魂命を継ぐ幽朧の境界:一日目夜

* 宵の口、紡がれるは──。 *
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"八"不思議を追うは──。

【西の供物】ジュリア @Julia_mua_CFF

世界が闇に包まれ、ぐゎんと世界が歪んだような気がした、一瞬。 薄汚れた鉄筋コンクリート製の壁。長く延びる廊下に並んだ引き戸。 三人と一杯は夜の学校の廊下に立っていた。

2015-06-06 12:28:41
【西の供物】ジュリア @Julia_mua_CFF

ここに導いた少年の姿は、見えない。

2015-06-06 12:29:17
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

「わあ」 目の前で成された賢者の業。ネズミを猫へ、バケツに足を。 男はそれに随分と感激したようで、屈んでしげしげとバケツの猫車を見回し、ついでにちょっと猫の頭に触れてみて。ふかふか感と温かさに頬を綻ばせた後、 「おじいちゃん、すごい」 と尊敬の目で賢者を見上げる。

2015-06-06 15:58:27
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

だがすぐにその表情は不思議そうなものへと変わった。経た時を感じさせる見慣れぬ壁と天井が、唐突に背景として現れていたために。 立ち上がってぐるりと見回す。長くてたくさんの部屋に通じている、ここは廊下。たぶん、ヤツメの学校の。 「ヤツメ?ヤツメー?」 ひとまずは消えた彼を呼んでみる。

2015-06-06 16:00:04
【鞘】大賢者タマゴ・ボーロ @tamagobo_ro_AO

「ほう……空間が移ろいおった」 しげしげと、見たことも無い素材の壁や床を眺め。 ズィオが猫をなで、こちらへ話しかけるなら、少し得意げにフンと鼻を鳴らして。 「大賢者タマゴ・ボーロにかかれば、この程度の魔法は朝飯前じゃて」

2015-06-06 17:51:10
【鞘】大賢者タマゴ・ボーロ @tamagobo_ro_AO

「さて、全員付いてきておるか?ズィオ、エプタ、トゥリア、それから……」 点呼をしながらぐるりと見回し。 「なんじゃ、あの小僧、自分の庭で迷子にでもなっておるのか?!」

2015-06-06 17:53:00
【刃】トゥリア @turia_AO

ここは、ヤツメの言う学校か。 引き戸の向こうには同じような部屋が並び、机や椅子がずらり。 「大量の人数を収容する学校のようだな……」 きょろきょろと辺りを見回すたび、押さえていた脇腹の痛みが引いていく。 「ヤツメ、どこかな」 その役目、仕事には何か準備が必要なのだろうか。

2015-06-06 19:32:29
【刃】エプタ @ept_Ao

「この、猫ちゃんと俺の言うこと聞くんだろうな……そもそも何で猫。」 なんだろう、暴走される未来が見えて仕方ない。あれだ、とても『不安』だ。 まぁ、それでも賢者へ疑似頭を向けて 「さんきゅーな。確かにこれなら移動には便利そうだ。」 仕方なさそうに。ぺこり、と一礼する。

2015-06-06 19:58:10
【刃】エプタ @ept_Ao

『学校の怪談』その詳細は分からないが、『怪談』の意味は知っている 頭をぐるりと動かして廊下の先を指し示して 「とりあえず、ヤツメを探せってことなんだろ。」 猫を進ませようと、体液をうにょんと形を変えながら伸ばす 彼らが微妙に届かない位置に半透明の魚擬きをぶら下げて

2015-06-06 19:58:24
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

きょろきょろと辺りを見回していれば、エプタの呟きが耳に入る。思い付かなかったそれになるほどと納得の表情。 探して歩けば自然とあちこち回ることになる。ヤツメに関わるいろいろな場所を見るのは、彼を知るためには必要なことだろう。 そして思い当たったのがもう一つ。 「かくれんぼだ」

2015-06-06 23:40:43
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

ひとりが隠れてみんなで探す。そんな遊びだったような気がする。 それが心に浮かべば本当に遊んでいるかのように機嫌良く歩を進めて、廊下にあるたくさんの扉の窓をひとつずつ覗き込んでいく。 代わり映えのしない同じ間取りの教室が続いても、その表情は陰ることなく。

2015-06-06 23:40:45
【鞘】大賢者タマゴ・ボーロ @tamagobo_ro_AO

「かくれんぼ、じゃとぉ〜??」 露骨に顰めた眉の間に、深い深い縦ジワを刻んで。 脳裏によぎるは、突然塔から姿を消したネリウメを、大陸中探し回ったあげく、塔に戻ったら当の本人が「タマゴじじいは本当にかくれんぼがド下手じゃな!」などとケラケラと笑っていた、腸煮え繰り返るような記憶。

