警察官の職務質問(職質)→所持品検査要求「バッグの中を見せろ」→拒む→現場留置き→弁護士が到着して… まとめ
金町で職質され,バッグの中を見せろと言われている,拒んだら,令状を取ると言われて移動させてもらえないという電話。幸い別件で北千住に行っている弁護士がいたのですぐに現場に向かってもらいました。司法試験の刑訴の問題のような事案。
2015-06-08 19:12:30到着した旨の報告。令状を取っているから来るまで待てと言われているが,本人が帰宅を希望しているので,本人を連れて自宅に帰る,とのこと。報告の傍ら警察とやりあっている声が聞こえる。無事帰れるか。挑発されて警察官の体に触ったりしないように指示。
2015-06-08 19:55:58鞄の中身を見せてくれればいいじゃないですか。などと言われている声が聞こえる。事務所に連れ帰るから逮捕状の執行ならうちの事務所でしてくれと言ったら,タクシーに同情すると言って聞かないとのこと。
2015-06-08 19:59:36帰りたいという意思を明確に示しており,弁護士まで呼んで,帰りたいと言っているのに返さず,令状が来るまで待てなどと言うのは文字通り令状主義の潜脱だろう。これが裁判の事実認定ではしばしば「説得に応じた」ことにされる。
2015-06-08 20:05:28被疑者は17時から事実上身体を拘束されていた。弁護士が到着したのが19時10分。そこから更に20分くらい囲まれていた。移動が可能になるまで2時間半。
2015-06-08 20:39:54刑訴法の条文は安易な身体拘束を認めていない。帰りたいと言っている者を2時間半も留置くのは明らかに違法だ。逮捕するつもりなら予め逮捕状を請求しておくべきだろう。こんな乱暴な捜査がまかり通るのも一つにはこれまでの弁護士の力不足だと思う。
2015-06-08 20:44:07とはいえ,これから警察が逮捕状を持参してきた場合,現実に逮捕を阻止するのは極めて困難だ。逮捕の違法性について,現場の警察官が,議論で解りましたと言うことはないからだ。事後的な救済を求めなければならない事態は大いにありうる。
2015-06-08 20:46:07被疑者が、やましい事をしていたにせよ早期から弁護士に介入してもらえるのは有難いだろう。きちんと弁護士に連絡でき、法手続きを踏んでから捜査に入れたのは公正だ。
2015-06-08 22:30:28今夜の渋谷の一件において、弁護士が介在したことの「価値」を、社会にどのように理解してもらうか、というのは業界人が考えている以上に難しいだろうな。「結局、お巡りさんに無駄な手間を取らせただけじゃないか」「家に帰らせたりしていたら大変だ」と考える人は多いだろうな
2015-06-08 22:25:46事情を全部言うはめになりそうでそれは守秘義務の点から言って不可能な気がする。結局今回の件を具体例として示すよりも,一般論として「万一何もなかったときの不当逮捕を防止」とか「被疑者にやましいところがあっても手続きをきちんと守らせることが大事」という弁護士の「価値」の説明になりそう
2015-06-08 22:42:00結果も含めて一般の人にはわかりづらいのではないかというご指摘,もっともだと思いますが,解りづらさを承知で言えば,捜査の違法によって生じる冤罪を防ぐためにも,全ての事件について,法が定める手続きを踏むことを怠ってはならないのだと思っています。
2015-06-08 22:51:35何で、犯罪行為を行っていることが確実なのに、手続きが違法だったら無罪になるんだよと思われる方がいますが、違法な手続きを許容すると、他の事件の冤罪を生むので、そのためにも犯人であることが確かであろうと、手続きに違法があれば弁護人は戦います。
2015-06-08 23:27:55その通りですね。それに,「どうせやってるんだから手続なんかすっ飛ばしていいんだ」という考え方は捜査の組織を堕落,腐敗させます。 twitter.com/kotadon/status…
2015-06-08 23:39:57