物理世界の計算可能性についての議論

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Keisuke Fujii @fgksk

@ayumu_sugita ちなみにほじくりかえす訳ではないですが、場の量子論は離散の量子コンピュータで精度保証付きで近似できます。jp.arxiv.org/pdf/1112.4833

2015-06-22 23:29:22
杉田歩 @ayumu_sugita

マトリックスが量子か古典かは確かに本質的な違いを生みそうだけど、でもどうやって区別するのかというのはよく分からん。

2015-06-22 23:55:41
杉田歩 @ayumu_sugita

この「世界がシミュレーションだったら」という話、ずっと昔、阪大のポスドクだったときに菊池誠さんと話たことがあります。そのとき菊池さんが、熱雑音から周期性が発見されるっていうSFはどう?という話をしていた。

2015-06-23 00:03:57
杉田歩 @ayumu_sugita

熱雑音から作る乱数を使う計算をしていたら、その乱数に長い周期性が発見され、この世界はシミュレーションされた世界であることが分かる、という。しかも、その乱数の性質と周期の長さから、シミュレーションをしているコンピュータのスペックがある程度推測できる、みたいなw

2015-06-23 00:06:22
杉田歩 @ayumu_sugita

@fgksk ありがとうございます。こういう方向の研究もちゃんと進んでいるんですね。

2015-06-23 00:14:19
全卓樹 @Quantum_Zen

@ayumu_sugita 古代インド哲学以来の「永劫回帰」説の一種ですね。プラトンにもそんな説がみえるし、ニーチェは有名だけど、すべて実数の濃度の認識以前ですねえ。。。

2015-06-23 07:54:00
全卓樹 @Quantum_Zen

@ayumu_sugita でも世界は実数でできていなくて離散的かもしれない疑いは常にあって、その場合は永劫の後すべてのものの配置が元に戻って、我々がツイッターでまた連続と離散について同じ議論をする、と。

2015-06-23 07:57:46
TANIMURA Shogo @tani6s

たしかに、実数の連続性を使えないとしたら、解析学(微分積分学)はガタガタですね。@s_hskz

2015-06-24 19:19:24
TANIMURA Shogo @tani6s

物理世界の計算可能性という問題について、考える機会をいただきました。@ayumu_sugita @fgksk

2015-06-24 19:21:43
TANIMURA Shogo @tani6s

ドイッチュが量子コンピュータを着想したのは、連続性を持つ古典物理は離散的計算機では完全にはシミュレートできないけれども、量子物理と量子論的計算機の関係ならそれが可能かもしれない、と思いついた点にあったと思います。daviddeutsch.org.uk/wp-content/deu…

2015-06-24 19:22:42
TANIMURA Shogo @tani6s

これが現代の量子情報科学の嚆矢(の一つ)であったと思います。

2015-06-24 19:23:13
TANIMURA Shogo @tani6s

ファインマンは、量子物理の法則に従う計算機には(消費エネルギー・サイズなどの面で)限界はあるか(たぶんない)、という問題提起をしたと思います。link.springer.com/chapter/10.100…

2015-06-24 19:24:22
TANIMURA Shogo @tani6s

何をどれだけの精度と速さで計算できるか、という問いは、計算そのものの原理に依存しており、計算原理とリソースが変われば、いままで「(質的・量的に)できない」と思われていたことが「できる」に変わることはあるでしょうね。

2015-06-24 19:25:40
TANIMURA Shogo @tani6s

アナログ コンピュータやナチュラル コンピューティングもそういう発想の一つだと思います。

2015-06-24 19:26:21
TANIMURA Shogo @tani6s

もちろん「何を」計算したいのか、という部分が大問題ですけど。古典物理の世界で起こることを計算したいのか、量子物理の世界なのか。

2015-06-24 19:27:28
TANIMURA Shogo @tani6s

当座、古典物理も量子物理も理論は実数連続体を使って定式化されているし、理論計算や証明推論は実数について行われているのは事実ですが、最終的な計算を離散系で実装できるか、それで満足な答えが出せるか、という問いは、大目標に掲げてよい課題ですね。

2015-06-24 19:28:04
カオナシ(T. MATSUMOTO) @CharStream

@tani6s 計算そのものの原理が従来のものとは異なるようなhypercomputation(en.wikipedia.org/wiki/Hypercomp…)と呼ばれる計算模型は色々提案はされてきてますよね。

2015-06-24 20:03:13
TANIMURA Shogo @tani6s

【補足1】R. Feynman, Computing Machines in the Future はこちらの本にも収録されています:Feynman and Computation: amazon.co.jp/dp/081334039X/…dl.acm.org/citation.cfm?i…

2015-06-25 00:17:48
TANIMURA Shogo @tani6s

【補足2】R. P. Feynman, Simulating Physics with Computers: cs.berkeley.edu/~christos/clas…

2015-06-25 00:18:43
TANIMURA Shogo @tani6s

.@CharStream Hypercomputation という言葉は知らなかったです。ありがとうございます。物理的に実装できるかという点については議論の余地があるようですね。en.wikipedia.org/wiki/Hypercomp…

2015-06-25 00:20:14
aya_furuta @qutrit_a

これはドイチュ先生に直接聞いたことがある。彼が量子コンピューターの理論を作ったのは「量子コンピューターがすべての量子力学過程を完全にシミュレートできると証明することが可能だと予想したから」で、「それが証明できれば、量子計算は量子力学を語る新たな言語になると思った」のが動機だと。

2015-06-25 07:06:35
aya_furuta @qutrit_a

「すべての古典力学過程をこれこれでシミュレートできる、という証明はできませんが、量子力学はそれができるんですよ」とも言っていた。それ以上は聞かなかったけど、杉田先生 @ayumu_sugita と谷村先生 @tani6s がここ数日なさっていた議論とも関係するかもしれない。

2015-06-25 07:14:05
aya_furuta @qutrit_a

その計算原理とリソースを決めるのは数学ではなく物理である、というのは、多分で今ではごく一般的に受け入れられている考えだと思うけど、ランダウアーらがそれを最初に言い出した時には、すごく反発されたらしい。

2015-06-25 07:21:46
aya_furuta @qutrit_a

「だから最初のPhysComp81はPhysics AND Computation 会議という名前にしたんだよ」とトム・トフォリ先生が言っていた。ファインマンが、自然をシミュレートするなら量子的にやらないといかんよ、と指摘した会議です。

2015-06-25 07:26:52
aya_furuta @qutrit_a

ちなみに2回目以降は、ちゃんとPhysics OF Comutation 会議、という名前になっている。

2015-06-25 07:28:25