丹生谷貴志ツイートまとめ(2015年6月)

丹生谷貴志さんの2015年6月のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

・・・バッハがモーツァルトがというのでなければそれ自身が異様な全的機械の作動の様に感じて茫然となるのはブルックナーの交響曲で・・・何番がということなしに全交響曲を端っからかけっ放しにしておくと・・・時折途方もない軋りが文字通り巨大な旋盤の摩擦白熱の様になる瞬間があり・・・

2015-06-16 06:30:46
nibuya @cbfn

・・・「文化を守ろう」なんて者たちより「文化を破壊しろ」という者の方が本質的に「文化主義者」であるのは言うまでもなく、それと同じく、極論すれば「殺してはならない」と口にする者より「殺したい」と欲望する者の方が「生命倫理」の基底に近づく。これが実存の「捻れた神秘」といえば「神秘」。

2015-06-16 06:50:57
nibuya @cbfn

「・・彼らは洗濯好きだ。サムライは穢れを自身の血で洗濯する。日本人は空まで洗う。浮世絵を見たことがあるか? なんてことだ!」とミショーはその”幻想”旅行記に書いている。無論これは典型的な「幻想のニホン」であり、僕らにとっても、「かつて」でもなく「もはや」でもなく完全に幻想である。

2015-06-16 11:52:50
nibuya @cbfn

江戸末期の武士の数の記録を本気でとると最大一億六千万人ほどという途方もないものになってしまうという記述を読んだ記憶がある。無論、兵士の数は各藩の秘密事項であり帳簿に誇張してデタラメを書く結果こうなる。ほとんどいしいひさいちさんの世界だ・・・

2015-06-16 11:58:17
nibuya @cbfn

余談。僕の持っている或いは選ぶCDは存命指揮者ならブーレーズとかアーノンクール程度、大方ワルターであったりセル、リヒター、クレンペラー、ミンシュ、アンセルメetc・・・大時代もいいところ、指揮者どころか演奏者も死者が大部分だろうからロックも含めて幽霊の声に囲まれているような気分。

2015-06-16 19:09:05
nibuya @cbfn

ドタバタでCDだけはゴミみたいに持っているので忘れていたのも出てきて、例えばキース・ジャレット『ソロ・ブレーメン-ローザンヌ』が出て来て世代の悲しさ、その演奏は73年2〜3月のもの、ヴェトナム戦争終結をニクソンが宣言したのが同年1月29日だったなどと考え始めてしまうことになる。

2015-06-17 21:38:18
nibuya @cbfn

「見てないで跳べ」と「見る前に跳べ」、或いは「跳びつつある私を見よ」が戦前文学の「主張」の要点であり戦後文学は「見る目に跳べ」等々という行動要因が常にすでに挫折してあることを巡るものであった・・なんて風に要約出来てしまうとすればなかなかに能天気な話ではあるのだろう・・・と不意に・

2015-06-18 09:44:12
nibuya @cbfn

・・・かつて例えば宮川淳さんが言った様に「哲学」や「文学」「芸術」の本質が「消滅することの不可能性」という或る種の不幸にあるとすれば、「社会」や「読者一般」等々が「哲学」や「文学」「芸術」を必要とするか否かという議論は意味のない倒錯議論に過ぎないことになるのは言うまでもない。

2015-06-18 10:06:06
nibuya @cbfn

室伏鴻さんのメキシコでの急死を知らされる。友人だと思いたい数少ない知人。昨年末京都の木屋町でお会いした時「来年ヨーロッパでニジンスキーをテーマにした舞台をやる、オーディションやったら百人近く来てしまって大変」と嬉しそうだった、多分そのためのドイツ行きの途中だったのか・・・茫然。

2015-06-19 23:15:42
nibuya @cbfn

室伏さんはメキシコの飛行場で多分トランジットの最中に倒れ亡くなられたという。葬儀もメキシコで終えるとのこと、どうにも出来ないが、いっそ日本で亡くなるより「相応しい」と思って納める。むしろいっそ亡くなったという気分ではなく、まあ、旅回わりの途次だと思え、その続きを続ける様子が残る。

2015-06-19 23:35:07
nibuya @cbfn

その知らせを知った先ほど、たまたま50年録音の古く音の悪いヴェルディ『レクイエム』を音量を絞って何となく聴いていた。室伏さんにヴェルディは合わない感じだけれど、コインシダンスを尊重することにする。

2015-06-19 23:41:54
nibuya @cbfn

美学者佐々木健一先生の「タイトルの魔力」という本、と言って先生の口調が昔っから苦手で読んでないのですが、ジャズの曲のタイトルの問題などは書いてあるのかしらと、例えばマイルス・デヴィスの「ネフェルティティ」どか「デコイ」とか題名を見ただけで陶然となるような独特の「現象」について・・

