古流武術(古武道)問題2

長くなったので2を作りました。
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又四郎 @matamatamatayan

暴漢に襲われたら、という人もいますが暴漢は基本的に素人なのであまり意味がありません。しかも現代日本は治安のいい国です。最近は治安が悪化しているという人がいますが、数字をみると治安はよくなっています。古き良き昭和の方が圧倒的に治安が悪いというのが現実です。

2015-06-12 22:59:35
又四郎 @matamatamatayan

武術には犯罪に応用されかねない危険技術があるのは事実ですが、最低要素の説明程度は犯罪的な害があるとは思えません。

2015-06-12 22:59:51
又四郎 @matamatamatayan

稽古料も払わない人には教えないという意見には一理あります。しかし、武術としての最低要素まで秘密というのは業界を悪化させているように思えます。道場で教える事、鍛錬する事は色々あるのですから、最低要素くらいは公開するべきではないかなあ・・・というのが私の 意見ですね。

2015-06-12 23:00:10
又四郎 @matamatamatayan

昔の人は戦場で武術は使えないと言ったり、その反対に戦場で活躍した武芸者の話があったりします。どうしてこんな矛盾があるのかについて考えてみました。これについては私の体験が分かりやすいのでそこから説明します。

2015-06-16 18:54:16
又四郎 @matamatamatayan

最近、棒術の棒を数百g重いものに変えたのですが、重くて流派の技が使えません。素振りや型はある程度出来ても戦いに使えるレベルではありません。では戦えないか?と言えばそうでもありません。

2015-06-16 18:54:38
又四郎 @matamatamatayan

棒術の技術を捨てて力不足でも使える槍術の技術を応用すれば戦う事は可能です。重い棒を使いこなせる人にはかないませんが槍術ならそこそこ戦える訳です。古流武術(古武道)の技術は高度ではありますが、数百g重いだけで使えなくなるのですから戦場で使えないという意見はある程度正しいでしょうね。

2015-06-16 18:55:06
又四郎 @matamatamatayan

技術的にも難度が高いという問題もあります。力と技術の双方で難しい事を要求されるので一般の兵士や武士が使いこなすには難しいしょう。戦場で使えないと言われる原因はこれではないでしょうか?しかし専門家は違います。専門家であれば高度な技術、力を備えているのですから戦場でも使えるしょう。

2015-06-16 18:56:08
又四郎 @matamatamatayan

戦場での武士の主武器は時代によって変化しつつも、最終的には槍になっています。槍術は技術が単純であり、力が弱くてもある程度長く重い物を扱えるので、主武器が槍になった原因はこれでしょうね。

2015-06-16 18:56:42
又四郎 @matamatamatayan

では槍以外で使いやすい技術が古武道にないのか?と言われればあるにはあります。しかし戦場向きではありません。体術(古流柔術)は流派にもよりますが、当身(打撃)で崩してから他の技に繋げるので使いやすいです。しかし武装が当たり前の戦場で素手技術の必要性は低いです。

2015-06-16 18:57:08
又四郎 @matamatamatayan

他には杖(じょう)術という物があります。古くは棒の事を杖と言ったようですが、時代が新しくなると、女子供でも振り回せる軽い棒の事を杖と呼ぶようになります。これは誰でも使えるほど軽いので力不足の心配はありません。

2015-06-16 18:57:28
又四郎 @matamatamatayan

しかし戦場の武器としては強度や殺傷能力が弱すぎます。達人なら戦場でも効果的に使えるでしょうが普通は無理でしょう。戦場で使える武器術、剣術、薙刀術、重い棒術と言ったものは技術的にも力的にも難度が高すぎます。

2015-06-16 18:57:47
又四郎 @matamatamatayan

普通の人間がこれらの武器を使うには武術を捨てたほうが上手くいきます。具体的には薙刀、棒は槍の使い方、剣はあまり振り回さないようにして小手打ちや突き中心の単純な使い方(両手でやるフェンシング?)をした方が戦えます。

