら、そうだろうな」4 #4215tk

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メフィストフェレスは言う。「…しかし、私としてはもう少し彼を温存しておきたかった。スパルタカス＝サンの元へと送れば、もっと腕を上げたろうに」「空論にすぎません」ソフトマインドの声は乾いている。「彼の気性からして、目先の獲物を前にその場を去ることはできなかった」5 #4215tk