2015-06-21 08:36:00
nibuya @cbfn

佐々木さんの口調が苦手なのは学生時代非常勤で芸大に来てらした先生に毎時間コテンパンに皮肉られたトラウマです、単に。東大美学研究室は当時学生でも背広じゃないと入室禁止の謹厳な所だったらしく、しかし佐々木先生はその反骨を背広の裏地を派手な柄物にして隠すという江戸風企みに隠していらした

2015-06-21 08:36:27
nibuya @cbfn

「お笑い芸人は小説家に成れるが小説家はお笑い芸人に成れるか」みたいな記事。まあ又吉さんの話題からだろうが、結構成れるかもと、例えば普段の柄谷行人さんとかはその才能を感じるし(?)、昔「タモリ倶楽部」だったかに出た時の中上健次の破壊的お笑い芸人性を覚えている人がいたら、ねえ・・・

2015-06-21 08:53:27
nibuya @cbfn

・・・とか、愚にもつかないことを朝っぱらから考えつつ、未だ室伏さんの「行方」が重く・・・

2015-06-21 08:55:43
nibuya @cbfn

ジャズはさっぱり無知ですが、昔、日野皓正さんが弟の日野元彦さんと組んで厚生年金会館かでやったライブに行った時のことを、相変わらず不意に、脈絡なく思い出す・・・まずコンサートなんかに行く習慣を持たないのに何で聞きに行ったんだろうか、前後の事情を全く覚えていない。いいコンサートだった

2015-06-21 09:01:15
nibuya @cbfn

・・・先日学校のBOXを見たら上野俊哉の『荒野のおおかみ-押井守論』っていう本が届いてました。感謝。大学講壇学者が遊んでるなんて気配など全くない生真面目一直線の上野さんらしい力一杯の仕事。元気な筆力に安心。未だ座って読んでませんが、読ませていただきます。

2015-06-21 09:24:09
nibuya @cbfn

唐突だが「すべての思想は数行で大方語り終え得る」というのが例えば浅田彰さん的存在が”啓示”したことで、これは実に音楽的な啓示だった・・・なんてことを上野俊哉の新著をパラパラ読みながら思う。数行で終えられる主題、あとはオスティナートを筋にフーガやら無限移動の装飾音即興の展開・・・

2015-06-21 16:14:57
nibuya @cbfn

余談。二度寝してしまったので気づくともう夕方。今日やったことと言えば近所のブックオフに行って持ってなかったマイルス・デヴィスの『ドゥーバップ』を買ってきただけ。いつもながら周りを「ディスクール化」の渦で埋めながら自分の音だけを「エノンセ」化しようとする身振り・・とか、余計な聴き方

2015-06-21 16:39:05
nibuya @cbfn

ギル・エヴァンスのアレンジは音色・音価・重奏・トーンの流れ、要は音の幕全体に何とも妙なディレイがかかるその奇妙な「触り/障り」に全てがあると思うが、それが透明になったり整理されてしまうことになると何とも凡庸なものにしか聴こえないものになる。CDのリマスターで損をするタイプか・・・

2015-06-21 21:01:16
nibuya @cbfn

例えば『ギル・エヴァンス ヘンドリックス』は昔レコードで聴いたときはターンテーブルの回転速度が狂ってしまったのかと思うような変なディレイで驚いた記憶があるのに、CD販ではそれが普通の速度になってしまって・・・つまらないこと夥しい・・・高校バンドのコンクールみたい・・・

2015-06-21 21:17:40
nibuya @cbfn

・・・と、分かった風なこと書いてますが繰り返しますがジャズには全くの無知、というか昔或る時、できるだけジャズには手は出さないと決めたので・・・キリがないし人生崩壊が本格化しそうですから。しかし・・・

2015-06-22 00:17:43
nibuya @cbfn

下らない余談。以降二度と音楽を聴く気になれなくなるきっかけなど単純なもんで、例えば「ロック」なら、古くて恐縮ですがプロコルハルム『青い影』とかイーグルス『ホテル・カリフォルニア』とか、ジャズならコルトレーンの『マイ・フェヴァリット・シングス』みたいな曲が流れたあとしばらく、とか。

2015-06-22 10:00:24
nibuya @cbfn

ジョルダノ・ブルーノの『英雄的狂気』は殆ど爆笑したくなるような「女性蔑視」を起爆剤のように冒頭に置いて書かれているが、この人意外に女性に人気あったろうなと妄想するのは、彼の苛烈な口調には女性理解者の振りで実はそれを利して公然と利益を得る男の薄汚さの入る余地がなくていっそ清廉だから

2015-06-24 23:10:48
nibuya @cbfn

渡部直己『小説技術論』が届く。感謝。『日本小説技術史』の補編。渡部さんの本は八月にちょっとまとめ読みする予定(?)なので今は目次だけ目を通す。読む前からアトラクションが分かるテーマパークみたいに見えてしまうのはこちらの傲慢。ともかく渡部さん体調が調整できたようで、慶賀。ご自愛を!

2015-06-24 23:11:15