ニンジャスレイヤー二次創作【ジャスト・レップウ・ブロウイング】#6&エピローグ

【これまでのあらすじ】ジュクレンシャとのイクサからなんとか逃げ延びたレップウ。アマクダリのニンジャ、ウタカタを撃破した彼の元に、謎めいたニンジャ、メフィストフェレスが現れる。レップウは、彼の手を取った。
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

サムライヘルム・オブ・デス・ヤクザクラン事務所周辺のビル屋上に、レップウは降り立った。そして彼は見た。事務所屋上から離れていく一台のヘリコプターを。「アマクダリ所有のものだな、あれは」唐突に聞こえた声に振り向く。朧なソフトマインドの姿がそこにあった。41 #4215tk

2015-01-11 22:04:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ついてきていたのか?」「いや。これもヒズキ・ジツの一環」ソフトマインドが素っ気なく答える。「ブンシンのようなものだ。スリケンを投げるくらいはできるが、カラテの援護はできん」「元よりそれは不要」レップウは笑った。「貴方、あのヘリをどう見る」42 #4215tk

2015-01-11 22:06:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「先ほどの待機命令に従っているとも取れるが」「一番の現場にいるニンジャに待機命令が下りるか?」ソフトマインドは押し黙る。その表情が僅かに険しくなった。「…当たりを見つけたな、レップウ=サン」「そのようだ」レップウは答え、ヘリを追跡開始!43 #4215tk

2015-01-11 22:08:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ニンジャスレイヤー。どのような誤魔化しを使ったは知らぬが、既にヤクザクランに乗り込んでいたか」そのあとをアグラ浮遊して追うソフトマインドの幻影が言った。「しかし、あれに乗っているとは限らん。まだクランの中にいるやも」「いや。間違いなくあのヘリの中だ」44 #4215tk

2015-01-11 22:10:16
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

余りにも自信に満ち溢れたレップウの言葉に、ソフトマインドは一瞬絶句したようだった。「…何故そう思う」「アトモスフィアよ」レップウは笑った。獲物を追う狩人の目で。「以前に垣間見た時と同じアトモスフィアがする。あのヘリからだ」「成る程」45 #4215tk

2015-01-11 22:12:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ソフトマインドは特に反論する様子もなく、あっさりと話題を変えた。「…お前とニンジャスレイヤーが交戦し次第、俺はイクサの状況を上にモニタリングする」「構わん。が、一つだけ我儘を聞いてくれ」「なんだ」「彼とのイクサに、手と口を出してくれるなよ」46 #4215tk

2015-01-11 22:14:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

レップウはヘリを追い越し、それを待ち構える。ソフトマインドが呆れたようにため息をついた。「…よくもまあ、ここまで長生きできたものだな」「運がよかったのさ」「そういうことにしておこう。では俺は報告に移る。後はよしなにやってくれ」そして幻影が消える。47 #4215tk

2015-01-11 22:16:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

レップウは上空のヘリを見つめ、カタナを抜く。カタナの背をなぞりあげる。超自然のオーラが宿る。…レップウは、ヘリの中で光が輝くのを見た。見慣れた風景。誰かが爆発四散したのだ。つまり。「…イヤーッ!」フージン・ケン!斬撃がヘリに飛ぶ!48 #4215tk

2015-01-11 22:18:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ゴウランガ!高速で飛翔した見えない刃が、ヘリを両断!レップウはしかしザンシンする。噂に聞くニンジャスレイヤーが、今のアンブッシュで死ぬだろうか?否!その証拠に彼は目撃する。くるくると縦回転しながら飛来する、赤黒の影を!「Wasshoi!」49 #4215tk

2015-01-11 22:20:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」狙い澄まされた飛び蹴りをレップウはバク転回避!屋上の床に亀裂が走る!「ドーモ。はじめまして、ニンジャスレイヤー=サン」もうもうと立ち込める粉塵の中から現れた赤黒のニンジャに、レップウはアイサツを繰り出す!「レップウです」50 #4215tk

2015-01-11 22:22:02
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ドーモ。はじめまして、レップウ=サン」赤黒の死神が、ジゴクめいてアイサツを返す。「ニンジャスレイヤーです。またぞろアマクダリのニンジャか」「申し訳ないがそういうことになる」レップウは笑みを浮かべる。「例の爆破装置は外れたのかね?」「見ての通りだ」51 #4215tk

2015-01-11 22:24:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「手の込んだ策を仕込んでくれたものだ」ニンジャスレイヤーがジュー・ジツを構える。「その首謀者であるブラックストーンとかいうサンシタは、既に殺したぞ」「おおよそ下で既に拝見させてもらった。…実際、チョージョーだ」死神が訝しむように目を細めた。52 #4215tk