2015-06-07 09:30:55
【鞘】大賢者タマゴ・ボーロ @tamagobo_ro_AO

「おのれ、あの小僧……!儂らを案内するなどと言いながら、このような悪ふざけを!何を企んでおるのかは知らんが、見つけ出して鉄拳制裁じゃ!!!」 ズンズンと廊下を進み、突き当たりの扉に手をかけ、怒りに任せて、勢いよく開けようと。

2015-06-07 09:30:56
【刃】トゥリア @turia_AO

皆がそれぞれ、ヤツメを探そうと動いている。 「学校とは言うものの、何があるかわからない……あまりバラバラに動かない方が……」 賢者さまは大丈夫、という謎の信頼はあるものの。 ズィオとエプタ……とくにバケツの中のエプタは心配だ。

2015-06-07 10:08:23
【刃】トゥリア @turia_AO

「エプタ。うまく動けるかい?」 猫に引かれるバケツの馬車を気遣いつつ、首を伸ばしてヤツメがいないかと探す。 かくれんぼ、か。 ひとりが隠れ、鬼が残り全員のかくれんぼだ。 しかし、それでもここはヤツメの慣れ親しんだ世界なのだろう。 きっとヤツメに有利だ。

2015-06-07 10:12:05
【刃】エプタ @ept_Ao

「あーー。」 がらがらと、音をたててバケツが猫たちに引かれていく そのスピードは、子供が歩いてる程度か。早い早い 「まぁ、あくまで『体験』だしバラバラになっても実害はないだろうしいーんじゃね?」 勿論これがゾンビがうようよしてます。 とかだったら、止めるけど。流石にな…いよな?

2015-06-07 10:46:54
【刃】エプタ @ept_Ao

積極的に探す気はあまりなく。 そのうち、向こうから歓迎の挨拶があるだろう。なんて、思惑のもと。 がらがらと、音をたてながら一行の殿をつとめていて。

2015-06-07 10:49:03
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

「だめかな」 離れない方が良いというトゥリアの指摘には、やや残念そうな表情を見せて。 「どこもいかないよ」 ただ並ぶ扉の中を、順繰りに見て回っているだけだ。その中身も特に変化がないけれど。 肩をいからせすたすたと自分を追い越していってしまった賢者を遠目に眺めて、 「何かあった?」

2015-06-07 20:24:31
【西の供物】ジュリア @Julia_mua_CFF

学校内は彼等の発する音、声以外は不気味なほど静かで。明かりも無く薄暗い。 タマゴが開いた扉の中は、どうやら理科室のようで。いくつもの薬瓶の入った戸棚と、机と椅子。 その片隅にある骨格標本と人体模型が並んでいるのを見つけるのは容易だろう。

2015-06-08 02:39:40
【刃】トゥリア @turia_AO

「そうだなあ、『体験』なら、危ないことはないか……」 エプタの言葉に肩の力を抜き、ズィオに手を振る。 「でもまあ、迷子にならない距離にはいた方が何かと安心かな」 そして、賢者の方へも声を掛け。 「賢者さま、そちらの部屋に何か?」

2015-06-08 03:25:28
【鞘】大賢者タマゴ・ボーロ @tamagobo_ro_AO

「……なんじゃあ?ここは。何かの、実験施設か……いや、それにしては造りが簡素すぎる」 臆することもなく、薄暗いその一室へと踏み入れば、人間の骨格や、むき出しの筋肉マンが目に止まり。 「……模型、か?」 骨格模型の頭蓋に、触れようと手を伸ばす。

2015-06-08 17:05:33
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

「うん、気をつける」 迷子にならないくらい。誰かと一緒にいるなら問題ないだろう。 もう他の扉の中身は全部見てしまった。残りは賢者の覗き込んだ突き当たりの扉だけ。 彼の肩越しに部屋を覗き込んで、ようやく現れた変化に興味ありげな表情をしたのは一瞬。

2015-06-08 18:06:56
【刃】ズィオ @Obtener_Dio

壁に沿って並んだ人型二つが目に留まれば、どこか居心地の悪さが沸き起こってくる。あの緑色、動かないマメエルを見たときと似通った感覚。感情からも人型からも、同じように目を逸らして。 その視線の先にあったのは居並ぶ瓶詰め。くすんだガラスの鈍い輝きを、ぼうっと眺める。

2015-06-08 18:07:07
【西の供物】ジュリア @Julia_mua_CFF

タマゴの指が骨格標本に触れるか触れないかという所で、標本の首から上が、がちゃんと大きな音を立て床に落ちる。 ごろんと転がる髑髏。

2015-06-08 21:05:16
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