黄昏町の怪物。

門倉丁 @hinoton

霞の向こうは気さくな声で、自分に話しかけてくる。 「アンタのこれまでの話を、聞かせてくれよ」 　あ、うん。なにか、いってる、のだけはわかる。 「お代にマトモな飯、食わせてやるからさ」 　あ、うん……ご飯……？ 「なあ、きいてるか？」 　うん。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

「かー、ならいいけどよ」 　グぅ、とおなかが鳴る。口の歯からよだれが出る。 「ははっ、てかなんもたべてねえのか？　こいよ、まじで喰わせてやっからよ」 　……うん。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

ふらふらと、連れていかれる感じでついていって。 　ふらふらと、言われるままにいただいて。 　今まであったこととか、ちょこちょこ、はなしていって、休ませて、貰った。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

[町]どこからか、君の好物の匂いがしている。狂おしいほど懐かしい。口に入れればきっと心の底から癒される、と君は強く予感する。《探索3以上で発見【魂+3、不要な異形を1つ捨てることができる】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

門倉丁 @hinoton

【魂11/力0/探索1、水耐性】 →変化なし。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

猪スーツと分かれて、少しからだは満たされて。 今の現状と、状態を確認できて、少しココロ？　も満たされた。 ふらり、ふらりとあてどなく。 悲鳴を避けながらふらふらと。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

からだも元気になったんだろうか。 どこからかはわからない、だけど自分が好きだったナニカの香りがする。 口にいれたら、もっと渇きは満たされた、ろうに。 うん。 香りがこそぐっている。 それが届いた瞬間　それが　もう手に入らない　まぼろしだってことも　わかってた。#黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

[町]「もう、疲れたんだ」刃物のように伸びた爪を引きずった男は、俯いたまま君に判断を委ねた。《男を君が戮す【魂+1】or君が男に戮される【魂-1/異形『爪(力+2)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

門倉丁 @hinoton

ぼうっとする。 いったい何日たったんだろうか、時間の感覚もあやふやだ。 そもそも、日を実感するほどに、やすらいだ気も余裕もなかった気がする。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

こんなことを考えられる程度には、少しは。 少しは、自分は、慣れてきたのだろうか？ 視線を落とせば、およそひととは言い難い毛むくじゃらの躰。 霞がかったアタマと視界に溶けるよう、いつものよう、幽鬼のように揺らめいて。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

街には、嘆く声もいる。叫ぶ声もいる。 哄笑をあげ、楽しそうなものもいれば、唸りすすり泣く声もある。 ひとの形をしたケダモノであったり、ケダモノの形をしたひとであったり。 正気だったり、狂気だったり。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

「もう……疲れたんだ」と。 自分の目の前に現れたこの男は、どうなのだろうか。 空っぽに笑い、背を丸め、重たい爪を引きずる男。 目の光がない。霞や闇なぞというよりは汚泥に溺れたような眼だ。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

へらへらと、笑いながら。 男はメンドウそうに、辛そうに、ポツリポツリと、俯いたまま何事かを呟く。 たぶん、自分に、何事かを呟いている。 「――して、くれない、か」 実際に、なんて言ってたかは聞きとれていなかった。 ことばは、ことばとして聞こえてきていなかった。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

ただ、音のような、振動のようなそれを聞いてだろう。 その後、自分は何の気もなく。 ゆらり、ゆらりと男へと。それこそ無造作に近づいて。 ――行動した。 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

《男を君が戮す【魂+1】》 →【魂12/力0/探索1、水耐性】 #黄昏町の怪物

門倉丁 @hinoton

[町]「異形の種類は死因に準じるみたいなんだよね」白衣の少年は、錆びた包丁と君を見比べた。「実験しよ？」《君が頷くなら刺されて死亡【魂-1/異形『棘(力+2)』を入手】、力1以上で少年を戮せる【魂+1】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

門倉丁 @hinoton

【魂12/力0/探索1、水耐性】 力0＜１、Dead。棘（力＋２）会得。 #黄昏町の怪物