2015-01-11 22:26:16
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「チョージョー?」「然り。俺は貴方と戦いたかったのだ、ニンジャスレイヤー=サン」レップウがカタナを構える。刀身に触れ、フージン・ケンの準備をしながら。「爆破装置ごときで死んでもらっては困る」「仕掛けておいてその言い草か」「俺がやったわけではないからな」53 #4215tk

2015-01-11 22:28:13
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

二人のニンジャの間にカラテ・アトモスフィアが張り詰める!「イヤーッ!」先手を打ったのはニンジャスレイヤー!4枚連続スリケン投擲!「イヤーッ!」レップウは左手を前に差し出し、指を弾く格好で衝撃波を放つ!スリケン撃墜!ポイント倍点!54 #4215tk

2015-01-11 22:30:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」そしてレップウは疾走してきたニンジャスレイヤーに掬い上げるような斬撃!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーがブリッジ回避!しかしその胸には浅からぬ傷が刻まれている!「ヌゥーッ!?」「これがフージン・ケンだ、ニンジャスレイヤー=サン」55 #4215tk

2015-01-11 22:32:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

フージン・ケンはソニック・カラテ由来である超自然の風をカタナに纏わせるワザ。即ち、視覚のみに頼れば見えぬ刃に切り裂かれ絶命必至!傷を負ったとはいえそれを回避したのはニンジャスレイヤーのニンジャ第六感故か!「イヤーッ!」レップウが己のカタナを頭上に放る!56 #4215tk

2015-01-11 22:34:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ナムサン、すっぽ抜けか!?否!否である!これはワン・インチ戦への対応!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーのメイアルーアジコンパッソをレップウが片腕防御!「イヤーッ!」天地逆さインシデントにあるニンジャスレイヤーの頭目掛け低空回し蹴り!57 #4215tk

2015-01-11 22:36:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが回転跳躍回避!「イヤーッ!」「イヤーッ!」回転の勢いを活かし放たれたチョップをレップウがサークルガード!そのまま両者はカラテ応酬開始!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」ゴジュッポ・ヒャッポ!58 #4215tk

2015-01-11 22:38:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

イアイ・ドーもソニック・カラテも、懐に入り込まれれば十全の力は発揮できぬ。しかしレップウは日々のカラテ・トレーニングにより基礎となるカラテを鍛え、ワン・インチ戦を可能としたのだ!何たるあらゆる状況を想定したトレーニングによって育まれた強力なカラテか!59 #4215tk

2015-01-11 22:40:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーのケリ・キックをレップウは垂直跳躍回避!彼は落ちてきたカタナを掴み「イヤーッ!」縦回転からの斬撃!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはこれをバク転「グワーッ!?」回避できず!着地と同時にレップウが斬撃を飛ばしたのだ!60 #4215tk

2015-01-11 22:42:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

レップウがザンシンする。ゴウランガ!何たる実践において見事に成立したイアイ・ドー奥義マキアゲ!「だいぶ疲れておるようだな、ニンジャスレイヤー=サン」神秘的モーションによりフージン・ケンを構えたレップウは言う。「でもなければ、ここまで防戦一方にはなるまい」61 #4215tk

2015-01-11 22:44:02
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「オヌシには関係のないことだ」ニンジャスレイヤーが立ち上がる。その体にはフージン・ケンによる深い傷が残っていた。「イクサに待ったはない。いかなる状況であれ、カラテをもってニンジャを殺すのみ」「ふむ!」レップウは興味深げに声を上げた。62 #4215tk

2015-01-11 22:46:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「好奇心から聞きたい。何故貴方はアマクダリと敵対する?」「ニンジャを殺すためだ」間髪入れずに返ってきた答えに、レップウは苦笑した。「…質問の仕方が悪かった。何故ニンジャを殺す?」ニンジャスレイヤーは押し黙り、呟くように言った。「妻子の仇だ」「ほう」63 #4215tk

2015-01-11 22:50:31
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「こちらからも聞かせてもらおう。何故オヌシはアマクダリに協力している」ニンジャスレイヤーからの問い返しに、レップウは驚いたように目を見張る。そして破顔した。「単純な話だ。俺は強いニンジャとイクサがしたいのだよ、ニンジャスレイヤー=サン」64 #4215tk

2015-01-11 22:52:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ニンジャスレイヤーは腕組みをした。「…オヌシと似たようなニンジャとは、過去に何度か戦ったことがある。どちらも生まれてくる時代を間違えたようなニンジャだったな」「ほう!それは興味深い」レップウが弾んだ声をあげる。「強かったかね?」「どちらもな」「そうか!」65 #4215tk

2015-01-11 22:54:08