関西ではなぜ、不動産賃貸契約の敷金礼金保証金がバカ高いのか?
- yumiharizuki12
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私は都構想に特段賛否を持たないが大阪の「相対的長期低落」への危機感は相当のものだ。大阪に住んでみれば、やはり皆東京嗜好が強烈で大卒者は次々東京に流失する。京都もそうだが、異様な慣行となっている賃貸住宅の「保証金制度」が人の流入を妨げている。ふらり住むなら関東が良い、となってしまう
2015-05-11 00:19:38例えば京都の異様な敷金制度は、「新しく都市に住もうとする若者」に対し極めて冷淡だ。一方、大阪・神戸の異様に高額な保証金制度は「新しく都市に住もうとするファミリー」に対し極度に冷徹だ。これでは「早く東京に行きたい」という欲求を抑えられない。関西の賃貸住宅環境の改善こそが第一と思う。
2015-05-11 00:28:11敷金返還訴訟で原告勝訴の判決が相次いでいるからといって、実際に京都や大阪の借主が、大家に対しそこまで出来るのかといえば、それは難しい。保証金50万円、敷引き35万(実質負担はほぼ満額)なら、その金で東京に引っ越したい、と思う人間が居ても何ら不思議ではない。
2015-05-11 00:30:32関西は粉もの文化でしょう、だから東京よりも物価が安いでしょう、とよく言われるが、それは「スーパー玉出」が補強しているだけで肝心の住宅費(特に新規の賃貸住宅入居)のランニングコストに異様なほどの金額を要求されるため、結果的に生活費が安く済むことはない。ならば東京に、という機運になる
2015-05-11 00:40:00大阪で「保証金ゼロ」の物件といえば、劣悪な造りのプレハブに近い築30年以上経過の木造アパートとか、そういう類の物件となる。まともなところに住もうとすれば、30万円、40万円の初期投資が必要である。この点、東京は家賃は割高だが総じてランニングコストは低く、案外若者に優しい街である
2015-05-11 00:42:46東京の家賃は高いというが、ランニングコストを考えれば寧ろ関西の方が高いのではないか、とさえ思う。保証金50万、なんてのはザラである。ところがこの保証金は退去さえしなければ更新料とは無縁なので、長く住めばコストは下がっていく。が、これこそが関西のヒトの流動化を妨げている原因だろう。
2015-05-11 00:49:18結局、大阪都構想でいくら行政効率(?)を上げたところで、人間生活の根幹である「住」の問題を解決しなければ大阪・関西の根本的疲弊は解消されない。ただでさえ可住地面積が狭く人口稠密な大阪の、劣悪な賃貸住宅にまつわる各種の悪慣習を改善しない限り、若者はどんどん東京に出ていく。
2015-05-11 00:53:49千葉で最も地価の高い地域の一つ浦安は東京隣接地域だが、ここでさえ「敷金礼金ゼロゼロ」物件というのがザラに出てきた。ところが大阪で、大阪市隣接地域の例えば吹田、豊中だとワンルーム保証金20万円、ファミリー向け50万円なんてのは普通であり、東西の賃貸住宅のあまりの落差が分かるだろう。
2015-05-11 01:05:12関西の敷金礼金保証金が高すぎる件だが、経済主体が危険中立であれば、前払いと家賃の区別に意味はない(コースの定理)。しかし、危険中立でなければ、前払いと家賃の区別に意味が出てくる。関西の賃借人がそういうの望んでいるわけはないので、あくまでも家主の側に前払いを望む事情があるはず。
2015-05-11 16:17:43敷金礼金保証金のうち、東京並みの復元費用を除いた額は、家賃の前払いと考えられる。その分、毎月の家賃は平均的に安くなっているはず。だから家主も借手も危険中立的であればこの区別に意味はない。家主の側に家賃不払いを恐れる事情があるとすれば、前払いさせる可能性はあるかも。
2015-05-11 16:27:04しかし、高額の敷金礼金保証金設定で、借りにくいことも事実であり、家主は、敷金礼金保証金を下げることによって空室率を下げることができるはずである。実際、携帯電話などでは機種本体の価格を安くしてその分通信料に上乗せで回収するのが普通。このメカニズムが関西で働かないのは謎である。
2015-05-11 16:30:59似たような話で、大学の受験料や入学金。これまた、これらを下げることによって受験者や入学者を獲得し、その分、授業料を引き上げて回収すればよいのに、なかなかそうならない。上の学年に行けば行くほど、今さらやめるわけにはいかなくなるので、高い授業料でも払ってくれそうなものなのだが。
2015-05-11 16:35:23@knight_04 しかし今は少子化で、できるだけ多くの受験生・入学者を獲得する戦略が合理的と思いませんか? 初年度納入金が安い大学の方が競争力ありそうな気がします。
2015-05-11 16:40:49@yumiharizuki12 20年前は、関東でも、敷金礼金2ヶ月ずつ、仲介手数料+1ヶ月家賃前払い、7万円家賃で42万円払わされてました。敷金礼金1ヶ月ずつになったのは、最近です。
2015-05-11 16:46:26イケノブ先生が怒り出しそうだが、「サンクコストの呪縛」というのはあるかもしれない。「たくさん払ったから今さらやめるのもったいない」という心理だ。同じメカニズムは不動産賃貸契約でも働いて、たくさん前払いした時点から見ると、賃貸継続と新規契約では後者の方がコストが大きくなる。
2015-05-11 16:46:40@inoueakihiro 多分、敷金礼金を下げた方がさっさと出て行ってくれるということに、家主が気付いたのではないかと思います。
2015-05-11 16:48:03@yumiharizuki12 神戸市兵庫区水木通りの水木荘で、大家業をなさっていたそうです ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4… にしむらさんに怒られるかもしれないんですけど、分析には必要で
2015-05-11 16:51:58つまり、これは一見「サンクコストの呪縛」に見えるが、そうではない。多額の敷金礼金を払った間借り人は、移転するともう一度この金額を支払わなければならず、それよりは定住して相対的に割安な家賃を享受した方が得と考えるのである。
2015-05-11 16:52:14@tekitou2008 昔、特に関西では、家賃を払う当てのないない人がけっこう入居していたので、前払いが必要だったのかもしれませんね。
2015-05-11 16:56:36@yumiharizuki12 敷金礼金を使って、先物取引を動かしていた可能性があります、わたしは、ここまでしかできません、あとは皆さんでお願いいたします
2015-05-11 17:01:40@koli_san 以前、借地借家法改正が問題になった時でも、「コースの定理を考えれば法律を変えても借地借家が大量供給されるわけでなし」と指摘して、改正に反対する経済学者も少しいました。
2015-05-11 17:26:41例えばアメリカでは、普通、家賃の1ヶ月分を前払いするだけで、後は毎月の家賃を払うだけで十分家を借りられる。しかし、日本だと、敷金礼金だけでなく不動産屋への報酬支払いまで借手の負担。何かおかしいんでない?と思うけれど、コースの定理によれば「現在価値で見れば負担は同じ」となるw
2015-05-11 17:32:58しかし、先ほどの考察を踏まえれば、高額の前払い金を払ってようやく入居できる日本の不動産賃貸物件の借手には、強い定住インセンティブが発生する。だって、退去すればあらためて別の物件に、家賃に加えて大枚の敷金礼金保証金を支払わなければならないが、同じところに住み続ければ家賃だけでよい。
2015-05-11 17:40:34