2015-06-16 18:58:07
又四郎 @matamatamatayan

前にも書いた事ですが武士と兵士では戦い方が違います。古武道の槍術は武士の槍が原型で、突き中心の戦い方です。兵士の場合は密集隊形で指揮官の号令にあわせて槍を上下に振ります。武士は敵の殺傷重視、兵士は集団で敵部隊の行動制限、混乱を狙うという役割分担ですね。

2015-06-16 18:58:26
又四郎 @matamatamatayan

兵士の場合も散開すると武士のように突いていたようですが基本的には武士の槍とは役割が違います。槍術は未熟者にも使いやすいですがその使いやすい槍術でさえ兵士には荷が重かった。やはり幼少期から訓練を受けている武士と、農民を徴兵した兵士では戦闘能力の平均が違っていたのでしょうね。

2015-06-16 18:59:29
又四郎 @matamatamatayan

今回は室町時代のお話しです。室町の前、南北朝時代は野太刀、大太刀という大型の日本刀が流行しましたが野太刀の流行は20年ほどで、その後は減少に転じます。ではすぐに武士の主武器が刀から槍に変わったか?と言えばそうでもありません。その理由は5つほど考えられます。

2015-06-18 21:54:45
又四郎 @matamatamatayan

1.槍の普及時期 2.打刀の登場 3.刀の常時携帯 4.剣術(古武道)の誕生 5.足利将軍(室町将軍)と剣術

2015-06-18 21:55:00
又四郎 @matamatamatayan

1.槍の普及期ですが、これは戦国時代と考えられます。南北朝から戦国までの約100年は室町時代です。 2.の打刀(うちがたな)は新しい刀の形式で昔は短い刀に使用していましたが室町から長い刀もこの形式に変化していきます。室町時代は刀が主流であったと考えるとこの変化も納得できますね。

2015-06-18 21:56:10
又四郎 @matamatamatayan

3.刀の常時携帯。武士は昔から刀を常に携帯しているイメージがありますが、公式の場を除くと必要な時しか帯刀していません。場合によっては戦場でも帯刀しない事もあったとか。そういう時は従者に刀を持たせました。これが常時帯刀に変化するのが室町時代です。古くから打刀形式の小刀は常時携帯。

2015-06-18 21:57:53
又四郎 @matamatamatayan

4.剣術(古武道)の誕生ですが、室町時代に最初の流派が生まれたと考えられています。刀を常時携帯するようになった事と合わせて考えると、刀がこの時代の主武器だと考えるのが自然ですね。

2015-06-18 21:58:10
又四郎 @matamatamatayan

5.足利将軍と剣術。室町時代の最初期の武芸者の中には足利将軍の指南役を務めたという伝説を残している人がいるようです。本当かどうか分かりませんが、この時代から剣術指南役があった可能性は高そうです。

2015-06-18 21:58:34
又四郎 @matamatamatayan

時代は違いますが足利義輝が塚原卜伝から剣術を学んだという話は有名ですし、宮本武蔵と戦った吉岡流も足利将軍家指南役だったと言います。

2015-06-18 21:59:05
又四郎 @matamatamatayan

さて、1~5を総合して考えると他にも観えてくる事があります。それは二刀です。古くは小刀一本のみ携帯していましたが、この小刀は多くが鍔(つば)がなかった事、組討は昔からあった事から後世の二刀で用いる脇差ではなく、より短い短刀と考えられます。

2015-06-18 21:59:24
又四郎 @matamatamatayan

室町時代に大刀の常時携帯が始まりますが、恐らく短刀と大刀の二本差しか大刀一本差しが中心でしょう。大刀、脇差の二本差しが定着するのは江戸初期です。この時代に二刀の流派である二天一流が出現したのは時代の必然でしょうね。

2015-06-18 21:59:42
又四郎 @matamatamatayan

また二刀があまり普及しなかった理由について色々な事が言われますが、そもそも二本差しの歴史が新しすぎたのが原因のようにも思えます。二刀は一刀より力がいる等の他の理由もあるとは思いますが、二本差しの歴史、帯刀の歴史があまり語られないのは不思議な事です。

2015-06-18 22:00:03
又四郎 @matamatamatayan

タイムラインを見ていたら私が当たり前の事として書かなかった事が一般の方には分からないと言う事に遅まきながら気がついたのでそれについて書きます。

2015-06-20 23:56:45
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