M-Shingo

あ阿々。 @rainbow_solara

1 彼の部屋。 ソファに座って、渡された缶を煽る。 口を離すと同時に塞がれる視界と唇。 絡まる舌に、冷めかけた熱がまた上がる。 息をする間もなく唇を吸われて、霞む視界。

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2 目の端に、飲みかけの缶が映る。 手を離したら、倒してソファを汚してしまう。 そんなことを考えながら、抵抗もせず受け入れた。 「…いいん？」 ここまで来て、今更そんなこと聞く？ 『…ダメって、言ったら？』 逃がさないって、無言で握られる手。

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3 『何で？』 誕生日に、どうして？ 「…欲しいもんあるかって聞かれて、一番欲しいもん言った」 それで？ 「俺、何も知らんで？」 「気付いたら、二人きりやってん」 「あいつらからのプレゼントやって…思てん」 「我慢でけへんかった」 キスの合間に紡がれる言葉。

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4 それは思考にタイムラグを生じさせて、彼の真意を理解させない。 「…でも」 でも？ 「これが今だけかもしらんって、思たら、急に怖なった」 ふっ、と、唇が離れる。 『…今だけなら、やめるの？』 「…わからん」 繋いだ手に力を込めて、目を伏せる。

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5 『どう、したいの？』 したいだけ？ 今だけ？ ずっと？ 「お前が、欲しい」 どうして？ 「好き…や」 好き。 霞みがかった頭に、その言葉だけがふわふわ浮かぶ。 真っ直ぐ見つめて来る目。 濡れた唇。 今、この唇が、私を好きって言った。 それが聞きたかったの。

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6 手を握り返して、今度は私から唇を重ねた。 ぴくっと体を震わせて、優しく啄んで、繋いだ手が背中にまわる。 「…俺のに、なってくれる？」 耳に響く掠れた声。 目を閉じて、小さく頷いた。 「…今日だけ？」 『…ううん』 『ずっと…全部、あげる』

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7 何の飾りもない、この身一つでよければ。 充分やって、彼は笑った。 それから、あいつらにお礼言わななって。 今日は彼の誕生日。 プレゼントは、私。 pic.twitter.com/qlrMbFrEWO

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あ阿々。 @rainbow_solara

1 「…おま…そんな大股でバサバサ歩きなや」 『だって…慣れてないからどうしたらいいかわからないんだもん』 「せやったら浴衣なん着んかったらええのに」 『…だって…』

あ阿々。 @rainbow_solara

2 可愛い姿見せてくれようとしたんやろ？ 知っとるよ。 でももうお前もええ歳なんやし、それなりの立ち振る舞いってもんがあるやろ。 『…もういい…帰る』 「そういうこと言ってるんちゃう」 『一緒に歩くの恥ずかしいんでしょ？…そんなのやだもん』 唇噛んで下向いてもーた。

あ阿々。 @rainbow_solara

3 ちゃうねん、ちょっとしたことや。 気持ち内股で足すり合わせるように、な。 そんだけ。 『…わかんないよ』 ええ方法あんねん、こっち来？ 『え、何？』 「ええから」 人気のない道に引きずり込む。 祭りの喧騒が少し遠くなる。

あ阿々。 @rainbow_solara

4 『やっ…ちょっと…！』 「しっ！見つかるで？」 パッと両手で口を塞いでキッとにらみつけるお前。 そう…じっとしとき。 浴衣の裾を割開いて股を探る。 パンツは履いて…あ、Tバックか…線出るもんな。 指ペロッと舐めてクチュクチュ濡らす。 ピクンピクン跳ねる腰。

あ阿々。 @rainbow_solara

5 も、ええかな…。 『え…やだやだ…何！？』 焦って止めようとする手を無視して穴の中にグッと押し込む。 さっき屋台ですくったスーパーボール。 2つ…3ついっとくか。 奥まで入れて下着を戻した。 裾も綺麗に直して立ち上がる。 ちょっと前かがみになってもじもじしてるお前。

あ阿々。 @rainbow_solara

6 『んっ…やだぁ…』 「背筋伸ばして？」 プルプル震える背中を伸ばしてやる。 『んぁっ…ぁっ…』 小さく息切らしながら赤い顔で前向く。 「落とさんように締めて歩いてみ？」 手を引いてゆっくり歩きだす。

あ阿々。 @rainbow_solara

7 さっきとは違う、ケツ揺らして色っぽい動き。 両足を擦り合わせて中のボールが落ちんようにしゃなりしゃなり歩く姿を道行く人が振り返り見る。 ほら…めっちゃ綺麗で可愛いで。 潤んだ目で唇舐めて、屋台に照らされて一際艶めかしい。

あ阿々。 @rainbow_solara

8 こうやって…歩くねん。 胸肌蹴て足見せて、そうやってひけらかすんが色っぽいとかちやうねんで。 きっちり合わせた襟元の中、くねくね動く裾の奥、その先を想像させんのがグッとくんねん。 『…ねぇ…』 袖を掴んで縋るように見上げるお前。 もうあかんか？ 耳元で聞くと小さく頷く。

あ阿々。 @rainbow_solara

9 せやな…みんな見てるしバレてるかもしれへんしな…。 『いやぁ…』 小さく首振って今にも泣きそう。 「行こか」 ピクピク震えるケツ。 うっすら出来た染みを隠すように手添えて参道を外れる。

あ阿々。 @rainbow_solara

10 家まで我慢できるか？ ホテル行く？ それともその暗がりでええ？ 今すぐその浴衣捲り上げて突っ込みたい。 俺が一番我慢でけへんっぽいねん。 ええ…めっちゃええ。 めっちゃ可愛ええで。 また浴衣着てな？ pic.twitter.com/z9vDlTjYeu

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