ニンジャスレイヤー二次創作【ラン・コワード・ラン】#3

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「よくわからない空間に連れて行かれ……」「フーム。聞いたことのないジツだ」ミノタウルは用心深くベリジェレントへと近づく。パーカーニンジャは身動き一つしない。気絶しているようだ。ミノタウルは無遠慮にベリジェレントをひっくり返す。「これは」20 #4215tk

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ミノタウルが珍しく驚いた様子を見せる。訝しんだベリジェレントを覗きこみ……目を丸くした。「お、女ァ！？」ALAS！剥がされたフードから覗くベリジェレントの素顔は、まだ年若い少女のそれだったのだ！「女のニンジャとは珍しいな」ミノタウルが呟く。21 #4215tk

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「マジかよ……」「リフレックス＝サン、お前は組手をしたのだろう？気づかなかったのか？」「アイエッ……そ、それどころではなかったので」ミノタウルの質問に、リフレックスはしどろもどろに答える。そんな最中、彼は不意に殺気を覚えた。「イヤーッ！？」22 #4215tk

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「イヤーッ！」側転退避したリフレックスの体を、突如として起き上がったベリジェレントのナックルダスターが掠める！「タフな女だな、まったく」ミノタウルがベリジェレントの首根を掴み「イヤーッ！」「グワーッ！」壁に向けて放り投げる！23 #4215tk

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「グワーッ！」ベリジェレントは壁に激突！「イヤーッ！」「グワーッ！」巨体に似合わぬ身のこなしで距離を詰めたミノタウルが、ベリジェレントの首を押さえつけ動きを封じる！「チクショウッ！チクショオーッ！」ベリジェレントがもがく！24 #4215tk

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「元気のいいことだ……ドーモ。ザイバツ・シャドーギルドのミノタウルです」「ベリジェレントです！離せ、このデカ物！」「無理な相談だ」ミノタウルは腕一つでベリジェレントを縫いとめている。彼は目を細めた。「ここがザイバツ傘下のヤクザ事務所と知っての狼藉か？」25 #4215tk

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「知るか、そんなもん！こいつらオレをバカにしやがった！バカにしやがったんだ、クソッ！舐めやがって！」「他のヤクザクランの所属か？」「ずっと一人だ、オレは！そこのチキン野郎とは違ってな！」背後でそれを眺めていたリフレックスは眉をひそめた。26 #4215tk

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「あの、ミノタウル＝サン。そいつ、ここにいたニンジャを倒してるみたいなんですが」「ほう？」わずかにリフレックスを振り返ったミノタウルが興味深げに声を上げる。「ザイバツは、ここにもニンジャを？」「そのような情報はない。おおかたそこらのヨゴレニンジャだろう」27 #4215tk

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ベリジェレントへと向き直ったミノタウルが言う。「しかし、それを打ち倒す程度のワザマエはあるか。ではベリジェレント＝サン。お前には二つの選択肢がある」ベリジェレントは答えない。敵意の眼差しでミノタウルを見上げるだけだ。28 #4215tk

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「ここで俺にカイシャクされるか、ザイバツの入団儀式を受けるか。選べ」「……訳わかんねえ。なんだ、ザイバツって」「選ばれた存在であるニンジャを頂点に、あるべき格差社会を作る秘密結社よ」ベリジェレントが黙り込む。ミノタウルが続ける。「お前の怒りももっともだ」29 #4215tk

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「お前のような不当な扱いを受けるニンジャは数多い。我々はそれを打開し、あるべき姿へと戻す！」「……まるでわかんねえよ」「だろうな。しかし、個人的に言うのであれば。生き延びたいのなら、お前の取るべき選択肢は一つしかない」ベリジェレントは……小さく頷いた。30 #4215tk

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「よし。リフレックス＝サン！ 本部に連絡を頼む。新たな人員の確保の通達と、我々の見回りの代理を頼んでおいてくれ」「アッハイ！ヨロコンデー！」リフレックスはミノタウルたちから背を向け、IRC通信を開始する。背中に刺さるベリジェレントの視線を感じながら。31 #4215tk

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◇客電◇以上で本日の投下は終了です。次回の更新予定は未定。のんびりとお待ちください。早めにまとめます◇客電◇ #4215tk

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ドーモ、シカナです。これより前回アイキャッチの入った【ラン・コワード・ラン】の続きを投下します。TLがドバッとなるので気になる方はタグ #4215tk をミュート重点。なおこのタグは実況タグとしても扱えるハイ・テックなシステムです。ではやる◇ワオワオー◇

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……数日後！（いや、こうなるんじゃねえかとは思ったんだよ。俺の時もそうだったしな）なんとも言えぬ表情のリフレックスは今、アンダーテンプル地下のドージョーの端に正座している。自分の左右にはサラマンダー配下のアプレンディスたちが緊張の面持ちで並んでいた。33 #4215tk

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（でもまさか、本当にあいつまでこっちに来るとは……）リフレックスはドージョー中央を眺めやる。そこにいるのはグランドマスターであるサラマンダーと、先日ザイバツ入りしたベリジェレント。彼女もまた、サラマンダーの元へと配属され、恒例の組手を行おうとしているのだ！34 #4215tk

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アイサツは済んでいた。ベリジェレントは既にボックス・カラテを構えている。拳には卑劣武器ナックルダスター。本来ならば武器の使用はスゴイ・シツレイな行為である。が、サラマンダーがそれを許可した。「シューッ！シュシュシュッ！」ベリジェレントが仕掛ける！35 #4215tk

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素早いジャブ連打を、しかしサラマンダーは全てスウェー回避！なんたることか、彼もまたボックス・カラテを構えているではないか！？「成る程。なかなかだ……イヤーッ！」「イヤーッ！」サラマンダーの大振りなフックを、ベリジェレントはバックステップ回避！距離を取る！36 #4215tk

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「なかなかのカラテだ、ベリジェレント＝サン。意欲もある」サラマンダーは……わずかに構えを変えた。「先の成長を見越し、いくつか参考になりそうなカラテを見せてやろう」「余計な御世話だッ！シューッシュシュシュ！」ベリジェレントが踏み込む！37 #4215tk

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「イヤーッ！」「グワーッ！？」サラマンダーが繰り出したのは……ナムサン、ハイキックだ！ベリジェレントの拳めがけ放たれた彼の蹴りは、ナックルダスターをトーフめいて粉砕！「今のはタイ式キックカラテだ。ボックス・カラテと組み合わされることも多い」38 #4215tk

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「そしてこれが」サラマンダーはまたも構えを変える。上半身をやや仰け反らせ、左拳を前、右拳を後ろにした奇妙な構えを。「古式ボックス・カラテ。現在のボックス・カラテの源流だ……カモン！」ベリジェレントは一瞬だけ躊躇ったようだった。しかし「イヤーッ！」踏み込む！39 #4215tk

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サラマンダーの目が見開かれる！「イヤーッ！」そのカラテ・シャウトが木霊した時、リフレックスは反射的に飛び出していた。「「グワーッ！？」」その数秒後に吹き飛ばされたベリジェレントがリフレックスに激突！もし彼がいなければ、壁に叩きつけられていたことだろう。40 #4215tk